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君の作る曲が好き

 こんばんは、yuiです。
ここ最近、noteの更新率が上がっている気がします。いい調子です。このままちゃんと書くようにしたい。

今回は、ジソンが作った曲についての話です。

 もちろんジソンは3RACHAの一員なのでスキズの曲を多数作っているんですが、その中でもジソンが1人で作詞をした曲に焦点を当ててみようかなと。

 先日、午前中から暗い話題を目にし、胸が苦しくてジソンに会いたくて、ずっと彼が作る曲を聴いていました。本当に身体の中に鉛が埋められたかのように重苦しい気持ちになってしまって、何とかそれを少しでも取り払いたい、彼の音楽に浸りたいと思ってこの話を書いてみようと思い立ちました。ジソン幸せになってね。


 これまでにジソンが1人で作詞し公開されている曲は以下の通りです。

・I SEE (Prod. J.One, CB97) -2017.08.16
・19 -2019.03.25
・Sunshine -2019.12.09
・Close -2020.05.07
・일상 / Another Day -2020.06.17
・SLUMP -2020.06.17
・I GOT IT -2020.11.06
・외계인 / Alien -2021.01.30

こう考えてみると多いな〜。

 (ちぇりさんツイートお借りします)
 著作権表だけ見てみると3RACHA内でジソンが一番数は少ないんですが(にしても多いけど)、“1人で作詞”をした数はジソンが一番多いんですよ。知ってました?


 まあそれは置いておいて。
今公開されてるこの8曲の中で、簡単にジャンル分けをしてみる。

・キラキラした眩しい曲
→I SEE
→Sunshine
→Close

・考え込む悩ましい曲
→19
→일상
→SLUMP

・上の2つの中間
→외계인

・The Rapperな曲
→I GOT IT


 う〜ん。ジャンル。(語彙力)
サバイバルの時からジソンは「叙情的な曲が好き」と公言してますし、Closeを公開した時も

叙情的なメロディーと柔らかいメロディーラップで全体的な曲構成をし、僕の好きな音楽ジャンルを最大限に表現してみました。

と言ってるのでそっちジャンルが多くなるのは間違いない。だからまあI GOT ITは本当に衝撃的で結構びっくりした記憶があります。


 てなわけでジソンの作る曲について語っていきたいと思います。今回はいつものように曲の歌詞一つ一つを追っていく解説はせずに(するなら一曲ずつ分けないといけない)、ざっくりと歌詞について書けたらいいかな〜って感じです。これまでのnoteを読んでくださってる方なら拍子抜けするぐらい中身がありません。あんまり構えずにサラッと読んでください。


I SEE

「そこで待ってろ
いつか掴んで叶えてみせるから」


 この曲はジソンがJ.Oneという名前でデビュー前に“3RACHA”で活動していた時の2ndミックステープに含まれる楽曲です。『キラキラしてる曲』ジャンルに混ぜましたが、一番その中では歌詞がそれっぽくない曲かも。
 昔のジソンはやっぱりラップメインでやってただけあって殆どラップですよね。最後のフックでボーカルが若干出てくる程度。


母さんも父さんも言っていた
辛いならいつでもやめていいって(大丈夫)
その言葉を聞いてすぐ合図を送った
しっかりしろって
難しすぎる、なぁ神様、
どうしたらいいって言うんだ?(分からない)
正直もうすぐ辿り着けるのにここから逃げたら
臆病者になるじゃないか

 ここがものすごく印象に残ってます。めちゃくちゃわかるな〜〜〜って。(笑)

 頑張り過ぎて結果的に自分のことを傷つけて、周りからは「辛いならいつでもやめていいよ」って言われて。辞めたいって思うこともあるけど、あと少しでたどり着けるのにここで辞めたらただの『逃げたやつ』になっちゃう…という複雑な気持ち。めちゃくちゃ共感した歌詞。


 あとグッときたのは、

母さんありがとう 心配してくれて
ありがとう 俺ももちろん帰りたい

 この歌詞ーーーーーー T-T

 「やり遂げるまでは帰らない」と決めてるのが伝わってめちゃくちゃ泣ける。「1年経ってもどの事務所にも所属できなかったら諦めてマレーシアに帰って勉強する」って言って韓国に飛び立った幼い頃のジソンを彷彿とさせる歌詞なのずるいです。でもピリちゃんも「やり遂げるまではオーストラリアには帰らない」って気持ちで韓国に来たって言ってたから余計に泣ける…キッズたちとリンクするとこが多いと涙が出ます。


お前を掴むために18年間待っていた
だからお前は俺のものだ
揺れ動く幻想
それが蜃気楼でも俺はお前を掴み取るから

 この最後の歌詞でまたメロディが消えたラップになるんですけどね。たぶんこの「掴みたいもの」「お前」って「夢」のことかなって思ってるんですけど、「何としてでも掴み取る」という執念っていうの?が感じられてウッ…てなってる。だってこの時のジソンはまだデビュー決まってないんですよ。毎日必死にもがきながら作った歌詞なんだなって思ったら。この1年と数ヶ月後にデビューを掴み取った幼きジソンをよしよししてあげたい衝動に駆られる曲です。

 長くなりそうなのでこの曲はここまでにします。

カワイイネ!!!


19

「あの遥か遠くで僕を待っていた
20代が僕を待っている」


 Stray Kidsとして歌う楽曲の中で、初めてジソンが1人で歌詞を書いた曲
です。バンチャンがI am NOTの“NOT!”でStray Kidsの楽曲として初めて1人で作詞していますが、これは楽曲としてはアルバムのイントロ曲であり、バンチャン・リノ・スンミンの3人で歌う曲。

 つまり、ジソンはStray Kidsの中で初めて1人で作詞を担当したメンバーでもあるわけです。3人で書いた歌詞を9人で歌うのと、1人で書いた歌詞を9人で歌うのとでは結構違うよなあ。

 この曲は20歳という『大人』の入口に立った19歳の少年の話。まさに等身大の曲。スキズには00ズがジソン含め4人いますからね。


でも僕が夢を見る前から期待していたこの瞬間
一時停止したい 準備もまだできていないのに

 物心がつく前から、歌手という夢を持つ前から20歳という大人になる日を期待していたのに、いざその時となると大人になる準備は全然できてない

 わたしもこの20歳を通過したからわかるんですが、確かに昔は20歳って言われればすごい大人で、憧れで、いろんなことができる、自由になれるって意味で早くなりたかったのに、その目前になれば大人になることによって伴う責任やら何やらに気を取られて「ちょっと待って!?」ってなりましたね。まだ大人になる準備ができてない。こういった心情は大人になる直前にならないと出てこないものなのですごく瑞々しい感覚だなあと思います。


今が過ぎたら遠くなっていくみたいで
今の僕には2度と会えないかもしれないから
ただ行きたいんだ

 うーん、過ぎた今思うのは、20歳未満だったあの頃の自分にはもう出会えないですね。
価値観があまりにも変わってしまったから

 そういう意味ではこの歌詞が大人になった今のほうが共感できるのかも。19歳の時にそんなのを考える人ってそんなに多くはないと思います。すごくセンチメンタルな歌詞だなぁと思いますね。もう戻れなくなる前に、未練がないように戻っておきたいという主張。


10時以降青少年立ち入り禁止の標示板は
もう僕と関係ないな
なのになぜか父さんと母さんは
まだ僕を子供扱いするけど
なぜか僕もまだそれに慣れている

 世間一般では『大人扱い』されるけど家ではまだ『子供扱い』されているように、現実と現実の間でのギャップに困惑している感じの歌詞になってます。それを敢えて「青少年立ち入り禁止の標示板はもう僕と関係ない」と具体的な例をあげて的確に表現しているのは恐るるに足ります。本当にすごいです。


あれほど馴染めなかった場所が
もう僕の家になり
あれほど大きかったソウルが
もう僕には小さく見える
あの頃夢を見ながら離陸したのに
もう窓の外を見ながら着陸の準備をする

 ここ結構私鳥肌立ちました。
気持ち的に「大人になる準備はまだ出来てない!待って!」って歌詞が続いているんですが、実際現実的には『馴染めなかった場所が自分の家になるぐらい馴染んでおり、『あれほど大きいと思っていたソウルが今は小さく見える』んです。具体的かつ現実的な例えです。実際、感覚はもう大人になってしまってるんですよね。

 そして「夢を見ながら着地したのにもう窓の外を見ながら着陸の準備をする」とあるように、夢を持って旅立ったけど、まだ夢も叶えていないのにもう着陸する時間になってしまった…。「時間は刻一刻とすぎていく、思っているよりも早く」ってことを表現している歌詞ですが、それを飛行機の離着陸に喩えることで誰もが想像しやすいように作られているからより説得力が増します。

 なかなかセンチメンタルな気分になる曲です。あと、比喩が全体的に具体的でとても共感しやすい曲になってると思います。



そのほっぺには夢と希望がつまってるんだね🐿


Sunshine

「騒々しい都市の中でも
やりたいままに 僕の心のままに」


 この曲はタイトルからわかるように明るい曲です。サウンドも陽だまりの中にいるような柔らかくて明るい音。ちなみにこの曲はジソンが作曲をしている中で、唯一3RACHAが関わってない曲になります。この曲以外はバンチャンが関わってるので…。


周りの全てがスローモード
すべての音が静かになる
僕の心配は全部 Blow up
風に全部任せて僕を
もう僕は

 周りの音は遮断しよう、やりたいままにやってみようって曲ですが、ここではその『周囲の雑音』を全部消しています。全てをスローモードにして物事を冷静に考えて、雑音を消して自分だけの世界にして、風が吹くままにいけばいいじゃないか。というすっごい前向きな曲ですね。


誰が何と言っても気にしない
何がそんなに大切? どこにだって行く

 Going on my way. まさにこのメッセージ。
このアルバムに収録されてる바람(Levanter)でも“I wanna be myself”と歌っているように、『他人に邪魔されずに自分のやりたいようにやろう』『自分になろう』というメッセージが、柔らかい音に乗せて聞こえてくる感じがします。

 ちなみに、「何がそんなに大切?」ってところなんですが、原曲歌詞ではでは“뭣이 중헌디”となっています。実はこれ、곡성という韓国の映画で子役の女の子が言っていたことから流行った言葉らしくて、「何が重要やねん!?」みたいな方言らしいです。


頭を悩ませた全てのことが
風に全部飛ばされて 消えていく
雲たちが泳ぐ
あの青い空に飛んでみようか

 風に吹かれて何でもよくなって、ストレスも感じなくなった今。眩しい太陽の下で空を見つめていたら雲が流れていた。流れるままに、あの空へ行ってみようか?と誘う歌詞です。

 空に飛んでいくなんて不可能なことではありますが、「今ならなんでもできる気がする」という希望に溢れたフレーズになってます。すごく上向き、前向き、明るい未来に輝くイメージが出てくる曲。


どこまでも飛んでけジソン🐿


Close

「初めてだけどときめいて楽しみだよ
震える瞬間さえも」


 SKZ-PLAYERで公開された曲。MVに映る真っ青な空とジソンの透き通るような金髪のコントラストが美しい曲です。

“Close”は映画‘Closer’の最初の場面でインスピレーションを得て書いた曲です。どこかで偶然に会った見知らぬ人になんとなく惹かれ、ときめきを感じてその人にもっと近づきたいという感情を歌詞に込めました。

とジソンが語っています。映画の最初のワンシーンを見て一曲かけるんだあマジですごい。ジソンは早ければ2時間で1曲かけるとか言ってたよね…??


黒く塗られた壁が全部
君に染まって初めて感じる感情に驚く

 暗かった世界が君に出会って一気に明るくなる、君に心を奪われたんだ。そんな感じの爽やかで甘酸っぱい歌詞ですよね。黒色って何色を足しても黒にしかならないんですよ。つまり本来であれば何を足しても色は変わらないはずなのに、君に出逢ったら君色に染められちゃうんですよ。すっごい情熱的な歌詞じゃない?

 黒色がそういう色だということを踏まえて敢えてこの色を歌詞に使ってるんだとしたらジソン、まじでセンスありすぎる。


こんなふうにしか話せなくて
平気なふりをしてみても
君の目を見つめる時は
相変わらず僕は固まってしまう
僕にはこの全てが不慣れで、
今感じるこの感情も
初めてだけどときめいて楽しみだよ
震える瞬間さえも

 サビです。

 平気なふりをして強がってみてもやっぱり緊張してしまう。初めての感情に慣れていないからこそ、この感情がきらきらと輝いていて楽しみだ……。綺麗すぎる歌詞です。初恋の曲って言っても過言ではないと思う。眩しすぎるんですこの曲は。本当に。誇張ではなく。

 あまりにも純粋無垢な感情が込められていて、真っ直ぐで、この気持ちに寄り添いたい、もっと知りたいと思わせてくれるような歌詞。ジソンにこれ言われたら多分10回ぐらい死ぬ。


まだ君について、知ってることは何もないけど
ゆっくり知っていくよ 時間がかかっても十分に
少しずつ近づいていけたらいいな 言葉は
平気なふりをして内心震えている臆病者

 ここもそうなんですよ…。君のことが知りたい!って言いながら、余裕ぶったふりをするけど実は内心初めてだからドキドキしてるんです。甘酸っぱすぎる〜!まじで初恋じゃん。やばい。
 こういう内心ビビってるくせに強がったふりをしてる子ってめちゃくちゃかわいくないですか♡(やめろ)


君を知りたいだけなんだ oh
教えてくれないか 今 ow
君を知っていきたいんだ もっと

 最後の英語のフレーズです。
…………👍(そのまま床に倒れ伏す)
もはや言葉はありません。ありがとうございました。

Closeは今までジソンが書いた曲の中で間違いなく一番眩しくて可愛らしい純粋な曲です。


ね〜わたしと一緒に弾き語りしよう……靴下で写ってるとこでさえ愛せる。


일상 (Another Day)

「意味のない一日
その終わりにはまた繰り返し」


 個人的には今まで公開されたスキズの曲の中で1番の鬱曲かな?と思うんですけどどうでしょう。
 バンチャンとチャンビンが비행기 (Airplane)という楽しい曲を作ってる時にジソンはこんなにも鬱ソングを書いてたんですね………。ちなみにわたしはこの歌詞めちゃくちゃめちゃくちゃ好みです。好みどストレートです。そんなことはどうでもいいですね。

 Video作ってほしいな〜めちゃくちゃいいMVになると思うんですけどね。公式のやつだとこれしかなかった。リンク先の動画は前半にかなりちょっとおふざけ入ってるので

前半のおふざけ(やらかし)に字幕つけたやつも置いておきますね(?)


世界には本当にたくさんの場所があるのに
楽にひと息ついてゆっくり休む空間さえ
周りにはなかったんだ

 ハイ、鬱曲決定。
 自分の居場所を見つけられなくて、リラックスして楽に生きることが出来なくなってる
んよこれ。こういうことって経験しないと言葉にできないと思うから多分そういうことなんだと思う。


ただ両足を伸ばして横になったって
目が閉じれない
目をぎゅっと瞑ってみてもまた
夢のない眠りにつく

 両足を伸ばして横になったら、自然と目が閉じて眠りに落ちる。これが普通の流れです。ただこうしたって目が冴えてて寝られない。極度の緊張状態にあると寝られないって言うからそうなのかなぁとか。

 『夢のない眠り』って、本来はそれぐらいぐっすり眠れたってことだと思うんですけど(夢を見てる=眠りが浅いって言いますよね)、こういう創作物では『夢をみるほどぐっすり寝てる』という意味で使われることが多い。つまり、ゆっくり眠れてないってことを言ってるんだと思います。
 この歌詞ほんとどういう精神状態で書いたんだろ…


どうにか一日を過ごした 今日俺は
何回笑ったんだろうか
それが果たして本心だっただろうか

 う、鬱…………

 感情が死んだ状態でただ繰り返し1日を過ごしているので、毎日そんな日常を『作業』のように生きている。だから「今日何回笑ったっけ?」「本心から笑ったっけ?」って自問自答してるんですよね。多分ですが、この曲の前後から見るに「いや、笑えていない。笑ったとしてもそれは本心からではなく作り笑いだった」という答えが隠されてるんだろうなと。


寂しさという単語に少しずつ鈍くなる

 天才かと思ったフレーズ。

 代わり映えのしない意味のない1日を過ごすことによって、鈍くなっていく感情を表した最後のフレーズ…。わたしこの歌詞が本当に好きすぎるんです。うまく言葉にできないけど。

 「寂しい」っていう感情も鈍くなって次第に心が動かなくなって死んでしまうんじゃないかな…って解釈をしてるんですが、最後にこのフレーズを持ってくることによってこの曲の怖さがじわじわ来てる。本当にこの曲って哲学みたいな曲なんよ。怖い曲だし鬱曲ほんとに。


 これ以上語るわけにはいかないので次に行きます。この曲はまた別で考察出すつもりでいろいろ書いてるので気長に待っててください…


フナっていうよりたい焼き?


SLUMP

「どうか置いて行かないで」


 ジソンがスランプの時に作った曲
、とのことですが、どことなく2019年末の活動休止期間を思い出して辛くなります。この曲は日本語verがあるんですが、日本語verにはケムマキさんの手も加わってるので、あえてジソンが1人で歌詞を書いている韓国語verを訳しました。

 リンク先はTHE FIRST TAKEです。マジで何回見ても神すぎる。


速すぎる君の歩幅に合わせて転び
まだ俺は変わらずここに立っている
ほんの数ヶ月前までは俺と一緒に歩いた
この道で

 スランプそのものですよねこの表現。数ヶ月前までは君と隣で歩いていたのに、いつの間にか君の歩幅が速くなってしまって追いつけなくなった自分は転び進めずにいるなかなか抜け出せない現状をもどかしいと感じているのがひしひし伝わってきます。


いつも先に進んでいた俺の姿は
全部黒か白
写真のようにもう過ぎたことになった

 これジソンが歌ってるとこですね。

 いつも先に進んでいた→前までは自分が人の前に立って先導していた、そんな自分が周りの人についていけなくなって置いていかれる先導していた自分は今とは似ても似つかない…。もう過去になってしまった、ってことを言ってるんですが、黒と白の写真=モノクロ写真だった頃ってかなり昔の話ですよね。先導していた自分はもうかなり前の過去の話…っていう比喩表現にもつながってきます。ジソンのスランプに対する気持ちの落ち方が結構本気で怖くなってきた。


このままここに独り留まることになりそうで
怖いんだ
夢を見て走っていた汽車は壊れて

 『夢を追いかけているのに途中で追いかける術を失った』ことがスランプだ、と表現してるわけですが、まあ、ぞっとしますね。いきなり羽をもがれた感じ?なのに自分と反してみんなは変わらず進んでいくから周りからいなくなって、1人だけ取り残される未来を予感し恐怖を抱いているのがよく描写されてます。

 ジソンのスランプ、どれぐらい辛かったんだろう…。


俺以外の皆が前に歩いていく
いつも俺と歩いてきた奴らも
今は少しずつ遠ざかり
俺の目にも見えなくなっていく

 自分が進めないうちにみんなが先に行ってしまうというのが直接的に表現されてるこのフレーズ。あまりにも胸が痛い…。ここもジソンのパートなんだけど、このパートから早口になって畳みかけるようなラップに変わってるんですよ。行き場のない気持ちをぶつけたみたいに感じて辛い。

 創作をしない人たちにとっては馴染みのない言葉かもしれないスランプ。特に創作を仕事としている人にとってはこんなにも恐ろしいんだよなぁって改めて感じました。この曲ほんとにアニメの主題歌ですよね?????


わたしはバケハよりニット帽派。


I GOT IT

「そうやってぐちぐち言ってろ」


 ま〜〜〜!この曲が出た時の衝撃といったら。
 ジソンがガチガチのヒップホップをやってみたいって言ったのを受けてバンチャンがトラックを作ってあげたみたいですけど。本当にびっくりしたんですよ、わたし。

 実はわたし、防弾少年団のSUGAのラップ好きなんです。でも初めて彼のAgust D名義のラップを聴いた時には歌詞があまりにも攻撃的ですごく驚いた記憶があります。それこそアイドルとしてでは使っちゃいけないぐらいの下品な言葉や痛烈に刺さる煽りとディス。アイドルとして楽曲を作ってる時には隠していたラッパーとしての牙をモロに受けた感じだったんですが、

このI GOT ITも、この事例に違わずでした。
 あ〜ジソンってこんな一面もあるんだな、実はめちゃくちゃラッパーじゃないか。そんな感じ。

 実は、歌詞を訳そうとしたのですが、どうしても言葉遊び・単語がスラングだったり下品なのが多くてうまく訳しきれず…

結果的にデルさんの訳をお借りしました。訳してくださってありがとうございます…。わたしには無理でした。


ハードな作業で脳の中は豊作
出来た作品でお腹は満腹

 うん…?神메뉴か………?
自分の作品(作詞作曲したもの)が自分のお腹を満たすって表現は、自分たちの曲を料理に例えて作った神메뉴で使われてた手法な気がするんですけど。


推進力を得てトップまで行ってやる bish
お前はその下で俺の残飯処理 clean dish

 ざ、ざ、残飯処理〜〜〜!!!さいっこうにキレキレなdisですな。俺は頂点へ行く、お前はその下で残飯処理でもして皿綺麗にしときなって。ジソンがディスる相手は頂点へ行くそのスタートラインにも立てないって揶揄してるんですよねー。超強気。


うるさいんだよ
気品が一つもない小言を無料配布
無駄な言葉は拒絶中 ありがと全部いらねえよ
クソな非難には頭を下げない
叩け 後ろ指も怖くない

 …………やばくね????????
言葉遣いもアレなんだけど。ジソンもこういう言葉使うんだ、って口ポカーンしたよ(ガチです)。痛烈なディスりがラップの醍醐味ではありますがまさかここまでゴリゴリのラップを持ってくるとは思わなくて本当に驚愕しました。そして「小言を無料配布」とか「無駄な言葉は拒絶中」とか比喩?言葉選び?は本当にセンスあるな〜って思う。

 そして「クソな非難には頭を下げない」って。言うなればアンチからの非難ですよね。根拠のない言いがかりだったりくだらない内容なんかに頭を下げる必要はないし、そういう奴らには叩かれても後ろ指をさされても何も怖くないっていう最高の煽りだと思います。かっけえ。


貪欲にあれもこれも全部作って食べる
俺の皿から盗め どうせ俺に損はないから

 これもやっぱ神메뉴みたいな要素がありますよね。
 初めのフレーズは貪欲に新しいものを試したり、いろいろチャレンジしてそれを消化して自分のものにする、って意味かな。

 そして後半のフレーズなんですが、「どうぞどうぞ俺の真似してやってみろよ、パクられたって俺には何の影響もないぐらいお前はちっぽけなんだから」っていう強烈な煽りに感じるんですけどどないでしょ?ディスもいいとこ。ラッパーのジソンってこんな過激なんだな。すごいな。こんな過激なのに叙情的な曲も好きなんだもんな。好みの極分化。


僕のラップが速いんじゃありませんから
できないからゆっくりなんだろ

 わたしこの煽りが一番好きかも。
ジソンってかなり高速ラップじゃないですか。チャンビンもめちゃくちゃ高速ラップですよね。スキズのメインラッパーまじですごいなと思うことがよくあります。Carpe Diemとかマジでそれなんだけど。あ、話が逸れた。

 自分のラップが速いんじゃなくてお前が遅いだけだろって、、、、、!その通りです私が遅いです。(お前には言ってない)

 これまでとは違って、ディスりに現実味が生じるんですよ……具体的すぎて。だってジソンのラップ速いじゃん。残飯処理とかは現実では起こらないただの比喩表現だけど、ラップが速いのは事実だし現実で起こってる事実なんですよ…………

 つまり、最後の最後で痛烈にディスしてくるわけです。うへえ、ラッパージソンまじでやば。

ちなみに、

I got it 닫아・・・ 黙らせる、口を閉じさせる的なニュアンス。
I got itは英語で発音すると'アガッリ'
韓国語では、아가리(発音:アガリ)は俗語で動物の口を意味し、ここでは아가리 닫아で「黙れ」を意味しているようです
(かなり強いニュアンスの言葉なので使用には注意)

※デルさんの注釈をお借りしました

 この曲が出た時にジソン自身が「発音には注意〜!!」って言ってましたよね。いやまじですげえ。これをすぐにすごい!って感じられない自分の韓国語能力に辟易します…

 本当に新境地って感じでした。ジソンはれっきとしたヒップホップラッパーです。


彼氏写真しんどい


외계인 (Alien)

「誰か手を差し伸べて僕をつかまえて」


 この曲の詳細はわたしのnoteに書いてるのでまあ時間があったら読んでください。

 曲調だけで言えばキラキラ系に入るかな?と思ったのですが内容が結構切なく悩ましい感じだったので中間にしました。


地球人に混ざろうとする宇宙人
声を出して自分の言葉を話してみたって
誰も聞いていない

 周りに溶け込もうとしても一切溶け込めない切なさがこのフックに入ってて死にました。まじでマレーシアに引っ越してきた直後のジソンの話だったりしない?


死んだように生きてきたら
いつの間にか僕は一人遠くに離れていた

 意味のない1日を繰り返すって歌ってた일상かな???って思うぐらい일상の歌詞を彷彿とさせるフレーズだなあと思いました。取り返しのつかないところまで来てしまった無常さがこのフレーズにしっかり込められていて気持ちがズーンってなって、胸に鉛を埋め込まれた感じになった。うーん、この曲ももしかすると일상並に鬱ソングかもしれない


僕が生きていかなきゃ
崩れたら全てが水の泡になるのさ 夢さえも
水の泡になるのさ 夢さえも
僕がここで飲み込んだ息さえも
酷く辛くて苦しかったけど耐えられる
夢のためならやれるだろ?

 I SEEの「夢を叶える手前で諦めてしまう」というシチュエーションと同じ。ただこちらは、「直前で逃げた臆病者になる」とは若干ニュアンスが違っていて、「続けていた努力が無意味になってしまう」という意味になってると思う。

 あとこれ、韓国語の原曲が結構感情を絞り出してる感じのニュアンスだったんですよね。訳し方が下手で日本語だとうまく伝わらないけど。この自分の気持ちを必死で絞り出してる感じの表現がすごく好き。胸にストレートに響きます。


そうさ 誰かは僕を望んでなかったし
皆の好感を得るには僕はあまりにも幼かった

 ………これが本当にグッと胸に刺さりました。
 외계인の前にアップされたI GOT ITでは割と周りの意見なんか気にしねえ!ぐちぐち言ってろ!みたいな曲ですが、そういう『強い自分』になる過程で感じ取った事実……みたいな感じ。I GOT ITでのジソンも외계인でのジソンも、どちらもジソン自身をよく描写している曲だな〜と思って。


 I GOT ITと외계인が続けて出た曲であり、こうやって歌詞を比較しているとあることに気づくんですよね。こんな書き方をするとそんな書き方をするなって言われるかもしれないんですけど、ジソンって自分が2つあるような気がする。これは二重人格ってわけじゃなくて…

 例えば、メンバーやファンに愛嬌を振りまき、時には笑いも取る、人当たりが良くて優しくて賑やか、外向的なジソン。
 例えば、1人で閉じこもって同じ映画を何回も見たり、1人悩み閉じこもったり、人知れず傷ついたり、内向的なジソン。

 外向的な性格と内向的な性格は相反するように思えるでしょうし共存しないだろうと思う人も多いと思うんですが、ありえるんですよね。「俺は完璧だよ 1人で平気だ」と言いながら、「誰か僕をつかまえて」と言う。どっちも自分だし、どっちも自分の意思で切り替えてるんですよ(なんでこう言えるかって言うと実はわたしがそうだからです)。すっごい複雑な思考回路を持ってると思います。ジソンのことを追いかけてるとそんなふうに思うようになりました。これはあくまで個人的見解です。

 やっべえ余計なこと喋り過ぎた。

 歌詞の話はここまでにします。


まとめ

 I SEEでは『ターミネーター』『イソップ寓話の羊飼いの少年』の話が、Sunshineでは『곡성』のセリフが、Closeでは『Closer』が、외계인では冒頭のナレーションに『レミーのおいしいレストラン』『ズートピア』のフレーズが、それぞれ曲の中に出てきました。

 こういう既存コンテンツからインスピレーションを得られるジソンが本当にすごいと思うし、それを自分の作品とうまいこと融合させてより完成度を高めてくるっていうのが末恐ろしくもあります。

 ジソンには本当に音楽をやる上でのセンスがある歌詞を書く上で生きる過去の経験と思考回路がある。だからこそジソンはこんな素敵な曲を作れるし、自分をここで表現できるんだと思います。


本当にすごいと思う。

 これからも、どんどんいろんな曲を作ってほしい。わたしたちに公開しなくてもいいから(もちろん公開してくれた方が嬉しいけど)、好きなように自分自身のことを語るツールとして曲を作り続けてほしい


音楽は、誰かのものではないけれど、
あなたのために存在しているものでもある。


 これからも、あなたの音楽を楽しみにしています。


 最後ジソンへのメッセージになりましたが、これで終わります。
 たまにはこうやって頭を大して使わずに写真もいっぱい使って楽に更新できるnoteも投稿していきたいです☺︎

読んでくれてありがとうございました!

ジソンくん、今日も幸せであれ!

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