タイヤのホイールサイズの見方とは? 「J(フランジ形状)」の意味やリム径の確認・計算方法などを解説
3級整備士の闇です!
第109回の今回は車のタイヤのホイールサイズについて書いていきたいと思います。
〈ホイールサイズの表記(数字や記号)の見方とは?〉
ホイールサイズには、ホイールマッチングに必要な情報がすべて記載されています。
<ホイールサイズ表記の例>
16×6.5 J 5-114.3 50
たとえば上記の例の場合、ホイールサイズは次のとおりです。
・リム径:16インチ
・リム幅:6.5インチ
・フランジ形状:J
・ボルト穴数:5穴
・P.C.D:114.3mm
・インセット:50mm
それぞれのホイール上の位置と意味については以下となります。
〈リム径〉
リム径とは、タイヤを装着していない状態のホイールの直径のことで、インチで表記されます。リム径にタイヤの厚みを加えたものが実際のタイヤの外径です。リムはホイールの外縁部分を指します。
〈リム幅〉
リム幅とは、ホイールの横幅のことで、タイヤをはめ込む部分の幅がインチで表記されます。
リム幅は各タイヤメーカーによって、ある程度の適合幅が設定されています。適合幅とは、タイヤ幅と適合するリム幅の許容範囲のことです。タイヤとの適合性を高めて走行時の安全性を保つために、必ず適合範囲内でタイヤとホイールを組み合わせる必要があります。
〈フランジ形状〉
フランジ形状とは、ホイールとタイヤが接合する部分の形状のことで、アルファベットで表記されます。
「J」または「JJ」が一般的ですが、「B」「K」「L」などの形状も一部で残っています。「J」と「JJ」で走行性能に差はありませんが、JJのほうが0.5mm程度フランジの頭頂部が高く、タイヤを装着した際の見た目が若干異なります。
〈ボルト穴数(ホール)〉
ボルト穴数とは、ホイールを車体に固定するボルトの穴数のことで、ホール(Hole)と呼ばれることもあります。
一般的に普通車は4~5穴で、大型のタイヤを装着するSUVやクロスカントリー車では6穴の場合もあります。なかには、マルチホイールと呼ばれる8穴以上のホイールも存在します。
〈P.C.D(Pitch Circle Diameter)〉
P.C.Dとは、ボルト穴を結んでできた円の直径のことで、mmで表記されます。
国産の普通車では100mmまたは114.3mmが主流ですが、車種によって採用されているサイズが異なり、P.C.Dが合わないホイールは装着できません。ホイールを交換する際は、適合するかしっかりと確認する必要があります。
〈インセット〉
インセットとは、リム幅の中心線からホイールの車体取り付け面までの長さのことで、mmで表記されます。以前は「オフセット」と呼ばれることもありましたが、2008年にJATMA(日本自動車タイヤ協会)によって呼称が「インセット」に統一されました。
インセットの数値が大きいほど、取り付け面がリム幅の中心線より外側になり、ホイール全体が車体の内側方向に引き込まれる形(インセット)になります。逆にインセットの数値が小さいと、取り付け面がリム幅の中心線より内側になり、ホイール全体が車体の外側方向に突出する形(アウトセット)になります。
また、リム幅の中心線と取り付け面が同じ位置であれば、ゼロセットと呼ばれます。
なお、インセットが許容範囲内に収まらないホイールは取り付けができません。走行時の安全性が確保できないため、強引に装着するのは避けましょう。
〈ホイールサイズの確認方法〉
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