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アナイス・ニンの日記

"寂しくてしょうがない。私がいつもヘンリーにしてあげているようなことを、私にしてくれる人が欲しい。
私は彼が書くものはすべて読む。彼が読む本は私も読む。彼の手紙には必ず返事を書く。
彼の話を聞き、言ったことをみんな覚えている。彼のことを書く。彼に贈り物をする。彼を守る。彼のためならいつだって、誰だって諦められる。彼の思考をたどり、参画する。
情熱と母性と知性をかたむけて彼を見守っている。
では彼はどうか。私のために、彼にはこんなことはできない。誰にもできない。誰にもそのやり方がわからない。私の才能、私が生まれながらに持っているものだ。"
 
その人の文章を読むことが自分の人生の使命だと思うような、そんな文章を書く人に、私は出逢ったことがあります。その時の衝撃が忘れられなくて、未だに本を読むのかもしれない。

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