重力しかない

2021(R3)0303Wed

これから私の部屋に人が来るから、片付けた。畳まずに置いてあった洗濯物、いつ使うかわからない授業のプリント、ガス代のレシート、とか。代わりに、パソコンと本を机に置いた。寒いので暖房をつけた。乾燥するので加湿器もつけた。ここで気づいた。私は今、緩やかに落ちている。小綺麗になった部屋の真ん中で、まだ手を付けられない本を積んでいる。頭が痛い。この時間が、限りなく無価値に感じられる。オブラートとニアイコールの信頼を私は感じているし、相手もまた感じている。オブラートのついたお菓子を初めて食べるときは、勇気が必要だった。それが喉の粘膜に貼り付いて、じわじわと喉が眠っていく気がして。気分が悪い時は大抵、沈んでいくような感覚がある。それは多分、頭痛で頭がどんどん重くなるように感じるからだ。かと言って、上へ上へと行くようなイメージは、息苦しい。私はたまに、ビル等の高い建物の壁を蹴って、下に落ちないよう懸命に飛び続ける、ような夢を見る。それは、ひどく苦しいのだ。私は何かに追われていて、追いつかれないよう、落下しないよう、壁を蹴り上げ、上へ上へと飛んでいる。飛ぶというより、走っている。呼吸はほとんどしていない(多分)。でも確かに気分は高揚している。切迫感によって。私は、波でいたい。穏やかに、穏やかに、ゆれていたい。19:00近い空は、全てをのみ込む夜の顔をしていた。波の音はしなかった。

#日記

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