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<SKI GEAR 2021/22> 最新ブーツ情報 ラスト幅で決めるブーツの選び方

SKI GEAR by TSUJINO Akira/辻野 聡

足の形は千差万別。足幅の広さも人それぞれ

 足の形状は人それぞれ異なります。人の数ほど足の形があると言っても過言ではありません。日本人の足型は甲高幅広と言われていますが、幅広でも甲高でもない人もいます。最近の若い世代では、幅の狭い足型の人が増えており、甲高幅広が日本人の特徴であるとは言えなくなってきています。日本人は、足幅の狭い人から広い人まで、様々な足型の人がいるのです。

 スキーブーツは、スキーヤーのスキー板への操作(荷重、抜重、角付けなど)を正確に伝えなければなりません。そのためにはブーツのフィット感がとても大切です。窮屈で足が自由に動かせなかったり、ブカブカで足とインナーブーツとの間に隙間ができていると、思い通りに滑ることが難しくなります。それゆえ、スキーブーツは足にピッタリとフィットしたものでなければならないのです。

 スキーブーツの特徴のひとつが、外側の硬いシェルと適度な柔らかさのインナーブーツの2重構造になっているところ。スキーヤーの操作をスキーに正確に伝えるには外側のシェルが重要なのですが、この硬いシェルが、足へのフィット感を難しくしている要因にもなっています。例えば、足幅の広い人が幅が狭めのブーツを履くと、硬いシェルにより小指のつけ根などに圧力がかかり痛みが生じてしまいがち。痛みがひどくなってしまうと、滑るどころではなくなってしまいます。自分の足型に合ったブーツを選ぶことは、とても大切なのです。

複数のラスト幅から自分に合ったものを選べる

 これまでのスキーブーツは、通常ひとつのモデルに対してラスト幅(横幅)はひとつというのが一般的で、モデルによりラスト幅が異なります。競技用や上級者用モデルは、シビアな操作性能を求めるためタイトなフィット感が特徴で、ラスト幅は92〜98㎜で狭め。中級者、初級者用モデルは快適性を重視しているので、ラスト幅は100〜104㎜と広めになっています。しかし、これではレベルによってラスト幅が決められていて、上級者で足幅が広い人や初・中級者で足幅が狭い人は、自分の足型に合ったブーツを履くことができません。

 今のスキーブーツは、シェルとインナーを自分の足型に合わせて熱成型できるモデルが増えています。また、シェルの内側を削ったり、部分的に外側に出す方法もあります。しかし、それでベストなフィッティングが得られるとは限りません。できるだけ自分の足型に近いモデルを選ぶことができれば、それだけ高いフィット感を得やすくなります。

 そこで、最近注目されているのが、同じモデルでラスト幅の異なるバージョンをラインナップしているブーツです。これだと自分に合ったラスト幅を選べるので、優れたフィット感を得やすくなります。
 ラスト幅にバリエーションがあるブーツは、上級者向けだと、アトミック、フィッシャー、テクニカ、レクザムなど、一般向けだと、サロモン、ダルベロ、ラング、ロシニョールなどが挙げられます。まずはスキーショップに行き、いろいろ試し履きをしてみて、自分にぴったりのブーツを探してみてください。

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上写真/アトミックのレーシングモデルは、93㎜のモーストラウンダーボトムシェイプ、95㎜のミドルラウンダーボトムシェイプ、96㎜のフラッターボトムシェイプの3タイプをラインナップしています(写真は昨年モデル)。

98、100、103㎜から選べるテクニカのマッハ1シリーズ

 代表的なのが、テクニカの中〜上級者向けのハイパフォーマンスモデル、マッハ1シリーズです。98㎜、100㎜、103㎜の3タイプのラスト幅が、110、120、130の各フレックスでラインナップされています。またテクニカには、初〜中級者向けのマッハスポーツというシリーズもあり、こちらも98㎜、100㎜、103㎜の3タイプのラスト幅が、80、90、100、110の各フレックスでラインナップしています(ラスト幅のラインナップはフレックスにより異なるので要注意)。

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上写真/右から、98㎜ラストのマッハ1 LV 130 TD、100㎜ラストのマッハ1 MV 130 TD、103㎜ラストのマッハ1 HV 130

テクニカのマッハ1シリーズの情報はこちら↓

フィッシャーのRC4 ザ カーブ シリーズは、96、99、101㎜

エキスパート・上級者向けブーツのRC4 ザ カーブシリーズは、96㎜ラストのRC4 ザ カーブ GTシリーズ、99㎜ラストのRC4 ザ カーブシリーズ、101㎜ラストのRC4 ザ カーブ ワンシリーズと、3つの異なるラスト幅のモデルがラインナップ。全シリーズともに、シェルは熱成形可能なバキュームタイプで、ライナーも熱成形可能。グリップウオークソールは標準搭載です。

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上写真/右から、96㎜ラストのRC4 ザ カーブ GT 130 バキューム ウォーク、99㎜ラストのRC4 ザ カーブ 130 バキューム ウォーク、101㎜ラストのRC4 ザ カーブ ワン 120 バキューム ウォーク

RC4 ザ カーブシリーズの情報はこちら↓

100㎜と102㎜ラストのサロモン S/プロシリーズ

 もうひとつ紹介するのが、サロモンの一般スキーヤー向けモデルのS/プロシリーズです。同シリーズは、100㎜ラストのS/プロと、102㎜ラストのS/プロHVがあり、それぞれ100、120、130フレックスのモデルをラインナップしています(S/プロのみ110フレックスあり。女性用は90と100フレックス)。熱成型することで、S/プロは106㎜、S/プロHVは108㎜まで対応可能です。インナーのつま先部分には伸縮性素材を採用し、快適性が高くなっています。

 またサロモンには、S/プロの流れを汲み、熱成形せずに優れたインスタントフィットが可能なセレクトシリーズもあります。ラインナップは100㎜ラストのセレクトと102㎜ラストのセレクトHVで、ユニセックスモデルが90、100、120フレックス、女性用モデルが70、80、90フレックスをラインナップしています。

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上写真/100㎜ラストのS/プロ 120 GW

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上写真/102㎜ラストのS/プロ HV 130

サロモンのS/プロシリーズ、セレクトシリーズの情報はこちら↓


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SKI GEAR by TSUJINO Akira/辻野 聡
30年以上スキー業界に関わってきたベテランライター。毎年試乗するSKIの機種は60台以上にもなる。