何のための投資か

Youtube, Twitterに続き、ブログも始めました!今回はYoutube版(https://www.youtube.com/watch?v=r2BhoMJAg2s)のスクリプトですので若干口語的なところもありますが、ご容赦ください!
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こんにちは、スカイ投資チャンネルです。
今回「スカイの道標」シリーズの第一弾として、初回なので少し固めのテーマですが「何のために株式投資するのか?」についてお話したいと思います。

一応私の経歴ですが、かなりざっくりこんな感じです。
<<東大(理系) -> 理系らしいお仕事 -> 金融業界>>
で、要はサラリーマンということで、今回のテーマについても私と同様にサラリーマン、まあ自営業でも良いのですが、本業がありつつ株式投資をしているケースをイメージしてお話しさせて頂きます。

<何のための投資か>

一言でまとめると、「より豊かになりたい」に尽きると思います。
サラリーマンということを前提とすると、本業がありつつも何かしら不労所得を得たいだとか、FIREしたいとか、人それぞれあると思いますが、大きなところとしては「より豊かに」というのは皆さんが思うところだと思います。この動画では、この目的に近づくために意識すべきことと、どうすればよいのかの一番大事なところについてお話させて頂きます。

<目的を見失わないためにサラリーマン投資家が意識すべきこと>
1)    長期投資と短期投資の使い分け
私自身、大学生の頃から株を始めて、最初はいかに短期投資で一発当てるかばかりを考え損ばかりしていました。そういう経験がある方も比較的多いんじゃないかと思いますが、我々サラリーマン投資家が第一にすべきことは、いかに市場の成長に身を任せるか、要は長期投資するかだと思います。

引用したいのは、「r>g」という有名過ぎる式です。これはピケティのこちらの本、私自身これを買って、分厚さに驚いて読破はしてないのですが、r>gにかかる有名な部分は読んだりしました。要は「資産運用により得られる富」は「労働によって得られる富」よりもスピードが速い、という意味です。
いずれにしても、我々はr>gという式に身を委ねて、労働で得た対価を資産運用・投資によって加速度的に大きくしているんだという意識を持つことが大事です。これさえ意識できていれば、ギャンブル的な短期投資はせずに、「より豊かに」という目的に近づくことが出来ると思います。
それに対して短期投資はどのように位置付ければ良いかですが、r>gの式を発展させて、「r*>r>g」という式でイメージすれば良いと思います。要は、市場の成長に対して身を委ねている状態から、短期のトレンドを掴んで最適化していくようなイメージです。例えば上昇しそうな時により大きく買いポジションを取ったり、市場全体が下がりそうだという時に、指数を空売りして長期投資ポジションの評価額が下がってしまうのを緩和したり、といった感じです。この時、あくまで短期の資金を使うので、長期ポジションに関しては触れないのが大前提です。上級者はリバランスなどしますが、それは割愛します。もちろん下がりそうだと思って実際に下がることもあればそうでないこともある、ということで不確実性を持っているのが株の難しいところです。ですので決して完璧に値動きについていけるなどと思ってはいけません。不確実性ゆえに、思うような値動きにならずr*>rにならない可能性も大いにありますので、そのリスクを理解して、許容できる範囲で長期投資に短期投資を混ぜていくことが大事なんじゃないかなと思います。
2)    長期投資している事実に対して満足する
投資していると、投資している感を得るためにも短期投資したくなってしまうことがあるんですが、私自身への戒めも含めて「長期投資している事実に一定の満足」をするべきだなと思います。
資産の大きさは個人差ありますが、一定の資産を作って長期投資しているだけで、配当が入ってきて給与以外の収入があるという時点で程度の差こそあれr>gが始まっているわけで、満足すべきことに違いないです。
また、何より、今作った資産というのは、長期投資によってほぼ確実に成長していくということです。例えば、今持っている1000万円は、配当と株価の成長合わせて年4%実質成長とすれば20年後には2,278万円です。そういった捉え方をすれば安易に短期投資のリスクにさらそうとは思わないはずですし、今ある資産を大事にして満足しようと思えるかもしれないです。

<長期投資で具体的に実践すべきこと>
長期投資を語るにあたっては色んな切り口があるのですが、今回は基本的なところで2点ほど今回取り上げます。
1)    長期投資と短期投資の適切な資金配分
人によって意見は異なるところですが、長期8:短期2あたりのイメージで基本的には良いと思います。要は長期投資が大部分、ということですが、これは年齢と資金の大きさ、収入、家族構成などによってリスク許容度が異なるので変わってくる部分とは思います。
例えば、若ければこの先稼ぐチャンスも大きいと考え、短期の比率を大きくし、例えば6:4にするといった考えはアリと思います。しかし、若ければこの比率をキープして良いかというと違うと思います。
例えば1,000万円で始めた人が、短期投資で大成功し資産が1億円に増えたとします。短期投資というのは大きなリスクにさらされている部分であって、もちろん損切り次第ですがゼロになっても良い、というくらいの感覚でやるべきです。となると、もともと400万円だけ大きなリスクにさらしていたものが、資産が大きくなっても比率を変えないと4,000万円を大きなリスクにさらしてしまうことになります。資金が大きくなればなるほど安全な資産を、ようは長期投資部分を大きくすべきと思いますので、年齢だけでなく資金の大きさによっても資金配分をアジャストしていく方が良いと思います。

2)    長期投資ポートフォリオの組み方
今日は触りということで、長期ポートフォリオで私が重要と思っている2つのキーワード「多様化」と「配当」に関して考え方をお話しします。

多様化
そもそも何のために多様化するかというと、市場というのは不確実性にあふれているというところで、どれがベストな投資先か誰も分からないということで、長期投資においては、出来る限り安定的に資産価値の変動を抑えて緩やかに上昇していくことを狙う、ということで多くの銘柄に分散投資、多様化させるということになります。

で、具体的に何を多様化するかという観点でいきますと、投資対象(株、債券、不動産、コモディティ)、国・地域、通貨、こういうことになってくると思います。
言葉で言ってもイメージしにくいと思いますので見せてしまいますと、私自身はこんな感じですが、あくまで一例ですね。
ちなみにこの円グラフでは表現されていないですが、それぞれの中で米ドル建てと円建てでも多様化している感じです。全体でみると、ざっくりドル建て7:円建て3という割合になってます。

ちなみに何銘柄に分ければ良い?というと、私個人の意見としては特に上限なく欲しいものを手広く買えば良いんじゃないかと思います。その際、レバレッジが効いているような長期投資に向かない商品とかもあるので、なんでもいいということは無いのですが、基本的には色々買ってみては、と思います。というのも、短期投資であれば日々モニタリングして判断しなければならないですが、長期ポジションは基本的には放置なので、数多く持って全く問題ないと思います。また、全世界株式一本で良いという意見を聞きますが、個人的にはそれで楽しいか?と思ってしまったりします。毎月定期的に積み立てる分には良いかもしれませんが、個人的には毎月何を買い増そうかなと考えるのも好きなので、長期投資を楽しむ一貫で、ご視聴頂いている皆さんも多様化してみてはと思います。
ちなみに私自身は40弱ほどの銘柄を持っていて、具体的な銘柄は本動画の概要欄を見て頂ければと思います。

もう少し多様化というのを掘り下げるために大事なキーワードを提示しておくと、「不確実性」と「相関」だと考えます。
「不確実性」に関しては、先ほども申し上げた通り、なぜ多様化させる必要があるかという根本のところです。要は何がベストな投資先か誰も分からないので、色々持ちましょう、という単純な話です。
もう一つのキーワード「相関」です。先ほどいくら多様化しても良い、と言いましたが意味のない多様化というのがありまして、それは相関が大きいものばかりを揃えることです。例えば、日経平均とTOPIXをそれぞれ持って意味があるかというと、答えはほぼない、ということになります。というのもこのように長期にわたってほぼ相関係数が1に近いところで常に動いているので、日経平均が上がればTOPIXも上がり、逆も然りということで、資産の変動の安定化に寄与しないので多様化させても意味がないということになります。これは非常に分かりやすい例ですが、逆に相関が小さかったり逆相関したりするものと言えば、株に対して債券とかコモディティになってくるので、そういうものも一定割合持ちましょう、ということになります。

「配当」
次に、多様化以外のキーワードとして「配当」を挙げさせていただきました。
というのも、配当が一番「投資やってる感」を得やすいと思います。もちろん短期で売り買いしまくれば投資やってる感を得られますが、今回の動画のテーマとして長期投資がメインとなるべきであり長期投資していることそのものに満足すべきだと言いましたが、満足感に繋がりやすいところだと思います。ですので、多少は配当を意識して、少なくとも税引前で配当利回り3%台になるようなポートフォリオが良いんじゃないかなと思いますが、細かい話についてはTwitterでの投稿か、別の投稿かで共有できればと思います。

<まとめ>
今回はスカイの道標シリーズの初回ということで、非常にベーシックなことをお話しさせて頂きましたが、「豊かになるため」に投資しているという初心を忘れずに投資を続けて欲しいなと思います。
豊かになるの意味は、資産として大きくなるというだけでなく、合わせて精神的な豊かさも当然ありますので、投資とかお金のことだけに集中しすぎない豊かさを目指して続けられればなと思いますし、そういった観点での意見も今後発信していければなと思っていますので、もしテーマのリクエスト等あればコメントいただけると非常に嬉しく思います。

では今回以上です。ご視聴頂きありがとうございました。

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