川崎戦~無敗チームにあえなく失点

2021年4月18日 川崎フロンターレ vs サンフレッチェ広島 等々力陸上競技場

 今シーズン初めての生観戦。チャイナウィルスが蔓延してからというもの、人数制限の影響もありスタジアムへの足が遠のいていた。更にチームが連敗中となると現地に行くモチベーションが上がらない。それでも仲間がチケットを入手してくれた。これは行かなければいけない、そんな神のお告げかもしれなかった。
 汗ばむくらいの陽気の中、武蔵小杉駅からスタジアムまで歩く。以前と風景が違って見える。再開発が進み整備された街道はずいぶんと歩きやすくなっていた。心なしか川崎のスカイブルーのレプリカを着てる人達の足取りは革新に満ちたもののように思えた。これが開幕以来負けなしで首位にいる自信だろう。そして2戦連続無得点のサンフレッチェにとってはせめて昨シーズンのような5失点の惨敗だけは免れて欲しいと願った。
 スタジアムに着き2階スタンドに入ると1席ずつ空けて座ってるだけに仲間も見つけやすかった。挨拶もそこそこに席に着く。マスクをしてるとはいえ会話をするのはやはり気を遣う。そんな様子なので選手入場も当然拍手だけで迎えることになるのだった。
 ピッチに広がる白のユニフォームを纏ったサンフレッチェの選手。サントスがワントップに入りが、ボランチに川辺が入ってない。今や完全にサンフレッチェの心臓のようになった川辺がいなくてどうやって戦うんだろう。そんな不安を抱えたまま試合開始のホイッスルが鳴り響くのだった。
 前線から圧力を高める。そのハイプレスは川崎のボール回しに自由を与えないようでいてするりとかわされいつの間にか中盤を抜けゴールへ迫る動きを見せる。ゴール前の集中を高めるサンフレッチェ。人数を掛け、ボールにディレイを掛け、シュートモーションには身体を投げ出し枠の外に飛ばしてしまうのだった。防げてる。だが守ってばかり。防戦一方なのだった。
 前に進みたい。だけどパスでつなごうとすれば中盤にたどり着く前にカットされる。それでもショートパスで打開を試みるももはやパターンを読んでるかのように簡単に絡め捕られてしまう。敵も味方も入り混じった自陣から抜け出すことができない。なので人数の薄い右サイドに逃げる。浅野が受けてドリブルでプレスを搔い潜るも味方のサポートがない。そしてそもそもポジションが低いのでせっかくのドリブルも脅威となることがないのだった。
 もうこうなれば何でもいいから前線に蹴りだした方が効率がいいのではなかろうか。そうすれば相手のDFラインも下がってプレスも緩くなるような気がする。だがそんな気が回らないのか、青山などは出したパスが全て相手に渡ってしまう。そして最悪なのが横パスを取られてしまうので川崎は守から攻への切り替えが実に素早くできるのだった。
 ペナルティエリアからドリブルでゴールに迫る。DFが詰め寄りGK大迫が立ちはだかるとシュートブロック。だがセカンドボールはゴール真正面。それを拾われシュートに入る。コースを消すDF。だが逆サイドに叩かれるとフリーの家永へ。労することなくいとも簡単に先制点を決められてしまったのだった。
 せめて前半の内は堪えたかった。そしてこのまま前半を終えるものの点差以上のやるせなさを感じる。決められたのは1点であるものの、一体何本シュートを打たれただろう。対してサンフレッチェはシュート0本。このまま負けてしまうのはあまりにも空しい。どうにかシュート位は打って欲しい。もはや勝つことなど望めやしない。ならば何かしら爪痕くらいは残してもらいたいと願うのだった。

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