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シンプルがいちばん

秦野の職業技師校に通うのもあと僅か。

この水が清らかな街を行き来した日々を想い返し、美しい記憶を留めようと学校前の川石を拾う。

講師のひとり、茅ヶ崎「植定」の親方、渡部先生から教わった手法でおにぎり型の石を結ぶ。長短の棕櫚縄2本を交差し、茶庭の関守石をつくった。この結界石は仕上げの結びに凝りすぎると過剰で無粋な佇まいになりがち。洒脱な渡部先生は利休スタイルな簡素な結び留めを授けてくれた。シンプルがいちばん。その教えを石を視るたび、肝に銘じたい。

自身のための備忘録
●1本は一尋(1.515〜1.816m)半くらい長めに)。
●底は鵜の首で円座を据える。
●時計回り、反時計回りに捻った縄同士を合わせて1本にする。

#sigmaphoto

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