見出し画像

ふつうの素朴プリン

何も予定がない雨降りの休日が案外嫌いではない。家でたまたま思いついたことに黙々と耽るうってつけの機会だから。

たとえば昨日の雨の日曜日はのんびりと朝食とコーヒーを味わったあと、冷蔵庫にたまたまあった牛乳とたくさんの卵でふとプリンを存分に食べたくなった。材料が限られ、とても簡単にできちゃうスイーツ。とはいえレシピは忘れているからネットで検索。

平野紗季子のプリン道場』というbrutus.jpの記事が眼に留まり、代官山の洋食店「KUCHIBUE」店主、坂田阿希子さんの教えに沿い昔ながらのプリンをつくることにした。

坂田さんは材料に生クリームを使わない。そこに惹かれた。こってりではなく、こっくりな味わい。目指すのは家庭科の授業で習う素朴なプリン、という表現に魅せられ、ときめいた。パッとレシピを流し読みして着手したが、いきなりやらかしてしまった。

卵をハンドブレンダーでラフに攪拌しすぎて泡立てちゃったのだ。こうなると、牛乳と溶き卵、グラニュー糖が混じるプリン液はなかなか固まらなくなる。レシピの指示よりオーブンの温度を徐々に高くして、かろうじてリカバリーできた。

プリン液は伊賀丸柱焼カネダイ陶器のおひつ(2合)に満たし、トルコの耐熱皿ギュベジに熱湯を入れ、おひつを浸して湯煎しつつ焼いたんだけど、絶妙なふっくら滑らか加減で仕上がった。

もう、うっとりするおいしさにまた自己満足&心酔。ただ、手抜きでカラメルソースを省いたのが家人から大ブーイングが出たので、明日の雨降りな祝日に再トライするつもり。愉しみだなぁ。こんどはもっと丁寧にやらなくちゃ。

備忘録として、以下レシピを記録。

材料(2合ぶん)
・牛乳500㎖
・グラニュー糖70g(カラメル用)
・グラニュー糖100g(プリン液用)
・卵5個
・バニラエッセンス

1.ボウルに卵を割り入れ、ていねいに溶く。
卵3個は全卵、2個は卵黄だけを取り出し、泡立て器をボウルの底から離さずに動かし、泡立てないようていねいに溶く。グラニュー糖(プリン液用)を入れ、さらに混ぜる。

2.牛乳を温める。
鍋で牛乳を沸騰直前まで温め、ボウルに注ぎ、1の卵と泡立てないように混ぜ合わせてプリン液に。

3.プリン液を濾す。
目の細かい濾し器でプリン液を濾し、卵白の固まりを取り除く。液体表面の気泡はキッチンペーパーで吸い取る。

4.バニラエッセンスを入れる。
3のプリン液に数滴垂らす。

5.鍋にグラニュー糖と水を入れ温める。
鍋に水10㎖とグラニュー糖(カラメル用)を入れ、強火で焦がすよう煮詰める。色が黒くなったら差し水で温度の上昇を止め、全体を均す。

6.おひつにカラメルとプリン液を注ぐ。
内側にバターを薄く塗ったおひつに5のカラメルソースを5㎜くらいの高さまで注ぐ。さらに4のプリン液を注ぐ。

7.湯煎しながらオーブンへ。
湯煎皿ギュベジに沸騰した湯を3分の1の高さまで注いでオーブンに入れ、おひつを120℃で50分ほど低温でじっくり温める。

8.硬さを見て取り出し、冷蔵庫で冷やす。
時間になったら硬さをチェック。指にくっついてこないくらいの弾力があればOK。粗熱を取って冷蔵庫で3時間冷やす。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?