暑すぎ

暑すぎる。諸兄もご存知の通り。
私は普段PCの前で働いているので、幸いにも日中はエアコンの効いた室内で、社名の入ったジャンパーで冷風直撃を避けながら過ごしている。
ただ仕事内容は多岐にわたり、天国部屋を追ん出されて地獄の屋外や倉庫、廊下に行くこともしばしば。
外に出たとたんに私の身体は夏による「分からせ」を受ける。濃度の高い空気が押し寄せて息ができなくなる。雑草の青臭さや埃の匂いを煮詰めた後に薄めたような、古い掃除機を起動させた時のような匂いがまつわりつく。
少し遅れて汗が皮膚を覆って、私は今すぐ逃げ出したいような気持になる。でもお仕事だからね、逃げないの。
岩盤浴みたいなものだと思うことにした。確かに、サウナや岩盤浴にしては涼しい方だ。だけどサウナや岩盤浴は水風呂や涼しい休憩所とセットになっているから良いのであって、一方的に熱されるばかりでは「ととのい」は訪れない。ととのいたい。あ、サウナ行きたい。

最近ツイッターで「人類の滅亡期突入論」が流行っているけれど、私もまあそうだねと思う。エアコンを使うことは誰にでもできるが素人が作ることはできない。冷蔵庫だってそうだ。技術者がいなくなったら我々はホカホカに熱されてあえなく終わりを迎える。

蒸される前に無事作業は終わったので、デスクに戻って私物の卓上扇風機をつけた。追っかけで扇子を広げてぱたぱたやると、ととのいではないが命が助かった心地がした。部屋と同じ温度になったお茶で更なる助かりを得て、無印良品の「ひんやりボディミスト エクストラクール」で寒気を付与した。
人間はみんな死んだ方が良いといつも思っているが、私だけは助かりたいと少し思った。