携帯電話禁止

精神科の閉鎖病棟に入院してみた9 持ち込み禁止の基準がわからない

持ち込み禁止のもの

入院した時に持ち込み禁止物のリストを渡された。
その中には携帯電話が入っていた。
その他にはカミソリ、はさみなどの刃物、そして丈夫なひも状のものなどが含まれており、それらは自傷他害に使えるものだから禁止されているのは納得ができた。しかし、中にはなぜ持ち込んではいけないのだろうというものもあった。

「カメラ機能の付いたゲーム機」と「通信機能のついていないノートパソコン」という書き方がされていた。この辺りのものは病状によって許可が下りるかどうかが決まるのだが、私の場合病状が軽い方だったので持ち込めるかどうかが気になったのだった。

ゲーム機の持ち込みについて

「カメラ機能の付いたゲーム機」が持ち込み禁止ということは、カメラ機能がついていないゲーム機なら持ち込みOKということなのだろうが、最近のゲーム機でカメラ機能の付いていないものは存在しない。そのため、実質ゲーム機は持ち込み禁止ということになってしまうのだ。

このことについて、主治医や看護師さんに相談をしてみた。そして、「カメラの部分にシールを貼って隠せば持ち込んでいい」ということになった。
その後、3DSを持って行ったのだが、「持ち込めた」ということに満足してしまったのか、結局ほとんど使うことなく数日後に家に持ち帰った。

なぜ携帯電話がダメなのか?

ノートパソコンが持ち込めるのなら、ケータイも「SIMカードを抜いた状態」であれば持ち込めるのではないかと思い、看護師さんに相談してみた。
しかし、SIMカードがなければ確かに外部との通信はできなくなるが、携帯電話にはいろいろな機能がついており、カメラの部分はゲーム機と同じようにシールで対応できるが、ボイスレコーダーなどの機能がついているので不可と言われた。

私はこの理由がどうしても納得できなかった。
なぜなら、ミュージックプレイヤーの持ち込みは病状によって許可されているが、最近のミュージックプレイヤーにはボイスレコーダーの機能がついているからだ。そして、ゲーム機にも簡易ではあるが録音機能はついている。

また、ノートパソコンは持ち込みが許可されていて、ケータイよりも使える機能は多いはずなのだ。もちろんボイスレコーダーも使えるだろう。

結局「それが病院のルールだから」と言われてしまったが、そのルールがなんだか理不尽だなと思った。

碁石は持ち込み禁止

病棟内に碁盤、将棋盤、オセロ盤などは置いてあるので普通は碁石を持ち込む必要はない。
しかし、病棟に置いてある碁石は3種類くらい違う種類の碁石が混ざった状態であり、「こだわりが強い」という発達障害の特性を持っている私にとって、それがどうしても許せなかったのだ。

だから、家にある自分の碁石を持ち込もうとしたのだが没収されてしまった。その理由は「入院生活に必要のないものだから」ということだった。
それが私には納得できなかった。入院生活に必要ないならなぜ病棟に置いてあるのかわからなかったからだ。
しかし、病棟に置いてあるのと持ち込むのは違う、「病院のルールだから」とまた言われたのだった。

主治医に相談してみたら、「それは私の一存では決められない」と言われた。
「普通碁石を持ち込む人なんていないですよね?(笑)」と言ったら「うん、聞いたことないね」と言われた。「でも、変なところにこだわりがあるから・・・」と言うと、「それはすごく分かる」と言われた。
先生は私がなんで碁石を持ち込みたかったのかわかってくれてる。そう思うと安心感があった。
だから、これ以上看護師ともめるのはやめようと思い碁石の持ち込みはあきらめた。

病院のルール

「病院のルールだから」と言われてしまい、理不尽に感じることが多かった。そのルールの基準がよくわからなかったからだ。
でも、看護師さんもそう答えるしかないんだろうなという感じもしていた。そのルールは看護師さんが決めたわけでなく上の人間が決めた物だからだ。
でも、納得できないルールも多く改善されたらいいなと思い、意見箱に自分の気持ちを書いて入れたのだった。

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