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美しい畑

今月から始めた自然菜園。自宅からカブで7分ほど、葉山町上山口にある無農薬畑の一部をいさむファームからお借りして日々、無農薬無肥料の野菜づくりにトライしています。

カブを停めさせてもらっているのは、畑から1分ほど離れた広大なお宅。以前勤めていた植木屋で庭の手入れをさせていただいた敷地で、この偶然はやっぱり縁だったのかなと思います。

あたりは里山の原風景が残る緑豊かな地域。三浦アルプスを構成する低山が迫り、その山中から湧き出る豊富な清水が畑の中にサラサラと流れています。

煌めく陽、竹林や樹々の陰翳、そして野鳥たちの声。光と音の景色に深く心鎮まるから、休日はもちろん久里浜での造園仕事でヘトヘトに疲れ果てた後、帰宅前に寄りたくなってしまうのです。

初心者は苗から入るのが無難なのは間違いないので横須賀長沢の無農薬・有機肥料野菜農園SHO farmが自家採取した固定種野菜の苗を手始めに分けてもらって植えたけれど、先日追加購入して3ライン分の畝を白丸ナスの苗で満たしました。SHO farmの晶子さんが恍惚の表情を浮かべ「とろけるような美味しさ!」と絶賛していたので、上手く育つといいな。訪ねるたびにすくすくと伸び、葉の数も増えている様子でまずは安堵。

お次は種から苗を育てることにも挑みました。グリーンフィールドプロジェクトから有機種、ノグチのタネから伝統野菜、固定種の種をお取り寄せ。ズッキーニはいち早く発芽したので、大きな葉が出るのを待って畑仲間の志保さんから譲っていただいたネギ苗と一緒に植えこみました。ネギの根が細菌の発生を抑えてくれるんですって。

赤唐辛子やハバネロの種は土に植えて一週間経過しても動きが見られませんでしたが、今朝になって苗の緑色がかすかに露呈してきてやったー!と歓喜。種によってはこんなにもヤキモキさせられるんですねぇ、ドキドキ。繊細な彼らと比してズッキーニのたくましき勢いにはびっくり。こうしていろんな野菜と向き合うことで、栽培の易しい種を覚えていくんでしょう。

徐々に植えた野菜の苗や、種の直播きで整っていくプチ自然菜園。畝まわりには刈った雑草を敷き詰めて「草マルチ」に。雑草と苗があい混ざる様子がぼくにはたまらなく愛おしい。

この畑の借り手は葉山在住の女性がほとんどで、畑道を歩きながらそこかしこに植えられたハーブ系花々を眺めていると華やかな心地になると同時に、野菜だけでなく花も楽しむ彼女たちのセンスにときめきます。基本は無肥料ですが、コーヒーの粉かすなどを撒いたり、土壌をより良くしようとする工夫に感心。

志保さんがネギ苗を好きなだけ持っていって、とLINEの畑連絡網で表明すると、他の女性も自分の畑の花や野菜を自由にどうぞといっせいに呼応。このgive愛に満ちたシンクロにはただ感動。お言葉に甘えて版画家の女性が育てるアーティチョークをいただき、早速ランチで味わい、生命感あふれる滋味に心震えました。ぼくもtakeばかりでなく、皆さんにgiveできるようにならなくちゃ。

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