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Wish You Back 日本語歌詞と考察

 こんにちは。yuiです。noteではお久しぶりですね。
 夜に発表されたジソンの自作曲がやっぱり好きで好きでたまらなくて、こうやって文字に起こすことにしました。

 日本語訳、ビハインドや考察について話していこうと思うので、気が向いたら読んでください。

※一度昼に公開しましたが、ジソン本人からビハインドストーリーについてbubbleにてボイスメッセージがあったので再編集しました。


日本語訳

君は僕の話だった
果てしなく思い浮かぶ君の一言
ただ見つめるだけで
心に深く刻まれた写真のように
僕の記憶を一つずつ集めて
大切に心の中にしまっておくよ
風になってあの遠くへ飛んでいった君の香り
覚えてる 永遠に

今日に限ってもっと思い出す 僕は君の姿に
視野が少しずつぼやけていく
時間がしばらく経ったなら
君はもっと僕の頭の中から薄れていくだろうか
相変わらず温かかった君の手が思い出される
小さい両手を重ねてあの時を振り返ってみる
全ての瞬間が美しく輝いていた日々に
僕という映画で君は主演だった

Yeah まだ回ってる 頭で君が何度も思い浮かんで
意味もなく涙が流れて何度も僕を捕らえる
僕は世界中を旅してるんだ
他のことをわざと考えて
頭の中を満たそうと努力してもダメなんだ
どうしても消えないよ この段差に躓いて

君は僕の話だった
果てしなく思い浮かぶ君の一言
ただ見つめるだけで
心に深く刻まれた写真のように
僕の記憶を一つずつ集めて
大切に心の中にしまっておくよ
風になってあの遠くへ飛んでいった君の香り
覚えてる 永遠に

君の帰りを待ってる
君が帰ってくるのを願ってる
時々僕は傷ついて
それでも君が帰ってくる時まで僕は呼ぶよ
あの時にまた戻って 僕たちの日々
そのまま全て back back back

恋しがったら何でも戻ってくるのなら わからない
説明するのは簡単じゃない どんな気持ちなのかも
一日中座りっぱなしで部屋の灯りを消す
大丈夫?という言葉も全部必要ない
そんな言葉でこの気分は消えない
枯れた花に水をあげたってまた咲くことはない
散らないって約束した薬指も
君の別れと一緒に全部消えて崩れてった

君は僕の話だった
果てしなく思い浮かぶ君の一言
ただ見つめるだけで
心に深く刻まれた写真のように
僕の記憶を一つずつ集めて
大切に心の中にしまっておくよ
風になってあの遠くへ飛んでいった君の香り
覚えてる 永遠に
君が帰ってくるのを待ってる

ずっと僕と一緒にいてほしいだけなんだ
だからねぇ 僕をまた愛してよ どうか

君の帰りを待ってる
君が帰ってくるのを願ってる
時々僕は傷ついて
それでも君が帰ってくる時まで僕は呼ぶよ
あの時にまた戻って 僕たちの日々
そのまま全て back back back

Yeah 僕は君を待ってる まだ君を待ってる
来ないってわかってる 僕はもう多分
写真の中でぼやけた君と僕を見つめながら
ただ後悔するしかない
果てしない暗闇の中に幕を下ろして
明るい君の笑顔をまた見たいんだ
待ってる まだ今も変わらず待ってる
君を待ってる まだ君を僕は待ってる
作詞:ハン
作曲:ハン、バンチャン
編曲:バンチャン

でした。
 毎度思うけどバンチャン本当にすごい。いつもお疲れ様です。そして今回もジソンの作る歌詞があまりにも好みすぎて泣きたくなりました。


ビハインド

 今回のこの曲は、以前チャンの部屋EP.100で未公開曲を3曲流した際に紹介されていたジソンの曲でした。

(一応未公開曲の公開された部分を訳してYouTubeにアップしていたのでこちらにも載せておきます)

 この時、3曲目に紹介されたのが今回公開された【Wish You Back】です。
 その当時公開されたのは、ここでした。

 その時のブイライブでビハインドとしてジソンが語っていたのが、「この曲は映画『君の名は。』がもしもサッドエンドだったなら、と想像して作った」ものだということでした。

 映画『君の名は。』では、主人公である三葉と瀧がたびたび体を入れ替わっています。名前も顔もわかっているのにどうしても二人が出逢えなかった理由は、

①入れ替わりが終わると記憶が殆どなくなってしまうこと
②2013年の三葉と2016年の瀧が時空を超えて入れ替わっていたこと
③2013年の彗星衝突事故で、2016年の瀧がいる世界では三葉は既に亡くなっていたこと

の3つでした。さらに、

2人は入れ替わりの記憶をなくしたまま、「ずっと誰かを探していた」

 これを踏まえて、ジソンが考えた「もし悲しい結末だったら」を、歌詞とともに考察していきます。

※こうやって考察記事を書いておいて本当に申し訳ないのですが、わたしは『君の名は。』を観たことがありません。設定は元々知っていたのと、一応ネタバレを読んで話の流れを理解したのでこのまま話は進めるつもりですが、なにぶん詳しくないため映画のストーリーには深く言及せず、その設定を踏まえた上で今回の曲について話していこうと思います。本当にすみません💦

(ジブリも殆ど見てないんですよ…ごめんジソン)


考察

 この曲の設定ですが、

彼らはお互い好きな人を救えなかったわけではないし、救った後は自分の人生を生きている。お互いを知らないとしても、彼らにとって大切な人がいたっていうことは知っていて、知らないままその誰かを探し続けている。

 つまり、「彼らは再会出来ずに、お互いの存在をはっきりとは思い出せないまま少し寂しく生き続けている」ということだそうです。ジソン曰く、「もし彼らが最後に再会できずにお互いを待ち続けていたらどうだろう?とふと思った」からこのような作品を作ろうとしたとのこと。


君は僕の話だった
果てしなく思い浮かぶ君の一言
ただ見つめるだけで
心に深く刻まれた写真のように
僕の記憶を一つずつ集めて
大切に心の中にしまっておくよ
風になってあの遠くへ飛んでいった君の香り
覚えてる 永遠に

 「君は僕の話だった」このワンフレーズで掴みを持っていかれました。
 君の名は。の設定が「入れ替わり」というところに非現実感を感じるので「話(物語的な意味)」と入ってるのではないかな、と。

 君の記憶を絶対に忘れたくない、そんな強い意志が感じられる歌詞です。『君の言葉は際限なく思い出されるし、君の顔は写真みたいに鮮明に思い出せる。そんな記憶は絶対に失くしたくないから、全部集めて心の中にしまっておこう。風になって遠くへ行ってしまった(=会えないぐらい遠くまで行ってしまった)君の香りでさえも永遠に覚えていよう』。

 多分こういうニュアンスじゃないかな、と思います。


今日に限ってもっと思い出す 僕は君の姿に
視野が少しずつぼやけていく
時間がしばらく経ったなら
君はもっと僕の頭の中から薄れていくだろうか


 先のフレーズとは異なっています。このバースでは「君を忘れそうになっている」し、この次のバースでも紹介しますが「忘れようとしている」んですよね。
 もう二度と会えない人の記憶は、「すべて忘れないようにしていたい」人と、「辛い思いをしたくないから忘れてしまいたい」人に分かれると思うんですよね。このバースでは後者であると考えられます。
時間が経てば記憶は薄れる。その定説を以てして、『時間が経てば君のことを忘れられるんだろうか』と言っているわけですね。


相変わらず温かかった君の手が思い出される
小さい両手を重ねてあの時を振り返ってみる

 そこでふと君の「温かかった手」を思い出すんですよね。温度っていうのは人を思い出すのに一番心に響くものではないかな?と思っていて。というのも、亡くなられた方は血の循環が行われなくなってしまうので体温が下がってしまい、結果として「亡くなった方は冷たい」という私たちの中での常識となっています。「温かい手」というのは、ここでは「生きている人間」を彷彿とさせます。「相変わらず温かかった君の手」とあることで、君はまだ記憶として死んではくれない(=忘れられない)といった描写になっています。だから、あの日々を振り返ってみるわけですね。


全ての瞬間が美しく輝いていた日々に
僕という映画で君は主演だった

「僕という映画で君は主演だった」ここが個人的ベスト歌詞賞です🥲(本人はどうやって思いついたのか忘れてしまったそうです笑)

 忘れようとしていた記憶は全て美しくてきらきら輝いていた。辛いからと忘れようとした記憶は、眩しくて幸せな記憶なんです。つまり、『辛いから幸せな記憶も捨ててしまおう』としてるわけです。
 そうやって振り返った時に、『君は僕の世界の中心だった』ってことです。それぐらい『存在感があって、僕にとっては大きな存在だった。君なしでは成り立たないくらいだった』という意味ですね。映画は主演が中心ですし、主演なしじゃ成り立ちませんから。


Yeah まだ回ってる 頭で君が何度も思い浮かんで
意味もなく涙が流れて何度も僕を捕らえる
僕は世界中を旅してるんだ
他のことをわざと考えて
頭の中を満たそうと努力してもダメなんだ
どうしても消えないよ この段差に躓いて

 先程のバースでも言いました、「君を忘れようとしている」シーンです。

 さっきも言ったけど、思い出を幸せな記憶として胸に抱いていける人もいれば、今自分のそばにその人がいない事がとても辛く感じられてしまう人もいるんですよね。

 『君が何度も思い浮かぶたびに涙が流れてくる、他のことを考えて君を忘れようとしてもどうしても消えてくれない。君の記憶が僕をずっと離してくれない。このループの繰り返しで、いつまで経っても先に進めない』

 こういうニュアンスでいいかと思います。幸せな記憶を消そうとしても、忘れようとしても、全然忘れられないといった苦悩を表現した歌詞です。

 最後の「段差」っていうのは、「君を忘れる」というステップのことかな?結局忘れられないからそのステップ=段差を越える事ができていない、つまり先に進めていないってことですね。


君は僕の話だった
果てしなく思い浮かぶ君の一言
ただ見つめるだけで
心に深く刻まれた写真のように
僕の記憶を一つずつ集めて
大切に心の中にしまっておくよ
風になってあの遠くへ飛んでいった君の香り
覚えてる 永遠に

 最初に出てきたフレーズ、フックです。

 1番ではずっと忘れようとしたけれど忘れられない、といった気持ちを歌っています。その上でこのフックの歌詞を見てみると、『やっぱり君は僕の全てだったな』『やっぱり君のことをずっと覚えていたいな』といった、少し前向きな歌詞に見えてきます。


君の帰りを待ってる
君が帰ってくるのを願ってる
時々僕は傷ついて
それでも君が帰ってくる時まで僕は呼ぶよ
あの時にまた戻って 僕たちの日々
そのまま全て back back back

 “時々僕は傷ついて”とあるのですが、前述したように「思い出があるほど涙が出たり辛い気持ちになって塞ぎ込んでしまう」ことを言っているのだと思います。『時々そんなふうに傷ついてしまう時もあるけど、それでも僕は君に帰ってきてほしいから君を呼んで待っているよ』というニュアンスかな。あの時に戻りたい、全部返してほしい、そんな切実な想いも込められています。

 余談ですが“I’ll wish you back”という歌詞、“will”がついているあたり、自然と君を待っているのではなくて、『自らの意思で君が帰ってくるのを待っている』という表現になってるかと思います。


恋しがったら何でも戻ってくるのなら わからない
説明するのは簡単じゃない どんな気持ちなのかも

気持ちだけではどうにもならない、っていうフレーズですね。『君の帰りを待っていたら君が帰ってくるってわけでもない。そんなのわからない』という、どこかスレた言葉です。
 それに対して自分がどんな感情なのかも、簡単な一言では表せないぐらい複雑なんですね。


一日中座りっぱなしで部屋の灯りを消す
大丈夫?という言葉も全部必要ない
そんな言葉でこの気分は消えない
枯れた花に水をあげたってまた咲くことはない
散らないって約束した薬指も
君の別れと一緒に全部消えて崩れてった

 これは深く沈み込むとき、何かを深く考えるときにとる行動ではないでしょうか。部屋の電気を消して一日中部屋に閉じこもる。『「大丈夫?」なんて慰めの言葉じゃ自分の気持ちは晴れないからそんな言葉はいらない』。

 枯れた花は既に終わってしまったこと。水をあげるというのは何かを言ったり行動を起こすということ。つまり、『既に終わってしまったことに対して今更どうこうしてももう遅い、もう二度と戻れないんだ』という意味。

 そして、韓国でもマリッジリングは薬指だそう。なので、この歌詞での「薬指」は「強く誓ったこと」という認識にしています。『あれだけ強く誓ったのに、君との別れで全て消えてしまった』という自分の意思の弱さ、世の儚さ、無常さを表現しているのかも。


君は僕の話だった
果てしなく思い浮かぶ君の一言
ただ見つめるだけで
心に深く刻まれた写真のように
僕の記憶を一つずつ集めて
大切に心の中にしまっておくよ
風になってあの遠くへ飛んでいった君の香り
覚えてる 永遠に
君が帰ってくるのを待ってる

 フックです。

 意味は最初から出てくるフックとさほど変わらないと思うのですが、最後に「君が帰ってくるのを待ってる」と付け足されています。つまり、『君のことはずっと覚えてるよ。絶対忘れないよ。だから帰ってきて』というような呼びかけに近いニュアンスかな…。


ずっと僕と一緒にいてほしいだけなんだ
だからねぇ 僕をまた愛してよ どうか

 ここでテンポがぐっとゆっくりになってますね。
君に語りかけるようになってます。『お願いだから一緒にいてほしい。帰ってきてほしいんだ』と訴えかけるシーンです。


君の帰りを待ってる
君が帰ってくるのを願ってる
時々僕は傷ついて
それでも君が帰ってくる時まで僕は呼ぶよ
あの時にまた戻って 僕たちの日々
そのまま全て back back back

優しく柔らかく訴えかけた後にジソンのミドルボイスが突き刺さって、心の中のものを全て吐き出したような印象を受けました。切実さが増す感じ。その勢いで最後のパートに持っていきます。


Yeah 僕は君を待ってる まだ君を待ってる
来ないってわかってる 僕はもう多分
写真の中でぼやけた君と僕を見つめながら
ただ後悔するしかない

 切ない最後のフレーズが来てしまいました。
君が戻ってこないこと(=もう会えないこと)をわかっていても君を待っている僕の心情とは。
 写真の中にぼんやりと写ってる君と僕の写真を見つめると、あの時こうしていれば、という後悔が湧き上がってくるのでしょう。

果てしない暗闇の中に幕を下ろして
明るい君の笑顔をまた見たいんだ
待ってる まだ今も変わらず待ってる
君を待ってる まだ君を僕は待ってる

 暗闇⇄明るい君の笑顔で対比表現を使っていますね。

延々とループしがちな自分の複雑な感情。それに支配されてるこの状況を果てしない暗闇と表現し、それにはもう支配されないで、『ただ君の明るい笑顔を見たい』といった単純明快な想いをここではっきりと告げます。

 これまではぐちゃぐちゃだった自分の感情を整理して、『今僕が君に言いたいのはコレだ』とでも言いたげな印象。『とにかく君の明るい笑顔がまた見たい。だから今も変わらず君を待つよ。ずっとずっと君の帰りを待ってるよ』という……最後は高音で畳み掛けるようにして終わります。

心情的には少し明るくなったのかもしれないけれど、どうもメリバ(メリーバッドエンド)っぽい終わり方ですね。

メリーバッドエンドとは、

本人たちは幸せに感じて終わっているが、周りから見たらそれはとても見ていられないようなやるせない気持ちになる悲劇であること。もしくは逆に、本人たちにとっては不幸だが、結果だけを見たときに世間的にハッピーエンドであること

 こんな感じで使われている単語です。今回は前者かな? 

 わたしはメリバ大好き人間なのでこの曲が大好きなのですが、メリバはそこそこ心にダメージを負うのでこの曲を読み解いていくと余計にダメージを負いました。でも大好きです。泣く。

 ジソン自身、ハッピーエンドかサッドエンドか選ぶとしたらハッピーエンドを選びます。サッドエンドはなんか気分が良くないから、だそうで…今回サッドエンドにしたかったのは多分その日の気分だったとのことでした(笑)


新海監督に曲が届いた!

 この曲が公開されて約50分後、とんでもないことが起こりました。

『君の名は。』の監督である新海先生が、ジソンの曲に対して“beautiful!”と感想を寄せてくださったんです

 曲が公開されて約20分後、日本STAYの方が新海監督にメンションする形でURL付きのツイートをしてくれました。それに対して、深海監督が引用リツイートで「綺麗だ」と言ってくださりました。

 ジソンが作った曲は謂わば〈二次創作〉。それに対して作者から直接言及されるってことはもう感極まりないですよね。わたしも自分のことじゃないのに胸がいっぱいになってしまいました。

 そしてこのことはジソンの耳にも届き、bubbleにて「成功したオタクにしてくださったステイに栄光を捧げます」と………。伝わってよかった。(お母さんから聞いたんだって)

 本当に素晴らしい瞬間に立ち会えたな、と思います。新海監督にリプライ送ってくれたSTAYの方も、それを聴いてくださった新海監督も、その曲を作ってくれたジソンも、本当にありがとうございますの気持ちです。

 最近キングダムもあって心が休まらない日々が続いていたので、ジソンの新曲を聴いて癒されるだけではなく、こうやって少しでも心温まる出来事があってよかったです。


最後に

 きっと、前回のことがあって今回曲をアップするのに怖い気持ちもあっただろうに。それでもこうやって曲をアップしてくれてありがとう。これからも素敵な曲を作り続けてください。

 そして、bubbleでビハインドや作業のこと色々話してくれてありがとう。bubbleのボイスメッセージはなんと20個超。ほんとうにありがとう。

 もし機会があれば“Happy”も公開したい、I GOT ITのようなラップが詰まった曲もまた公開したいって言ってくれたジソン。いつも本当にありがとう。愛してるよ。

可愛い可愛いジソンちゃん。いつまでも幸せでいてね。

 最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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