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バンドを愛するということ

バンドを愛した場合、三回くらい別れを経験するんじゃないかなぁと思います。
一つ目は音楽性の変化、自分の好きな感じと違った路線になってしまった場合、この場合はそれほどダメージは大きくないです。
一回好きになった方たちなので、遠くからなんとなく見守る感じ、でタイミングがあったらライブ行くかも的な。
二つ目はバンドが解散、休止、メンバー脱退といった場合。
これはかなりダメージがでかいです。ただ、ずっと通っていたりすると、なんとなく雰囲気がわかるものです。たとえば、だんだん壮大な感じの音楽になっていったり(急にオケいれてみるとか)サイケに傾倒していったり、ちょっと破滅的な雰囲気になったり、観客が暴走していたり、メンバーの表情がおかしくなってたり。
喪失感を埋めるためにほかのバンドに走ったりもしますが、まぁその場合
余計落ち込みますね。過去の映像みたり音源聞いたりして泣きぬれます。
三つ目はメンバーが死を迎えてしまう場合。現役と退いてからで感触は違いますが、かなりの絶望感があります。お別れ会をやってくれる場合とそうでない場合がありますが、個人的にはお別れ会にいって現実に直面したくないので、泣くことしかできないです。もう二度と会えないっていうのは、半端なく辛いです。
私の愛しているバンドの一つにthee michelle gun elephantがあります。
一つ目の別れは、ライブいってフロアで大合唱を聞いた時でした。
違うバンドを一緒に追いかけていた友人がCDショップ勤務だったので、彼らのデモテープ時代から知っていて、全く話ができないトークイベントにも参加していたのでかなり初期からおっかけていたわけですが、およそそういう雰囲気のバンドじゃなかったんですよね。ステージも楽しむからフロアも勝手に楽しめよっていう自由な感じが好きでした。ところが、観客が熱狂的になり過ぎてちょっと群集心理怖いなっていう感じの雰囲気になってきたんです。多分ペットボトル事件のころかな。フジロックとかでもかなり危険な感じでしたよね。暴れたい奴らが集まってきてたというか。まぁ、暴れまくりぐちゃぐちゃになるっていうのは昔からあったんですが、人のことを蹴散らしてまでとかっていう強引さがでてきてて。そのころはライブから離れて音源だけきいてる感じでした。でも、彼らの作る音楽は好きだし、かっこよかった。
そして二つ目の別れは解散です。なんとなくずっと転がっていくんだろうなって思っていたので、ニュースを聴いた時はショックで。理由はわからないけど、やっぱりやりたいことと求められることが、規模デカくなると乖離してくると思うし。なんかフロアとのちぐはぐ感もあったのかもしれないなって思います。
最終ライブ、幕張のあの雰囲気は今でも思い出すと胸が締め付けられます。いつも通りのライブだったし、特に何もコメントはなかったです。それが彼ららしかった。暴れながら泣いてました。
そして、特にダメージを受けたのはアベ氏の死去のニュース。おっかけもしていたから、直接プレゼントやお手紙渡したり、サインもらったり、最前で暴れたりしてた過去があったわけで。予定が決まって動いていたわけではなかったけど、アベの音は最高で一番好きなギタリストです、今でも。漠然といつかまた動いてくれるんだろうなと思ってた。
信じられなくてめちゃくちゃ喪失感。もう二度と生で見られないショック。
そして身内だけでされたお別れだったので、行き場のない悲しみが。
しばらくは音源聞けませんでした。思い出すのがつらかったんです。今見ても、本当にかっこいいんだけど辛い。
そしてチバがはじめたバンド、The Birthdayが実はミッシェルよりもキャリア長くなってるという現実。キューちゃんと一緒だし、なんとなくずっと転がってくスタンスで行くんだろうなと思っていて、行かない時期もありましたが、最近また行くようになったんです。
昔に比べたらだいぶまるくなって、Happyなチバで楽しく過ごしてんだろうなって曲だったり、そういう雰囲気のライブだったりして。
ここで出たチバユウスケ氏のガンのニュース、思ったよりダメージがデカいです。
会社に遅刻したり、チバを膝枕して彼の胸に耳を当てて心臓の音を聞く夢を見るとか、かなり潜在意識に影響があるようです。
コロナ禍から今年にかけて偉大なARTISTさんたちが次々にお空へ旅立っていかれてます。まだ連れて行かないで。お願い。
わが青春をかけたバンド、やっぱり愛してます。
そのボーカルもやっぱり愛してます。
愛で塗りつぶせ、待ってる。

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