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詩とかまとめたやつです
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記事一覧

かみさま

まやかしに触れて 神様なんていなかったと嘆く 神様なんていない 神様なんていない 昨日は眠…

咲森一紀
2年前
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散るように

悲しいのは花だけ 光る瞼に触れても なにもおもわない 散るように生きても 残るのは花だけ 証…

咲森一紀
2年前
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白夜

ひだまりは僕だけを照らさなかった 平等に花が咲いて あなたの空に降らせた 炎天に雨傘 すえ…

咲森一紀
3年前
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水に落ちた 白々しい顔で 言わないでいた 言葉をそっと 突き放すから 消さないでいた 思…

咲森一紀
3年前
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憧憬、鮮明な泡沫

抱きしめることほどの嘘 残り香を愛して 揺蕩う言葉のなかで ずっと探していた 言葉はいつ…

咲森一紀
3年前
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日の落ちるころ あなたは足音をきいていた ドアの前で立ち止まる ここから先は 海 夜が長く…

咲森一紀
3年前
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流花

やわらかく とびこえて つまさきを ひたす 流れてもひとつ ぬるく ほどける ゆびさきから きえる 流れてもひとつ とびこえて きえる 涙は雨にならない こんなにも わたしたちは濡れて とけることもできないのに つまさきを ひたす 触れられない ひとつ 触れあいたい ふたつ ゆびさきから ほどける 置かれた場所でなんて咲けない こんなにも わたしたちは濡れて それでも ひとつ ひとつ 雨にならないで 流れる

好きな方を選んで

影法師になるか地上絵になるか 好きな方を選んで そしたらわたし 風になるから 太陽になるか…

咲森一紀
3年前
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例えば、の、ばの字を抜いても通じるような存在感で 取るに足らない軽さで捨てて 例えばあな…

咲森一紀
3年前
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もしもし

もしもし 窓です あなたの部屋の それは一番近い額縁 おんなじだけれど違うもの もしもし 雪…

咲森一紀
3年前
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さよならは近くに置いて

本当は目の前にある 明日から僕を見つめて 君が居なくなっても何も変わらない ほんとうは 君…

咲森一紀
3年前
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mei

もう羽なんか無いけど 最初から必要じゃなかった 温かな嘲笑に花束を 柔らかい絶望に潮騒を …

咲森一紀
3年前
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海とあなた

あなたの言葉を集めて海に投げてみます いくつかは海面を跳ね いくつかは溺れ いくつかは漂い…

咲森一紀
4年前
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夜には

祈れば赤 降れば青 朝には黄色 夜には君を 祈れば恋 降れば雨 朝には光り 夜には君を