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番外篇① 飛鳥坐神社

こんばんは。

今回は、番外篇として、昨年訪れた奈良・飛鳥地方に鎮座する「飛鳥坐神社(あすかいますじんじゃ)」です。

創建は定かではない

とありますが、日本書紀によれば

大国主神の第一子である八重事代主神(やえことしろぬしのかみ)は国譲りの際、一番に信頼のおける神様として大国主神より相談を受け、結果、国譲りがなされ、その後、八百万の神々を率いて、天の高市(現在の飛鳥)に鎮まった。八重事代主神は統率される神様、いわゆる首渠神(ひとごのかみ)として鎮座されている。
(飛鳥坐神社公式HPより拝借)

とあります。

国譲り、ということは、神武天皇以前のお話なので、ベラボウな時間を遡るわけですよね…

『先代旧事本紀』には「大己貴神…略…次娶坐辺津宮高津姫命、生一男一女、児都味歯八重事代主神、坐倭国高市郡高市社、亦云甘奈備飛鳥社」とあり、大己貴神(大国主神)の御子神である八重事代主神が高市社である甘奈備飛鳥社に鎮座されていることが記されています。
(神社公式HPより拝借)

時代は下って平安時代初期の天長6年(829)3月、神託により高市郡賀美郷の甘奈備山より同郡同郷にある現在地(鳥形山)に遷座された、ということが『日本書紀』に記されています。
鳥形山は遷座以前は天照大神が一時祀られていたということから「元伊勢」と呼ばれ、現在も境内の摂社(奥宮)に伊勢の大神様を祀っている。
(神社公式HPより拝借)

古代の超有名な歌集『万葉集』にも

「葦原の 瑞穂の国に 手向けすと 天降りましける五百万 千万神の神代より 云い継ぎ来る 甘南備の三諸の山は 春されば 春霞立ち 秋往けば 紅にほふ 甘南備の三諸の神の 帯にせる 明日香の川の 水尾速み 生いためがたき 石枕 苔むすまでに 新夜の さきく通わむ 事ばかり 夢に見せこそ 剣刀 齋い祭れる 神にしあれば(巻十三-三二二七)」

と歌われ、前半部分にあるように古代より人々に「甘南備山」と崇められ数多く謳われてきました。
(神社公式HPより拝借)

若い頃から数えきれないほど訪れていた奈良ですが
考えてみれば、有名どころしか訪ねておらず
今回「日帰り」弾丸だったにもかかわらず
行ったことのない飛鳥でサイクリングしてきました。

チャリチャリ漕いでいたらフラッと現れたお社で

あ、お参りしなきゃ

とご挨拶させていただいたわけです。

鳥居をくぐった瞬間、空気が変わったのに気づきました。
木が生い茂っている階段を昇ると、本殿に到着するんですが
午後の2時を過ぎていたにもかかわらず
清々しい気持ちでお参りできました。

これは、ワタシ個人の見解に過ぎませんが
奈良の、特に山の中にある神社は、ポツンと鎮座されていても
「ワタシここに居ます」という主張は感じませんが
威厳に満ちている、というか、小さなお社でも圧倒される、というか
「静かな存在感」をものすごく感じます。

特に飛鳥地方は、古代さまざまな政変のあった地で
深掘りするとドロドロな人間関係を知ることになり
ちょっと…(-"-) となったりしますが(^^; 
そこが面白いところなんですよね。
今回初めて訪ねた飛鳥でしたが
ようやく飛鳥の「主」に訪れる許可をいただけたのかな
と思いました。
今度はゆっくり2~3日ぐらい時間をとって
ゆっくりサイクリングしたいと思います。
もちろん、下調べもしっかりします(^^;

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飛鳥坐神社(あすかいますじんじゃ)
奈良県高市郡明日香村飛鳥708
御祭神:
八重事代主神(やえことしろぬしのかみ)
大物主神(おおものぬしのかみ)
飛鳥神奈備三日女神(あすかのかんなびみひめのかみ)
高皇産霊神(たかみむすびのかみ)
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