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再び同棲始まる

前回、半ば本気で別れるかなと思って荷物を持って帰った。
彼氏との話し合いで仲直りをしたのだが私はこの【まましばらくは同棲しないでいよう】と思っていた。しかし彼は違った。話し合いが終わりお腹が空いたので近所のコンビニに行き買い物して彼の家で食事をしていた。

彼「いつ帰って来る?」

私「えっ?」

彼「荷物いっぱい持って帰ったからまた持ってこないとね」

私「しばらくはこのままでいいんじゃない?」

彼「え?何で?」

私「別に離れて生活していても問題ないでしょ。」

彼「もう一緒に生活するの嫌?」

私「そうじゃなくて、同棲するかしないかは別にどうでもいいじゃん。それに一緒に生活すると直ぐにまた同じ事になると思うんだよね。だから別々に生活する事がお互いの為だと思うのよ」

彼「同じ事にならないようにするし気持ちも入れ換えたからまた帰って来て。」

私「わかりました。とりあえず今週末は泊まるけど次の週末までは帰らない。週末じゃないと荷物も運べないから。」

彼「うん。わかった。」

私は彼に弱い。どこかで年下と思っているからだろう。甘やかしてしまう自分の弱さもいけない。
持ち帰った荷物を全て彼の家に持って行くつもりはない。またいつか自宅に帰る時にめんどくさいので必要最低限にする事にした。
私の悪い癖がまた出てしまう。それは常に別れる事を考えている事。
以前、友人に再婚しないの?と聞かれた時の回答は
【いや、また離婚するってなったら手続きめんどくさいから再婚はしないよ】と言ってしまった。すると友人は笑いながら【まだ相手も居ないのに別れる事考えてるの?】ちょっと呆れて笑ってるかんじがした。それくらい始まる前に終わりを考える。
離婚してからは何故か付き合う人が出来ても別れた時の事を考える。
私にとって離婚はそれだけの体力、労力を取られたので二度と同じ思いはしたくない
と思っているから始まりなのに終わりを考えてしまう。
そして次の週末に私は必要最低限の荷物だけを持ち彼の家に向かった。
玄関を開けると彼は笑顔で待っていた。
彼「お帰り」
私「ただいま」
彼「荷物持つよ」
私「ありがとう」
彼「え?これだけ?」
私「うん」
彼「少なくない?」
私「要らない物は置いてきた。いい機会だから整理したの」
彼「そうなんだ。でもだいぶ整理したね」
私「そうかもね」

彼は何も疑わなかった。私は違った意味でも整理したのだ。荷物の整理と心の整理。私は彼に告白され押しに負けて付き合い始めた。彼にどんどん惹かれていたが今回の件で別れた時の事を考えてやはり自分の気持ちを整理して依存しない付き合いにしようと思ったのだ。これは保守の為だ。のちに自分が惨めにならない為の予防線かもしれない。
私は自分の中で色々考えているが彼も考えてくれてるだろうか。
そう思いながらまた同棲生活が始まる。

帰ったその日は荷物の整理をし、買い物に行った。冷蔵庫は賞味期限の切れた食材しかなかった。彼一人の生活だと自炊をしないのだろう。
買い物から帰り夕飯の支度をしていた。彼はキッチンの椅子に座っている。
私「部屋で過ごせば?」
彼「じゃま?」
私「そうじゃないけど、つまらなくない?」
彼「久しぶりのSKYの台所でご飯作ってるの見てたい」
私「そうなんだ」
本人がいいと言うのでそれ以上は何も言わなかった。そしてそれから数分後、後ろから抱きついてきた。その時に気付いたが彼は欲情していた。耳元で彼は【ここでしたい】と言ってきた。しかし私は後でにしようとやんわり断った。でも彼はもう欲情しているので止まらなかった。とりあえずIHの電源を切り、包丁を流しに入れた。そして彼は今までにないくらい乱暴だった。本能に身を任せてる感じだった。激しいキス、愛撫。いつもの優しいSEXとは違った。最後は立ったままの流し台に手をつかせバックで終わった。
私はイッテない。独りよがりのSEXだった。彼に言った。
私「今の何?」
彼「ごめん。我慢出来なくて。後でちゃんと布団で…と思ってたんだけど本当にごめんね」
私「とりあえずご飯作っちゃうね」

そう言って身支度をしてご飯の支度を再開した。この先、本当に彼とやっていけるのか?不安が過る同棲再開の初日である。

宜しくお願いします