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小田原栄町で憩う

通学に小田原経由の遠回りルートを選んだのはチャンスがあれば、学校帰りにこの城下町をのんびり散歩し、美味しいものに遭いたかったから。

佳い店を見つけるといっても土地勘が無いうえ、リサーチに割く時間も限られるから愛読するフリーペーパー『海の近く』を頼る。午前で実習を終えた日にランチを愉しもうと地域に根ざした喫茶店「ワンダフル」を目指した。

幅が広く歩きやすい歩道は城下町の風情を残し、行き交う人はどこか品格がある。悠然とした空気感漂う街並み。歴史ありげな商家と住宅が混在する通りからGoogle MAPのナビでローカルな路地裏に入り、到着。

午後1時半の店内にはいかにも地元の女性客が二人。平穏な雰囲気になごみながら500円で食べられる『スパゲッティ ナポリタン』に『タコさんウィンナ3匹(100円)』をトッピングオーダー。素早く調理された一皿は多過ぎず満ち足りる適量。ケチャップたっぷりな味づけも懐かしく好ましい。

単品なら600円の『コーヒーフロート』が食事とセットにすれば+200円で済むというので食後に運んでもらった。グラスに浮かぶのはまるで景石を立て据えたようなアイスクリーム。先ほどまで実習で扱っていた石の残像と重なり、無骨な見栄えに思わず吹き出してしまった。佳い店。再訪しよう。

駅に戻る途中、栄町エリアのクラシックな商店街で「守谷のパン」に寄る。食の嗜好が通じる地域住民の友人Aさんから小田原に来たらここに行かなくちゃ、と推奨され初訪問。

その場でジャムなどを塗ってくれるコッペパンに強く惹かれつつ、まずは定番人気、粒餡がぎっしりの『あんぱん』と夏限定、白小豆餡を包む『白あんぱん』をいただく。東海道線で名物を堪能し、充実した小田原駅チカ散歩の余韻に浸った。

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