【SCPパロディ】SCP-7373-JP「テンバイスレイヤー」

※当記事はツイッター(現X)で見かけたポストから着想を得た、SCPのパロディジョーク記事です。元ネタは下記ポスト。(貼り付けが上手くいかないのでURL直貼り)
https://x.com/kitsunefukka/status/1756660872217497731?s=46&t=eJyW6hevtToddEI2bIRX_Q
元ポストは、「ちゃんと仕事をされたスタッフさんの顔を、情報保護観点から隠した結果、異形頭みたいになって、そこからSCP化(怪異化)された」経緯のものです。誰かを揶揄ったり誹謗中傷するものではないことは明言しておきます。ということで、何かしらで怒られたら消します。
それはそれとして、テンバイヤー滅ぶべし。

アイテム番号:SCP-7373-JP
オブジェクトクラス:Keter

説明:SCP-7373-JPは、身長180cm、体重80kgの人間の男性の身体をし、頭が水色のハート型になっている異形体です。包丁を片手にし、首からは『違反者は人生退場』と3ヶ国語(日本語、英語、中国語)で書かれた看板をさげています。日本国内にてイベント(但し、物品売買を伴うものに限定)が開かれると、場所を問わず出現します。基本的には直立不動の姿勢ですが、いわゆる転売(定価以下で商品を購入し、高値で他者へと売却することで利益を得る行為)をする者を感知すると、時速███kmで駆け、転売を行う者(テンバイヤー)を刺殺します。
 20██年に発生した、█████というイベントで██人が殺害された事件時、返り血を浴びたSCP-7373-JPの身柄を警察が拘束することで発見されました。しかし、イベント中止が決定した途端、SCP-7373-JPは姿を消し、当該事象をもってSCPとして認定されました。
 SCP-7373-JPが、どのようにしてテンバイヤーを判別しているかは不明です。しかし、テンバイヤー以外の人間を刺殺した例は1度もありません。またSCP-7373-JPは、同日に複数のイベントがある場合は同時観測されており、複数名存在するSCPと推測されます。なお、いずれもイベントが始まった後に姿を顕現させ、終了すると跡形もなく消えるという性質があり、収容が困難です。

補遺1:実験ログ

実験1:20██年█月██日開催、同人誌即売会イベントにて、Dクラス職員6名に転売を命じる。なお、転売する商品の購入サークルは、SCP財団の用意したダミーサークルである(※1)。
結果:Dクラス職員6名は、SCP-7373-JPによって1人残らず刺殺された。死体は他者の目に触れぬよう迅速に片付けられた。当該イベントは、他にテンバイヤーは現れなかったのか、つつがなく終了した。

実験2:20██年█月██日開催、ハンドクラフト即売会イベントにて、Dクラス職員4名にイベント参加を命ずる。内2人には転売を命じ、残り2人には自らの欲しいものを購入するよう命じた。なお、実験1と同じく、転売する商品の購入サークルは、SCP財団の用意したダミーサークルである(※2)。
結果:転売を命じた2名は、SCP-7373-JPによって刺殺された。また、残りの2名の内1名も、SCP-7373-JPに刺殺された。命じていないにも関わらず転売のための購入を行ったことが後に判明した。

実験3:20██年█月██日開催、同人CD即売会イベントにて、Dクラス職員2名にイベント参加を命ずる。両名ともに転売はしないようにと厳に命じた。
結果:両名とも殺害されず帰還。なお、内1名はイベントに急遽行けなくなった███博士に渡すため、商品を複数購入したが、SCP-7373-JPは反応しなかった。

補遺2:インタビュー記録

〈20██年█月██日開催、同人誌即売会イベントにて、 Dクラス職員が接触〉
〈記録開始〉
インタビュアー:初めまして。今、お時間宜しいですか?

SCP-7373-JP:ドーモ。テンバイスレイヤーデス。

インタビュアー:あなたは普段どこに住んでいるのですか?

SCP-7373-JP:名前を名乗れ。話はそれからだ。

インタビュアー:アイエエ……ドーモ、███と申します。

SCP-7373-JP:ウム。███よ、質問に答えると、普段は東京都の██区に居を構えている。収入が多くなくてな、アパート住まいだ(※3)。

インタビュアー:大変なんですね。普段からこうしてイベント会場に?

SCP-7373-JP:これがライフワークなもので――オット、失礼。テンバイヤー、殺すべし。

〈その瞬間、SCP-7373-JPは時速███kmで駆け、姿を消す。1分後、何者かの返り血を浴びたままDクラス職員の前に戻って来る〉

SCP-7373-JP:――すまなかった、███。他に質問は?

インタビュアー:何故、人を殺すのですか? 警察に突き出すなり、イベントのスタッフに言うだけでも充分なのでは?

SCP-7373-JP:皆が望むからだ。

インタビュアー:皆?

SCP-7373-JP:SNSを見てみると良い。テンバイヤーに対する憎悪の言葉が溢れかえっている。その中には、少ない数ではない『テンバイヤー死ね』の文言がある。それだけ、皆がテンバイヤーを憎んでおる。だから殺す。

インタビュアー:でも、殺人は犯罪ですよね?

SCP-7373-JP:テンバイも立派な罪だ(※4)。

インタビュアー:でも、殺すことはないじゃないですか。

SCP-7373-JP:皆が望むから仕方ないではないか。

インタビュアー:……。

SCP-7373-JP:さてはオヌシ。テンバイヤーの肩をもつのか?

インタビュアー:アイエエ! メッソウもないです! テンバイヤーの肩を持つなんてそんな……。

SCP-7373-JP:だろうな。脅してすまぬ。

インタビュアー:……これからも、テンバイヤーを殺すのですか?

SCP-7373-JP:殺す。この世の全てのテンバイヤーを駆逐するまで、殺す。当然オヌシも、テンバイすれば殺す。

インタビュアー:……肝に銘じます。これからもお仕事頑張って下さい。

SCP-7373-JP:ウム。

〈イベント終了のアナウンスが鳴る〉

SCP-7373-JP:では、今日はここまでだ。オヌシも早く帰るといい。

〈そう告げた後、SCP-7373-JPは突然跡形もなく消え失せた〉
〈記録終了〉

Footnotes(※)
1:なお、この時販売された同人誌『█████████』は完売し、売上は財団の活動費に充てられた。
2:この時販売されたハンドクラフトは大半が売れ残った。
3:その後、財団職員総出でSCP-7373-JPの居住を突き止めようとしたが、発見できなかった。虚言なのか、並行世界等に住んでいるのか、一切不明である。
4:現在、転売そのものは犯罪ではないが、古物営業法、迷惑防止条例等で違反となり、逮捕される可能性もある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?