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入院人間観察記 #1

知らない世界

まさか自分がこんなに長いこと入院するとは思っていないわけで。これまでも入院とは関わりがなく、入院している人たちが病室でどんな感じで過ごしているのか、どんな患者さんがいるのか、看護師さんは何をしているのか、何も知らずに過ごしながら日々色々な事を観察していると、だんだんと知らない世界が見えてくる。

患者さんは御老体の方々で、若い人は珍しい。病室は6人部屋で、仕切りはカーテンのみ、看護師さんとの会話は自然と聞こえてくる。みなさん耳があまり耳が聞こえないのか看護師さんの声も大きくゆっくりと話すようにしている様子。その流れで自分に話しかける時も、ゆっくりと大きな声で話しかけてくれるが、途中からそうする必要がないと気づく。気づいた後は話す言葉使いも変わるようだ。

自分の他の5人は、それぞれ患っている病気の治療で入院したばかりの人もいれば、なかなか改善せずにしばらく入院している方もいる様子。それぞれ観察していると、個性豊かな事がだんだんとわかってくる。

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