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わたしから見た彼のお話

 なんの意図もなく、ただかわいいなぁと思ってインスタグラムのストーリーに上げたこのテヨンくんの写真。この写真に纏わる体験が、今私がこの文章を書いている理由だ。

ストーリーを上げて数分後、あるKPOPが好きな友人から私のDMにこの様なメッセージが届いた。

この人ってnctのテヨンでしょ?なんかの記事で見てから印象悪いんだよねw

「何故それを直接私に言うの?」という気持ちは置いておくとして、このメッセージを見たとき、私はとても遣る瀬無い思いになった。ある消し去りたい”過去とイメージ“があるとして、どれだけ努力してもそれらを完全に覆すことは難しいのだなぁと感じてしまったからだ。

 過去の出来事を持ち出されて、あることないことを言われる、それは私も経験したことがあるものだった。「あの時からもう一度やり直したい」と今まで何度も思ってきたし、過去のことを考えて辛くなる時もあった。勿論私の苦しみが彼の苦しみと同じだなんてことは言わない。けれど彼の苦しみが少しは分かる気がしていた。(分かりたいと思っていたの方が正しいのかもしれない)

だからこそただ記事を読んだだけで、ただTwitterで真偽不明な噂が呟かれているのを見ただけで、そうやってテヨンくんのことを判断して欲しくなかった。1だけを見て、彼の100を知った様な発言をして欲しくなかったのだ。

気の弱い私はそうやってメッセージを送ってきた友人には、「あーね、、」とだけ返した。無責任すぎる。否定も肯定もしないという逃げだ。本当は真っ向から否定したかった。でも私にはその勇気はなかった。
このままこの感情を昇華させず放置するのは「過去と対峙して苦しんでいる自分から逃げる様なものだし、はっきりと”彼はそんな子じゃない!“って言ってあげられなかったテヨンくんにも申し訳なさすぎる…」と思い、この文章を書き始めたのだ。(現在午前4時)

 私にテヨンくんのセンシティブな話題に言及する権利があるのかは分からないが、これは誰かに何かを伝えたいという目的で書いているのではない。所詮自分自身とテヨンくんに対する懺悔だ。つまらない文章になると思うが最後まで読んでいただけたらありがたい。

 私がテヨンくんの過去の話を知ったのはnctがボランティア活動を精力的に行っているという記事を読んだことがきっかけだ。そこから関連記事を読み漁っていって、偶然彼の過去の話を知った。
その時、覇気のあるテヨンくんからそこはかとなく感じていた影の理由が分かった気がした。彼の罪の意識が、暗い部分を引き出しているのではないか、そう思った。

テヨンくんの「練習生時代にはよく練習室で寝ていた、」というエピソードを聞くだけでも、いくらでも自分に厳しくすることができる人なんだなと分かる。(自分を甘やかすことが得意な私とは正反対だ。)
これだけ聞けば、彼が物凄く練習熱心な模範生のように思えるが、テヨンくんが練習室で寝ていたのは寝室にいると不安だったからだそうだ。(彼のファンの方のツイートより)
練習をしていなければ、自分に厳しくしていなければ、心が折れてしまいそうだったのかもしれない。誰にも明かすことができない過去への贖罪や後悔の気持ちに押し潰されてしまいそうだったのかもしれない。

だけれど孤独だったテヨンくんには、今では仲間がいる。

 テヨンくんがSMRookiesだった時期から、デビューして活動を続ける現在に至るまで、彼の過去の話が何度かイシューとなった。それにより、彼を傷つけるために発せられた誹謗中傷が液晶画面上に沢山浮かんだ。顔が見えていなければいつもは言えない様なことも言えてしまう、SNSは無機質で怖い世界なんだということをつくづく痛感する。
その様な言葉に彼が傷つけられる度に、nctのメンバー達が彼の支えになっていたのではないかと思う。

そして、プライベートに密着した映像を見ると、テヨンくんは年相応の男の子らしくメンバーと笑い合っていた。それを見て私はめちゃくちゃ安心した。多分「舞台の上では孤高に見えるこの子にもちゃんと居場所があるんだ」ということに安心したのだったと思う。
私はアイドルのテヨンくんの姿を見ていて、それ以上踏み込むべきでもないと思うのだけれど、舞台を降りたときの彼は「みんなの話を聞いては、にこにこ笑っているような穏やかな子」なのではないだろうか。

 ストーリーにメッセージを送ってきた友人の様に、これからもテヨンくんに対して彼の過去に関連したイメージを抱く人は居なくならないのかもしれない。これからもテヨンくんの関連ワードに心ない言葉が並ぶことがあるのかもしれない。それらの可能性ばかりはどうしても無くすことが出来ない。過去を変えることは出来ないから。
だけれど、その過去によってテヨンくんが見せてくれている姿やパフォーマンスが、価値の無いものと見做されるのは、あまりに酷いと思う。

 私はテヨンくんのファンではないし、ましてやnctのファンというわけでもない。「そんな人が何を言っているの?彼の何を知っているの?」と思われる方もいるだろう。
けれどテヨンくんの過去の話を知ってから、彼のことをどうしても目で追ってしまう自分がいる。例えるなら、クラスの中で気にかけている子に対する目線の様だ。「今のはテヨンくんの傷を抉るような話題じゃなかったかな…」「テヨンくんはこの話にどんな反応をするのかな…」と勝手に心配になって彼のことを見てしまう。多分彼は私が思っているよりもずっと強い人なのだろうけれど。

 これから私がnctのファンになるかはまだ自分でも分からない。でもテヨンくんのことを頭の何処かで気にかけながら生きていくと思う。「今日もテヨンくんが穏やかな1日の終わりを迎えることができていますように…」と願う夜があると思う。

これらのテヨンくんに向けられた感情の正体は恋とも執着とも解釈できるだろうが、今はこの感情に明確な名前を付けることは出来ない。
けれど一つ明確なことを言うとすれば、彼のファンでもない只のオタクに、早朝5時にこの様な取り留めのない告白文を書かせてしまうくらいには、テヨンくんは魅力的だということだ。

 彼が沢山苦しんで、人一倍努力してきた人だということは私でも分かる。ちょっと人見知りで、甘いものが好きで、ふわふわと笑う優しい男の子だということもわかる。だからこれ以上、彼を苦しませるものがないことを願っている。

どうかあの守りたくなる様なかわいい顔で笑っていてほしい。どうか幸せに生きていてほしい。

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最後まで読んでくださりありがとうございます。このnoteは人物の考察ではありません。テヨンくんのファンでもない完全なる部外者が書いた文章だということを理解してくださるとありがたいです。また、私が使用しているテヨンくんのお写真が転載禁止のものなどでしたら、是非お声がけください。

これを読んでくださった方の今日に、ささやかな幸せが訪れますよう願っています

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