ため息なんて、おならみたいなものだ
ため息が怖い
ため息を聞くと胸がギューッと苦しくなる
その中に含まれた苛立ち、諦め、失望、怒り、悲しみ全部が、自分のせいだというような気がしてしまう
やりたくないことでも、ため息を聞くと反射的に体が動いてしまう
ため息をつきながら何かをしているのを見ると手伝わずにはいられなくなってしまう
だから、自分も、人前でため息をしないように物凄く気をつけていた
そのくらいため息が怖くて仕方がなかった
今日、気分が落ち込んで動けなくなっていたら、家族のため息が聞こえて、こんなに落ち込んでるのはやっぱり駄目だったんだって怖くなって、苦しくてずっと泣いていた
泣いていたら、ふと、ため息はおならみたいなものなんじゃないかと気づいた
おならが出るのは、口から入った食べ物をお腹で消化する時にガスが発生するから
ガスが出るのは自然なことで、食べ物のせいではないし、おならがたくさん出るのは、その人のお腹の調子が悪くて、消化がうまくいってないからだ
ため息も、外から入ってきた言葉や現実を心で消化するときに出てくる
ため息が多いのは、その人の心が消化不良なだけだ
そんな風に考えたら、ため息が少し怖くなくなった
私が原因かもしれないけど、かといって私のせいではないのだと思えた
これからは過敏に反応することはないかもしれない
もちろんできれば見えないところでやって欲しいけど