SWOT分析とは何かを調べてみました

SWOT分析とは何でしょうか?

SWOT分析という言葉を知っていますか?SWOT分析とは、強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats)という4つの言葉の頭文字を取った経営戦略の分析方法で、1960年~1970年代にアメリカで発見されました。今日はそのSWOT分析について、少し掘り下げてご紹介していきましょう。

SWOT分析の進め方

それでは、まずはSWOTの内容から見ていきます。大前提として、SWOT分析を使用する際には、事前に立てた「目標」が必要です。その目標をなし遂げるためには、どのようにするのが最も良い方法かを見極めるのが、SWOT分析の醍醐味であることを覚えておきましょう。


S:「強み (Strengths)」→目標達成者の持つ「強み」
W:「弱み (Weaknesses)」→目標達成者の持つ「弱み」
O:「機会 (Opportunities)」→目標達成に役立つ「チャンス」
T:「脅威 (Threats)」→目標達成にはばかる「障害」

まず初めに行うのは、この上記のS・W・O・Tには何が当てはまるかを考え、またそれらを利用することで、目標を成し遂げることができるのか、見極めることです。

Q1. 私の持つ「強み」は何か?
Q2. 私の持つ「弱み」は何か?
Q3. 目標を達成するのに役立つ「チャンス」は何か?
Q4. 目標を達成するのにはばかる「障害」は何か?

ここで、すんなりと目標達成ができると判断できた場合は、問題ありません。しかし、考え付いたS・W・O・Tでは目標達成が難しいと判明した場合、次に必要なのはS・W・O・Tを考え直すことです。その際は、以下のように質問の在り方をチェンジさせてみると良いでしょう。


Q5. 私の「強み」は、どのようにすれば最も効果的か?
Q6. 私の「弱み」は、どのようにならカバーできるか?
Q7.「チャンス」は、どのようにすれば最も効果的か?
Q8.「障害」は、どのようになら回避できるか?

SWOT分析は、あらゆる角度からの切り口や視点が合わさることでさらなる効果を発するため、できるだけ自分とは他分野のメンバーを集めて分析することが望ましいです。マネジメント、ファイナンス、IT、メディア、法律、マーケット調査など、多くの視点を取り入れるように心がけましょう。

「問題発見」の副産物

SWOT分析の本来の目的は、あくまでも「目標達成」であり、そのための手助けとなるのが、SWOT分析であることは言うまでもありません。しかし、SWOT分析をすることによって、目標達成者(私)の中にある「問題点」や「克服すべき課題」が見つかるという「副産物」的メリットもあるのです。具体的にクローズアップしてみましょう。

・強み(S)と弱み(W): 比較的「定量的」→ 自分の「中」にある性質
・機会(O)と脅威(T): 比較的「定性的」→ 自分の「外」にある状況

自分の「中」にある性質とは、例として「資産・人材・資源」のように「物質的なもの」から、「生産技術・ブランド力・地域との密着性」のように「抽象的なもの」まで含みます。「〇〇がたくさんある、〇〇が高い」といったように、比較的「定量的」なものと言えるでしょう。

例:
資産(資金・立地)
人材(人員・人材の育成能力)
資源(材料・資源の調達力)
地域との密着性
ブランド力(知名度・ブランドのネームバリュー)
技術(生産技術・開発力)
品質への信用度
顧客の満足度

反対に、自分の「外」にある状況とは、例として「市場の流行・政府の政策・競合の動き」など、比較的「定性的」なものが多く挙げられ、またその分野は「環境、経済、政治、文化、IT」といった多岐に及ぶため、自分を取り巻くすべての環境に目をやる必要があると言えるでしょう。

例:
該当市場の流行(頑張らない風の服装が流行している、など)
気候や環境(冷夏・暖冬、など)
政府の政策(サマータイムの導入、など)
競合の動き(価格競争、新商品の提案など)
経済の動き(不景気、買い控え、など)
政治の動き(日中関係の悪化による中国関連商品離れ、など)
ITの進歩(iPhoneの革新、など)

注意(!)
機会(O)と強み(S)を混同してしまう例が散見されますが、2者は大きく違います。この2つを混同してしまわないために、機会(O)は「先行きが明るい将来」と言い換えられるかどうかをチェックする癖をつけてください。

SWOT分析の「弱点」

しかし、そうは言ってもSWOT分析にも「弱点」と言える「注意点」は存在します。繰り返しになりますが、SWOT分析の目的は「目標達成」です。そのことを忘れて、S・W・O・Tリストの作成に夢中になってしまい、あまりに多くの時間を費やしてしまうという例は、少なくありません。また同時に、「目標作成→SWOT分析」という順序が守られない限り、SWOT分析には、何の意味もありません。目標を設定しないままのSWOT分析のスタートは、時間と労力の無駄や、戦略のミスリードになりかねないため、絶対に止めましょう。

それから、落とし穴になりがちなのが、「不要」と思われた項目を早い段階で「削除」してしまい、後々に失敗するという落とし穴です。SWOT分析において、必ず注意して頂きたいのは、「外的状況や内的立場の変化により、強みは弱みに、また弱みは強みに大いになり得る」という点です。状況が変われば、必要なものも変わるように、弱みと思われた性質も、後々に強みとなる可能性は大いにあります。一度挙げられた項目は、途中で消してしまうことのないようにしましょう。

SWOT分析の使い道

SWOT分析は、企業だけに限らず、「個人・政治団体・非営利団体」など、どのような場合でも使える分析方法です。「目標の達成のための手助け」、「問題発見の糸口」、または「自分の置かれた状況の適正な判断」など、有効に使えるため、正しく利用することで、良い戦略を導きましょう。

※ここを参考にしました。


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