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花とDJとトモダチ

どうもありがちょう。スカイチアーズDj Hantaiです。
人はなぜ祝うとき、別れるとき花を贈るのでしょうか?

今日は、会社の同僚が退社しました。驚き、寂しく感じたと同時に、彼に花を贈りたいとおもいました。

人見知りの私は、入社当時、だれとも話しができず、お昼も毎日ひとりで
ご飯を食べていました。いつものように、ひとりごとをいいながらご飯を食べていると、漫画が好きなんですね。と声をかけてくれたのが彼でした。昨夜読んだ漫画のセリフを一人で思い出して喋っているのを、彼はとなりで聞いていたのです。

あれから、5年。
イケメンでおしゃれ。そして、
運動神経もよくて、パリピー。
私とは、真反対の彼……

人はなぜ祝うとき、別れるとき花を贈るのでしょうか?

歴史をさかのぼれば、古代エジプト時代には花飾りが描かれています。花と人の長い歴史のなか、人は花で飾りをつくり・花で服を染め・短歌や俳句で花を残してきました。
現代は、写真でとるだけでなく、様々な加工技術で、花を長期保存します。時代は変わっても、常に変わらずあるものが、あります。
それは、人の深い欲望です。
美しいものを、自分の手に入れたい。
花を眺めるとき、花に手を伸ばすとき、人はどんな顔をしているのでしょうか?
欲望とは、悪い意味にとらわれがちですが、私はそうはおもいません。その反対にあるのは、無欲であり、諦めること、諦観です。

自分の欲しいもの、得たいものを求める気持ち。
欲望と成長
どんな時代も人が花に魅せられるのは、
そこに理由があるような気がします。

イケメンでおしゃれ。そして、
運動神経もよくて、パリピー。
椅子が壊れてこけても、かっこいい。
私とは、真反対の彼。
きっと、この会社で出会わないと一緒になることはなかったと想います。
彼のいいところを、手にいれたい。
私にとって、彼は、花だったのかもしれません。

急な退社の話を聞いたとき。
私は、彼に花を贈りたいと想いました。
私に欲望と成長を教えてくれた感謝をこめた花束と、そして、彼に聞いてみたかった質問を、メッセージカードに入れました。

送別会も終盤にさしかかったとき、私はずっと一つの絵本のことを思い出していました。それは、つみきのいえという絵本です。
人生というものを象徴的に描くストーリーの絵本。
止まらない時間と止まった記憶が交差していきます。
絵本を読んで涙がでたのは初めてかもしれません。

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『つみきのいえ』

海面が上昇したことで水没しつつある街に一人残り、まるで「積木」を積んだかのような家に暮らしている老人
彼は海面が上昇するたびに、上へ上へと家を建て増し、難をしのぎつつも穏やかに暮らしていた。
ある日、彼はお気に入りのパイプを海中へと落としてしまう。
パイプを拾うために彼はダイビングスーツを着込んで海の中へと潜っていくが、その内に彼はかつて共に暮らしていた家族との思い出を回想していく。

人生の中で大切にしているものや過ぎ去ってしまったものに対しての想い、
どんな過酷な環境にあっても、人は生きていかねばならないというメッセージを・・。

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もしこの絵本にたとえるなら、会社に残る私は、おじいさんなのかもしれません。会社の辞めて旅立つ彼の人生にたとえるなら私たちは、海のなかの家なのかもしれません。

いつでも大丈夫です。なにかに迷い、道具を見失うときがあれば、のぞきにきてください。あなたと過ごした日々は、ここにあります。忘れないでください。これからも、ここで、私たちはあなたの成功を願っています。
つみきのいえの家族はきっと、今の私と同じ気持ちなのかなと想います。 

送別会の帰り道。自転車をこぎながら、私もがんばろうとおもいました。
もうすぐ夏です。今年も海の音を沢山録音してきます。

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#花
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#同期の退職
#やっと仲良くなりました
#ユニバーサルという本を発行しています

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