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Stop Asian Hate

少し真面目な話をしましょう。

今、アメリカを中心とした「Stop Asian Hate」という運動があるのはご存じでしょうか。ざっくり説明すると、アジア人やアジア系の人々に対する差別やめようよという運動です。

新型コロナというウイルスは、中国の武漢から世界に広がったとされています。されているというのは、どうやらそうじゃないかもしれないという情報があって、武漢で新型肺炎患者が報告される以前にヨーロッパの方で患者がいただとか、はるか昔に水質調査のために採取した水路の水からウイルスが検出されていただとか。果てには人工ウイルスなんじゃないかなんて言われてたりしています。なんでも中国の武漢にはウイルス研究所があって、そこから漏れたんじゃないかって言われてたりします。ただこの前WHOがやっと中国を視察できて、その研究所が発生源の可能性は極めて低いという発表をしていたので、人工ウイルスではない可能性がほとんどみたいです。

ちょっと話が逸れましたね。元に戻しましょう。
Black Lives Matterとは別に、去年の初めあたりから世界的に大流行したウイルスをきっかけとして、アジア人またはアジア系の人に対するヘイトクライムが現在進行形で起きています。3月16日に起きたジョージア州アトランタの銃乱射事件では、8人の犠牲者のうち6人がアジア系女性だったり、3月29日に起きたニューヨーク州マンハッタンの暴行事件では、65歳のアジア系女性が通りすがりの男性に蹴りつけられるなど、様々な事件が起きています。
アジア系アメリカ人と太平洋諸島の人々への暴力や嫌がらせを追跡している団体「Stop AAPI Hate」は、2020年に3292件、2021年に503件のヘイトクライムが報告されたと発表しています。

こんなことが起きている原因として、トランプ前大統領やその周囲の人々が「チャイニーズ・ウイルス」と言い続けたりしたことが1つだと言われています。確かに2019年末に中国の武漢で最初の新型肺炎の患者が確認されたため、中国を起源と見る動きが世界的に主流になっていますが、だからといって中国"人"が攻撃対象となるような言動は許されるものではありません。

これに対して抗議運動がアメリカの各地で行われています。SNSでも#StopAsianHateというハッシュタグで様々な人が抗議運動を行っています。
以下の動画は、実際にニューヨークで行われた、Stop Asian Hateの動画です。

テレビでは流れないような現地の生の声が見れる貴重な動画です。Black Lives Matterもそうでしたが、テレビなどのメディアでこれほど熱を感じることができる映像は見たことがありません。なんとなく耳にする差別に対する抗議デモを、現地の目線で見るとこれほどの熱を持っているんだと圧倒されます。

日本という国は島国ということもあり、単一民族国家です。そのため、人種差別とはどういうものかというのを実際に体験していない人が多く、キング牧師が「I have a Dream!」という演説を行い、アフリカ系アメリカ人の公民権運動を行っただとか、南アフリカでアパルトヘイトがあったけど、ネルソン・マンデラという人物が反アパルトヘイト運動を行い、後に大統領になったというような知識であるだけなことがほとんどではないでしょうか。
有史以来ずっと単一民族であることは大変すばらしく、すごいことだと思う反面、こういう差別が起きたときに想像できないという悲しい側面もあります。

今回この記事を通して一番皆さんに知ってほしいことというのは、「自分たちも差別対象に入るようなヘイトクライムが現在進行形で起きている」ということです。テレビではあまり扱っていないこともあり、Stop Asian Hateという名前は知っているけど、実態はよくわかんないという人が多いと思います。これを機に、自分で情報収集してみてはいかがでしょうか。きっとテレビや新聞では取り扱わないようなものがあると思います。(キャベツ)

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