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鯱と書く

六年生が毛筆をやっていた。

「鯱」と書いた半紙を意気揚々と持って歩く子が見えた。

ずいぶん画数の多い字を書くんだな
しかも常用漢字じゃなさそう

と思い、筆を洗っている別の子に
「今日は、“鯱”って書くの?」と
尋ねたところ、

「自分の好きな字を書くんです」と
教えてくれた。

わたしなら、自由に選んでいいと言われたら、無難な、書きやすそうな字を選びそうなものだが、

難しかろうと、画数が多かろうと、自分の好きな文字に正面から対峙する小学生っていいなぁと眩しく思った。

さて、わたしは、何に対峙することにしましょうか。


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