彼に何があったのか?

4月11日放送の天才!志村どうぶつ園

俳優の山田裕貴さんが、茨城県土浦市にある、犬の保護施設を訪問。

その施設に保護されていた ロルフ(♂推定7歳)を見ていて胸が痛くなりました。
ロルフは施設に来て半年以上が経つそうです。
保護した時は皮膚病でほとんど毛が無かったそうで、皮膚の方は改善しているようでしたが、背骨が曲がり、後足に障害があるのか、歩き方が変でした。犬の7歳は、人間だと40歳半ばから50歳くらいに相当するので、まだまだ元気いっぱい時です。しかし、ロルフは背骨と足が原因なのか、力なく歩き、山田さんの呼び掛けにも無反応。

10数年前まで、私の家の廻りには野犬の群れがいて、保健所の職員が網を持って追いかけたり、ケージの罠を仕掛けたりするのを見ていました。
野生化しているところを捕獲された犬は、追い掛け回された事がトラウマとなり、近づくと吠えたり、一定距離を置いたりと人間を敵対視しする事が多いようです。
しかし、ロルフにはそういう傾向は見られず、声を掛けても無反応。触っても嫌がる事もなく、無反応です。どこか宙を見ているように視点も定まらない感じで、魂が抜けたと言うか、何もかも放棄し、ただ生きているだけ、と言う感じでした。
施設長は保護する前に、どんな飼われた方をしていたかは不明、と言われていましたが、相当に劣悪な環境だった事は間違いないでしょう。

そんなロルフですが、山田さんがリードを持って連れ出すと、全く抵抗する事もなく素直に従います。
私はその素直に従う姿を見て、更に痛々しい気持ちになりました。
と言うのは、あくまで私の推測ですが、人間の指示に従わないと、痛い思いをする、抵抗しても、無駄、痛い思いをするのなら素直に従った方が良い。そういう思いがあるのではないでしょうか。

皮膚病でほとんどの毛が抜け落ち、背骨が変形するほど劣悪な環境に置かれ、もはや感情さえも無くなってしまったロルフ。一体何のためにロルフを飼っていたのでしょう。

山田さんがドッグランに連れ出し、ボール遊びを始めると、施設長が驚くほどロルフは反応を見せました。投げたボールをとちゃんと取って来るロルフは、とても賢い犬なのかも知れません。でも、賢いからこそ、自分の身を守る為に感情を殺してしまったのかも知れません。もしそうだとしたら、可哀そう過ぎる話です。
よく自分の飼ってる犬に対して、バカ犬!とか言う人がいますが、バカなのは飼い主です!飼い主の行動、飼い方、躾の仕方しだいで、彼らはどうにでも色を変えるのです。

以前にも書きましたが、コロナウイルス問題で、生活苦となり、ペットを手放す人が出ない事を願いたいです。もし、どうしても飼えない状況になった時は、里親を探すとか、保護施設に相談するとかして欲しいと、せつに願います。


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