投句記録 俳句ポスト365
2019年
【罌粟坊主】（旧・並）
王羲之の真名やはつらつ罌粟坊主
2020年
【野分】（旧・並）
野分中しわぶきひとつ漱石の背
【狐火】（旧・人）
狐火や迷える猫の眼の燐の
2021年
【花野】類想
来年にビルが建つてふ花野原
【小春】佳作
ムエタイの拳打ち鳴らして小春
2022年
【芒】並
気の乗らぬ見合い話やむら薄
【立冬】並
冬に入るブルーシートの屋根屋根屋根
【寒卵】並
寒卵ポルターガイスト起こる夜
2023年
【鳥雲に入る】並
鳥雲にファントムバイブレーションは母
【花冷】佳作
客捌けて微熱のドラム花の冷え
【野遊】並
六日目の無断欠勤野に遊ぶ
【麦の秋】佳作
麦秋や埴輪の犬は舌を出し
【蜘蛛】並
大蜘蛛を屠り母より女の香
【雷】並
へたくそな口笛るるる遠き雷
【コスモス】佳作
復職にコスモスといふ日差かな
【夜長】並
長き夜のテレビさつきも見たニユース
【新酒】並
寿ぎのひかり湛えて新酒かな
【霜】佳作
霜割ってずんずん歩きだす無職
【セーター】佳作
セーターや実存尖らせて渋谷
【蜜柑】並
さみしさの溜まる蜜柑の凹みかな
2024年
【余寒】並
いてもうたろかレターケースにメモ、余寒
【囀】佳作
囀や笛になる骨ならぬ骨
【山笑う】
【薄暑】
【南風】
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