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鉱物の絵

鎌倉で夕方まで樹に登って葉を整え恵比寿へ。榊 仁胡(サカキニコ)さんの水彩画を観に行く。つい先日、ターコイズ色の実と出会い、縁つながりの予感がして訪ねたが、正解だった。

ターコイズをはじめ、鉱物を砕いて塗料にして作品を描いている仁胡さん。植物とは違った石の色合いは緑ひとつとってもさまざま。心を無にして石に自然と呼応し、おもむくまま選び、筆を運んでいるのだそう。

石の声を聞くなんて神秘の行為にとらわれがちかもしれないけれど、ぼくにはよくわかる気がする。

粉になった鉱物が水に溶け滲み、再びかたちになる。自分はその循環の介助のような行為をしているんだと思いますと話す彼女。

抽象のようでいて必然とおさまった景色は穏やかで静かで心地いい。いつまでも眺めたくなる、そんな心象の個展でした。

鉱物水彩画 「汀 MIGIWA
10月30日(日曜)まで。12〜18時
皓 SIROIにて

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