『ラブライブ!サンシャイン!! S2』最終回直前評

◆小ネタ(という名のIIWAKE)

・前半評を書き切らずに別のネタ書くってどーなのよ?って思うけど、それはそれ、これはこれ
・前半評はきっと年末に書くさ!iPad届いたら書くさ!
・でも年末は「TLJ」の感想を優先して書きそう(KONAMI)
・フォースを探求するジェダイ・アプレンティスとしては、同作のライトサイドなテーマも暗黒面なアプローチ両方を感じ取ったので、殴り書きレベルででも書きたい所


◆勝ちたいですか?

個人的に12話で印象的に感じたシーンは、姉様が投げ掛けた問いに千歌が返答できなかったシーンである。
というのも、まず「ラブライブ本大会を勝ち抜くことで、μ'sやA-RIZEが見てきた輝きを見ることができるのではないか?」という姉様たちの想いに否定的だった1期12話があったからだ。

当時の感想記事では言及してなかったけど、俺は同話で描かれた否定には真っ向から反対の立場である。
自分たちと同じく真剣にスクールアイドルやってる人の志や、勝つことの価値を安易に評して欲しくなかったからだ。また「勝つことで何かが見えてくる」という発想は、概ね正しい。同じステージに立って、ようやく見えてくるものは沢山ある。


時は進んで2期7話。学校の生徒たちに背中を押された千歌は、「学校の名を遺すために勝つ」ことを宣言する。心情的には非常に理解でき、「ドン底女たちの最後の逆襲が此処から始まるー!」と高揚するシーンである。
しかし1期12話があったため、「自分たちが勝ちを望むのはいいのかよ!」とツッコんでしまった。


故に、神田明神で誰かの願いを目の当たりにして、自分が拠って立つ場所を千歌が振り返る一連のシーンは秀逸である。
他者の願いを見て勝つことが怖くなり、仲間たちに「勝ちたいですか?」と問いかける千歌。それに対して8人は、決勝大会への意気込みを超えて、「Aqoursとして過ごしてきた日々」への答えを千歌に送っている。8人の回答は、発起人としてみんなを繋いだ千歌にとって最上のエールであったと思う。

みんなから最後の一歩を踏み出すための勇気をもらったから、千歌は「0の呪縛(=負けることへの恐怖と推察)」を乗り越え、ステージに立てたのだろう。


姉様の問い掛けから始まった一連の描写で、
「自分たちの輝きとは?」の導出まで綺麗に済ませてて巧みさを感じるし、1期12話と2期7話へのエクスキューズも兼ねているように見えて、製作陣の誠実さを感じた次第。



◆終わりに

さて、ラブライブ優勝は、果たして浦の星の名前を遺すための必須手段であろうか?
恐らく、優勝した方がいいことは間違いない。どんなコンペティションであれ、優勝チームという存在はだいたいファンから覚えてもらえるから。
しかし、世の中には優勝を逃したとしても語り継がれるチームがある。Aqoursはそういう存在になるんじゃないのかと、個人的には予想している。

彼女たちの本当の目標は、「浦の星の存在を遺すこと」。つまり、人々がこれからも浦の星のことを語ってくれる“状態”である。優勝はそれを達成するうえで、最も効率的な“手段”でしかない。





◆追記

2期7話は、ちょうど仕事で「仮面ライダーウィザード」を観ていたから、「これもうウィザードじゃん。浦の星はコヨミだった!?」みたいなファーストインプレッションが強かった(笑)。

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