仙台戦~負けて優勝逃す

2018/11/10 サンフレッチェ広島vs ベガルタ仙台 エディオンスタジアム広島

 4連敗中のチーム。特に前節などは2点先制しながらも逆転負けをするという失態をした為にもうチームに何も信頼はしてない。どうせ観ても何もいいことはないだろう。
 そんなネガティブな感情が支配しているが為、全てのプレーが残念に見えてしまう。簡単にクロスを上げられてしまう。正面からシュートを打たれてしまう。そしてセカンドボールを奪えない。それによって仙台は2次攻撃、3次攻撃つなげる。この課題もずっと克服されない。これに対して城福監督も何も対策が取れないのだろうか。少なくともここまでサンドバック状態になるチームは他にはない。
 そして後半、仙台に選手交代が訪れる。ここで悪い予感がした。いつもここで失点するというのが最近のパターンだ。だがそれは城福監督も織り込み済みのようですぐに柏の投入で対応した。
 ところがここでアーリークロスを入れられる。真ん中で落とさるとと石原のシュート。ゴールネットを突き破るかのような鋭いシュートを打たれて決められた。ああ、終わった。まだ時間があるにも関わらずそう思ってしまった。
 追いつきたいサンフレッチェはボールを奪うことすらできない。仙台にいいように回されてる。サンフレッチェは本当にボールを奪うのが下手だ。そして奪ったとしても前線にフィードしたボールをパトリックはことごとく収めることができない。それでも千載一遇のカウンターになった時、パトリックがGKと1対1になる。飛び出すGK。そこでシュートをぶつけてしまったのだった。
 絶対に決められないだろうなとは思った。パトリックはGKとの1対1が下手だ。そおして自慢のフィジカルでも競り合いで勝てない場面が多い。パトリックがゴールできなくなって勝てなくなった。パトリックの存在感がなくなってゴールも奪えなくなった。今シーズンの勝利がいかにパトリックに依存してたかが分かる。だがもはや点の取れなくなったパトリックをこのまま使い続ける意味はあるのだろうか。そんな疑問を浮かべた時、パトリックは水筒を蹴飛ばした行為でカードを貰った。これで次節出場停止。否が応でも違うメンバーで臨まないといけなくなった。
 最後の最後で馬渡を入れて望みを託す。ほとんどチャンスを与えられなかった馬渡であるが左サイドから勝負を挑む姿勢があった。そして中へ切り込んでシュート。入ったかとおもったがGKシュミット・ダニエルに止められてしまった。
 それでも短い時間の中でチャンスを見出す。そのプレーには可能性を感じた。感じつつも何で今まで使わなかったのかという疑問も感じた。同じメンバーで同じように戦って同じように負け続けたこの数試合。優勝を意識するあまり固まってしまったのはやはり監督自身ではなかったのかという憶測はどうしても拭えないのだった。
 CKやサイドからのクロスでヘディングシュートは放った。それも全てシュミット・ダニエルにセーブされてしまう。ああ、やはりGKの優劣によってサッカーの勝敗は大きく変わってしまうんだなと思い知らされ、林にかつての迫力がなくなってしまったことに憂いを感じるのだった。
 最後の最後でパワープレー。パトリックが競った。が、やはり枠に入れることができない。かつてウェズレイというストライカーがいたが、パタッと点が取れなくなってしまったのに最後の最後までペトロビッチ監督が諦めきれなくて降格してしまったことを思い出した。残念ながらパトリックはもう今シーズンゴールを決めることはないだろう。
 結局指揮官の割り切りである。こんなサッカーをやられた挙句毎回毎回負け試合を観せられるんじゃたまったものじゃない。そして選手も妙に縮こまって見える。こんなサッカーやってて果たして楽しいのだろうか。
 試合を終え敗戦が決まってしまった。5連敗。そしてこれによって川崎の優勝が決まりあれだけ独走で首位だったサンフレッチェは優勝できなかった。かなり後味の悪いシーズンの終わり方である。いや、来シーズンに向ける為にも残り試合が重要になってくる。失意を抱えつつもここをどう終われるか、他の選手の突き上げがあるか、意義のあったシーズンにできるか、あと2試合とても重要になるのだった。

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