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ROBを淹れる
緑地管理者として働く自身の収入状態のほか、価値観からナチュールワイン同様、スペシャルティコーヒーもごく稀な贅沢嗜好品になってしまった。デイリーで毎日、一日中ごくごく呑むために用いるのは生協から取り寄せる安心安価なコーヒー豆。それでも充分満ち足りているんだけど、たまには休日にじっくり、ゆったりと極上の数杯を家で味わいたくなります。
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先日はそんな気分がタイミングとシンクロして久しぶりに近所のコーヒー豆焙煎工房「THE FIVE☆BEANS」へ。馴染みの親しい先客や店主のモリサキ夫妻と近況報告&歓談しつつ、どれにしようか悩んでたら、まさに阿吽の応対。
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イタリア料理店のオーダーに応じて超深煎りイタリアンローストで焙煎している業務用『インドネシア・ジャワROB』(ジャワ島で栽培されているカネフォラ種ロブスタのコーヒー豆で、独特の苦味と香りが特徴)を特別に分けてくれて感激。とかく不誠実で友達の居ないぼくだけど、あたかもすべてを察してくれたような、この優しさには報わなければいけませんね。
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もともと苦味がある上、豆が燃える寸前まで焼き込むダークな豆だから好き嫌いは分かれるかもしれない。ガツンと活を入れてくれる一杯を欲するぼくにはとてもマッチする香り、味わい。ふだんみたいに、ラフにドリップしてもいいんだけど、特別な豆だからやっぱりきちんと向き合いたい。美味しい特性をいっそう引き出すため細かめに挽いてきちんと淹れます。
湯温も90℃くらいにして数滴垂らしてから蒸らし、あとはボトボトとひたすら細く控えめに中心部にじっくりゆっくり落とす。粉周辺のペーパーに湯が掛かって、その匂いまで液体に移さないように慎重に。
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いわゆるコーヒーの「出汁」は多めに。湯を足して少し薄める。
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雑味を含んだ泡をすくい取ったら出来上がり。
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至福のひとときを楽しみ、深く深く安息。あゝ、やっぱり全然違うと感服しつつ。コーヒーは淹れたてがいちばんベストで、時間経過に伴ってどんどん酸化して味が劣っていく宿命がありますが、この豆がすごいのは半日以上経って冷えても、それなりに旨いんです(あくまで個人の感想ですが)。もし、苦味系を望むコーヒーラバーの方で、店を訪ねる機会がありましたら、「ロブありますか?」と尋ねてみてはいかがでしょうか。運が良ければストックしているかもしれません。これ、本当は心底開かしたくない口コミなんですが。
日常からトリップ、ドロップアウトする希少でハレな嗜好、大好き!
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