PLANETA/プラネタの利用規約を読んでみた
プラネタがαリリースした
青海さねさんがコミケで本を売ってて、VRSNS作ってやるー!!!っていう気合が入っていたのはこれだったのかぁ。
プレイの感想
プレイはしたけど8/29日現在は本当にαリリースって感じ。
あまり言及しないです。
ただ「Unityによるアバターアップロード」がメインな上に、今後様々な機能追加などが予定されていると思うので、期待してもよさそう。
利用規約気になるよね?
VRユーザーは利用規約気になるよね。
コミュニティにクリエイターが多いという土壌のおかげか、クリエイターのことやサービスのこと、利用規約の遵守意識、BANへの恐れ、様々な要因があってみんな利用規約が大好き、という雰囲気の強いVRユーザーは当然利用規約が気になっていると思うので、簡単に紹介します。
免責
まず、利用規約は執筆時の2023/8/28現在のものを元にしています。
利用規約は変更されることもありますのでご注意下さい。
また、あくまで法律知識などのない一般人による紹介なので、法的根拠にしないで最終的には自分で調べてください。間違いがわかればnote上では修正しますが、読者がnoteを読んで間違った知識を広げた場合に私は責任をとれません。
あと、利用規約から勝手な運営の方向性を探って断定するのはやめようね。(ChilloutVRがエロ目的みたいに思われて普通の人が入ってこないのとかは見ていて悲しいものがあるし)
利用規約はどこにある?
利用規約は現在2つの場所にあります。内容はおそらく同じ。
1.実行ファイルインストール時の利用規約同意画面
2.アカウント登録ページのリンク
https://store-alpha.pnxr.jp/pdf/pnxr-termsOfUse.pdf
要点
特にみんなが気になるのは以下のポイントかなと思うのでそこに絞ってみていきます
アップロードされたデータの使用用途(アバターの規約に違反しないか)
商業利用の可否
NSFWコンテンツに関する禁止事項
政治利用の可否
宗教利用の可否
禁止事項一覧
アップロードされたデータの使用用途
これを読んだ私の感想としては「問題がなさそう」という感じです。
VRSNSでの使用の許諾を得たアバターデータを、著作権の移動なしにアップロードすることができ、常識的な範囲内で運営がそのデータを利用できるという感じです。
(撮影したスクリーンショットの著作権や利用制限は?と一瞬気になりましたが、特に言及がないのかな。と思いました。あるいは3項の「本サービスおよび本サービスに関連する一切の情報」に当たるのだとしたら、そもそも共有ができないので、そんな目的の利用規約ではないよな?と思ったり)
商業利用の可否
商業利用についての直接的な制限項目は見つかりませんでした。
法人利用してはいけないとか、別途商業利用用の利用規約があるとか、商業利用用ライセンスがあるとか、そういうこともありませんでした。
企業の人も、収益化してるVtuberとかも、使うことはできるのかな、と思いました。
(ここからは個人の解釈)
ただ、第七条の著作権の項目を見る感じだと、
「ユーザーがアップロードしたものはユーザーのもの」
「それ以外のデータ(メニュー・アプリロゴ・公式ワールド)は運営のもの」
って感じみたいにキッチリと分けてあり、商業利用するなら
『移りこむものがユーザーのアップロードのものなら各著作権者に著作権が残ってるのでちゃんと確認しなきゃいけない』
『公式ワールドなどは「営業使用」ができないので、企業活動や営利目的の配信には映らないようにする』などが必要かもしれません。
とは言いつつ、公式コラボワールドが「収益化Vtuberの配信には載せられません!」なんてことは今の時代運営も求めてないと思うので、そのあたりは柔軟に考えるところかも。
NSFWコンテンツに関する禁止事項
NSFWって書いたのは古いVRSNSの利用規約にこの書き方があって界隈の人が惰性で使っているからというのと、エロってあまり見出しに書きたくなかったからってのがあるのですが、WikipediaによるとNSFWというのは「裸、ポルノグラフィ、卑語、暴力」あたりを指すネットスラングだそうです。
禁止事項の中には「裸・ヌード」「ポルノグラフィティ」「性行為」「グロテスク」等の表現に関するものはありません。(私の読み方では)
なので例えば「エッチなコンテンツ」だとしても権利的に問題のない自分でアップロードしたアバターとワールドを使って、公式のUI等が映らないように撮影した写真や動画については、「当社の事業活動を妨げる一切の行為」などにならない範囲で(例えば使用してるサービス名を記載しないとか)SNS等にアップロードすることについて、特別制限されていないということですね。(他の項目に引っかからなければね)
補足
ただいくつか気を付けるところがあるので少しだけ補足します
運営がだめって言ったらダメ
つまり、運営が不適切だと思えば全部だめなので『利用規約で禁止されてないから別にいいだろう!』とあまり目立って変なことはしないようにしましょう。
公序良俗に反する表現のパブリック化はダメ
これは禁止事項の中でも「公然と閲覧可能な状態で送信し、陳列し、投稿する行為」なので『パブリックにしない』という解釈でいいかと思います。
「公序良俗」というのは『公の秩序、または善良の風俗に反すること』を指すのですが、この『善良な風俗』というのが誤用されやすい言葉なので注意が必要です。
『善良な風俗』というのはWikipediaの公序良俗ページを見てもらった方がより分かりやすいのですが、『風紀紊乱しない』ということではありません
類型としてはいかのようなものがあるそうです
犯罪にかかわる行為
取締規定に反する行為
人倫に反する行為
射幸行為
自由を極度に制限する行為
暴利行為または不公正な取引行為
個人の尊厳・男女平等などの基本権に反するもの
動機の違法
例えば・・・・
売春について推奨するようなコンテンツ
未成年との性行為を表現するようなコンテンツ
婚姻秩序や性道徳に反する、例えば乱交や不倫に関するコンテンツ
あたりは、公序良俗に反した表現になるかもしれません。
これらをパブリック化したり、パブリックな場で相手に了承をとらうずに見せたり、することは禁止事項だと捉えてもいいのかなと思いました。
政治利用の可否
政治家の利用もあるVRSNS、プラネタはどうなんでしょうか。
政治について細かいことはわかりませんが、このように書かれています。
これだと例えば『政治家が所属政党の名前の入ったたすきを付けたアバターでプレイする』とかはセーフな気がします。
逆に有権者側が「〇〇党の政策はやばいからつぶそうぜ」っていうイベントとかを開いたら、アウトですね。
「主たる目的」にしちゃだめとか、「推進・支持・反対」とか、いろいろと定義があるので、割と抜け道はある気がします。
大々的に選挙活動を行ったり街頭演説に近いことは行えなさそうですが、政治家がVRSNSを見学したり、ユーザーの意見を聞いたり、スクショをSNSにアップロードするぐらいなら問題がなさそうだなと思いました。
宗教利用の可否
私は宗教に入ってるので、宗教活動については結構気になります。
プラネタでは、こんな感じになっていますね。
宗教団体がVRSNS内で大々的に活動したりすることはできないようです。
(ここからは独り言です)
儀式行事っていうのが難しいですね。
日本の文化だと祭りは宗教意識とはある程度分離されていたり、冠婚葬祭は宗教行事じゃないと思っている人は多い気がします。
実際、葬式・クリスマス・初詣・神社でのお祭りなどは、定義としては儀式行事だと思うのですが、そういう意識でやってる人は少ないですよね。
こういう利用規約があったとしても「クリスマスパーティは禁止されている」とは現実的にはならないと思います。
日本人が特に恐れ、忌み嫌っているのは宗教というよりは新興宗教などがしつこい勧誘活動を行ったり、統一教会とか創価学会とかの組織的な活動をしていることなので、一般人が慣れ親しんだ行事について特に宗教的意識がないのであれば、問題がないんだろうなぁ、と勝手に解釈してます。
まとめ
そんな感じで、プラネタはVRChatを始めとした利用規約やガイドラインが厳しめで、それによってユーザーが移住したり企業が参入をためらったりするような海外製VRSNSなどと違って、比較的制限が少なくて柔軟な感じがします。
ただ、BANというのはやろうと思えばどんな利用規約に引っ掛けてでもできるものなので、目立ってプラネタの評判を落としたり、サービスの運営の妨げになるようなことをしたり、社会通念上問題がある使い方をしないように心掛けたほうがいいと思います。
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