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私がALSを知ったきっかけ

ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患う女性に嘱託殺人薬剤を投与して死亡させたとして2人の医師が逮捕された。

私が初めてALSという難病を知ったきっかけが

 ER緊急救命室12

ER緊急救命室12シーズン13話[身体と心(Body and Soul)]であった。

ドラマを観ていると時系列がバラバラになるのでまとめてみました。

2006年の冬に

スケートリンク場で電動車椅子で徘徊しているレイト・レノックス(54歳)が意識混濁で救急車でERに搬送された所から話は始まる。医療警告ブレスレットでALSだとわかった。

看護師のサムは、見たことある人だと言い出す。

私は筋萎縮性側索硬化症別名、ルーゲーリック病を患っている。進行性の神経退行性によって筋肉は弱ってしまったが、全ての感覚は正常だし、心も明晰だ!

とスピーチシンセサイザープログラムを使い訴えているのが印象深い。


スピーチシンセサイザープログラムで、「出たいんだ!頼む外に出してくれ」とオープニングテーマが流れる。

ここから、回想録が始まる

その男性は生化学の著名教授だった

1999年医師を目指していたアビーがカウンティー病院医学部1年生の頃、レノックスの生化学の講義を受けていた。ATP(アデノシン三リン酸)の講義でした。

アビーは、DVDボックスの真ん中に居る医師で、元々は医師を目指していたが…看護師でバイトをしながら医学生生活をしていた。医学部3年生の頃、別れた元旦那が慰謝料を支払わず…医学部の学費が支払えてなく実質休学に。たまたまERのローテーション中だったのと、看護師をしていたのでER部長のウィーバーから看護師としてERで学びなさいとER看護師、ER看護師長などを経て、やはり医師になりたいと復学し医師となる。

その講義が終わり、アビーが中間試験に落ち、期末試験にも自信がなく、休学しようかと考えていたアビーは、レノックスの元へ生化学のクラスを辞めたいので、レノックスの承認のサインを欲しいと直訴に来た。

レノックスは、「医者になりたくないのか?」とアビーに諭す。

アビーの悩みは、「生化学・微生物学・解剖学に難しいことがありすぎて覚えられない」と言った。

レノックスは笑いながら 

この丸暗記が失敗の元凶なんだよ!と

学問を別の面から捉えるんだ概念的にと!

レノックスはアビーの書類にはサインは書かなかった。

レノックスのオフィスは火曜日の午後1時から開いてるから、来なさいとのこと。個別レッスンで3週間後の中間の追試を楽にパスできるように指導しようとなった。

3週間後の追試を楽にパスさせるに10ドルだ!「大丈夫!君なら出来る!諦めるなよ!戦い方を伝授するよ」


というのが印象的でした。

レノックス先生の発病​
1999年分子生物学のシンポジウムで講演に行った後に助手(現在ではパートナーのような存在)と久々の休暇をセーリングなどをして過ごした数週間後にALSだと分かった。

神経科医に会い、血液検査は異常なしMRIには病変は見られない、筋電図で右手の筋肉に異常がみられ運動ニューロンの病気でALSだと分かった。

生化学の教授ですので…もちろん自らの予後は分かります。平均余命は、4年だが患者の5%は進行が止まるそう。新薬を使って進行を遅らせて、新しい治療法に期待して特別チームを作り、全力でALSと戦うと誓った。

2001年、大学の階段で研究について話しながら歩いていたら転倒し手首の骨折をした。そこでERに運ばれていた。そこで、脚が危険なレベルまで弱っているので車椅子を使った方がいいだろうと神経科医から提案があった。
2002年5月の大学の晩餐会で、晩餐会で出された食べ物を食べていたら、むせてERへ。奇跡的に誤嚥は免れた。主治医から栄養チューブが必要だと言われ、その日のERの担当のプラットも咀嚼と嚥下の筋肉も弱ってきましたと説明していた。
主治医から体重が減ると、病気の進行が早まるので栄養チューブの提案がなされた。その頃から、感情失禁がでるようになった。
2004年 車椅子に乗って呼吸が辛そうになりながらも教壇に立って生化学を指導していた。主治医からの指示で二相性陽圧呼吸のバイパップを装置らするようになった。
バイパップとは何ぞや?
BIPAP(Bilevel Positive Airway Pressureの略)は、呼吸器の換気モードの一つで、患者の吸気と呼気に合わせて、2つのレベルの圧を気道に加える補助換気法です。 吸気時には高い圧をかけて肺を広げることを助け(換気量が増える)、呼気時には低い圧になり息を吐きやすくします。

主治医から、顔の筋肉が弱ってきたのでスピーチシステムの練習を行うまでに進行していった。

2006年、スケートリンクからERに搬送された日

肺炎だったため、呼吸をスムーズに行うため、意識が鮮明だったか?そうでなかったか?否かだが、アビーの顔を見てやると言ったので…気管切開にて人工呼吸器を装着することとなった。

気管切開の途中、なかなか入らず大量出血し…意識が戻るまで少し時間が掛かった。

そして目覚めたレノックスは、「切開は反対」とスピーチシンセサイザープログラムで伝えてから

レノックス先生の願い​

顔の筋肉が弱ってきていて、目が動かなくなくなったら最後、外部と遮断される。周囲の出来事を見たり聞いたり感じたりは出来るが、自分の欲求や希望が伝えられなくなる。そこまでなりたくない!

呼吸器を止めてくれ!

それがダメなら家に帰らせてくれ。

レノックスは、帰ったら今夜呼吸器を止める。もう眠ったまま目覚めない!

生ける屍になってなんの意味があるとアビーに言う。 

ALSと戦う威力を失ったレノックス

アビーの言葉から

しかし、この状態でも学生を指導しているし、話題の論文を出していたレノックス先生。

レノックスはアビーに「改善はれなかったら?」と質問したらアビーは「約束しますその時は諦めて安らかに逝けるように処置します」

アビー:「改善されるに10ドル掛けます!」

レノックス:「10ドル?君には驚いた!説得力のあるドクターになったもんだ」

アビー:「先生の教えを受けたからです」

アビーは、レノックス先生が保護されたスケートリンクを眺めるのであった。

アメリカなどでは、一度入れてしまった人工呼吸器などを抜く場合、裁判所の判事の許可が必要となる。本人がDNRを意思表示し書面にしていたが、救急搬送されてDNRだということが分からず医師が挿管してしまったという例が多いかもしれない。

日本において、諸外国のように法的に認められたDNRがないので…私がALSや意思疎通が出来ない病になってしまったらと考えさせられました。

#海外ドラマから学ぶ #ER緊急救命室 #ALS #海外ドラマからALSを考える





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