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言葉の定義によって、モノの見方が変わる
今年の新卒が、「お客さんからアンガーマネージメントの研修の依頼をもらったので、そもそも怒りとはどのようにして生まれるのか、から考えてみたんです。」と言ってまして。
手前味噌ですが、とっても良い頭の使い方だなと感動しました。
彼女いわく、怒りとは価値観次第であり、価値観に照らして怒りという感情が生まれる。
なので、自分とは違う価値観を許容したり、そもそも自分の価値観ってなんだっけ、と立ち止まることがアンガーマネージメントなのだと。
このように怒りを定義するだけで、怒りをコントロールできる確率がぐっと変わり、人の変容のきっかけをつくれるかと思います。
こんなことを考えていた時に、卓球の福原愛選手が、「卓球は中国語で学ぶべき」のようなことを言ってたことを思い出しました。
中国語は、卓球についての言葉が豊富なんです。たとえば、スマッシュについていえば、日本では『強い』、『弱い』それに『普通』の3種類くらいしかないと思いますが、中国では私の感覚として、30から10段階刻みで、120くらいまで表現する言葉がある感じなんです」
それを聞いて、俄然興味が湧いた。ちなみにと前置きして、120パーセントのスマッシュは、中国語でどう書くのか尋ねてみた。
「発死力、と書きます」
相手を殺すつもりで、スマッシュを叩き込むわけか……。
続いて福原は、こうも教えてくれた。
「バックハンドのスマッシュは、『抜刀』と書くんです。イメージ、すごく伝わりますよね」
福原から中国の卓球用語を聞いてわかったのは、卓球は中国において「決闘」の要素が強いということだった。
もともと、中国語では卓球のことをこう表記する(中国語では細部が異なる)。
兵兵。
兵隊が向き合っているイメージなのだ。
言葉の定義によって、モノの見方が変わる、ということを認識し、何気なく使ってる言葉を定義し直すだけで、自分やチームがぐっと変わる、ということは十分にあることなように思います。
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