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祝!男子バレーがメダルをとれた理由

全日本男子バレーボールメダルおめでとう!
開幕10連勝の快進撃に、世界大会で46年ぶりにメダル獲得の快挙!

結実したなあ。

メダル獲得までの道のり

私が男子バレーをちゃんと見始めたのは、
石川くんが代表デビューした年から。

石川くんてどれだけすごいの?とか、他のスポーツに例えると?
とかよく言われるけどさ、石川くんについて説明するならこの一言に限る。

「日本バレー史上最高の逸材」
彼の高校時代は漫画よりも漫画みたいだから。
高校2年生から公式戦99連勝。
春高、インターハイと主要大会6冠を達成した。

でもバレーボールはチームスポーツだからさ、一人が強くても勝てないのだよ。当時、石川くんと柳田君の二人が代表で綺羅星のごとく活躍していたけど、チームとしてはまだ世界のトップとは開きがあった。あの頃はイタリアに歯が立たなかった。

それが、ポーランドを優勝に導いた経験のあるブラン監督が日本のコーチとして来てくれて、今は監督となり世界トップレベルのバレーの戦い方を教えてくれた。

石川くんの同世代は石川くんを倒そうと強くなり、石川くんの下の代は石川くんに追いつき、追い越そうと強くなった。
この二つが男子バレーが強くなった大きな要因だと思う。

下の世代が育った。
石川くんが若手から海外のトップリーグでプレーするという道を切り開き、
そのあとに若い選手が続いている。
とくに高橋藍選手は攻守にわたってチームの柱となり、コートにリベロが二人いるとまで言われるまでに守備がよくなった。
ずっと言われてきたブロック不足も、今大会ではちゃんと機能した。

日本バレーは高さに負けるというお決まりの文句があった。
私はずっと思ってた。
日本選手の平均身長は海外に比べて底辺ぐらいに低い。それはたしかだ。
でもね、負けてるのは高さだけじゃないんだ。バレーの上手さでも負けてるんだ。
身長が低い日本が上手さで負けてて勝てるわけがない。
バレーボールの上手さで世界一になろう。話はそれからだ。

根性論の時代に完全に終止符を打った。
今は楽しいバレーの時間だ。

20年前の男子バレーはスパイクかブロックですぐに点は決まり、
ラリーにはならなかった。男子の威力じゃ誰もとれない、そう思ってた。
それが今や、スパイクを拾う拾う。
ブロックされたボールも拾う。守備が格段に良くなった。
進化したハイレベルなバレーボールの世界に日本が追いついた。

漫画のおかげ説

そして日本の男子バレーが強くなった要因がもう一つあるのではないかとにらんでいる。
『ハイキュー!!』のおかげなんじゃない?
男子のバレー選手、全員ハイキュー読んでない?
Vリーグとハイキューはコラボで試合してたりするしさ。
『ハイキュー!!』は少年ジャンプで掲載されアニメ化もされている、リアルなバレーボール漫画だ。なので、戦術面やメンタルの保ち方で非常に参考になる。
ハイキューのおかげで全体的にバレーIQがあがってるんじゃないか?

フェイクセットはどこから来た?


今大会、石川くんと高橋藍君がやって話題になってたフェイクセット。
ツーで打つと見せかけてトスを上げるやつね。
実は数年前から石川くんはやってる。
その急遽繰り広げられるトスに、周りがちゃんと合わせられるようになって、決めれるようになった。

これは、どこから来たかというと、フランスのヌガペト選手かな。
たしか石川くんの昔のインタビューでトリッキーなヌガペト選手に刺激を受けたといっていた。遊ぶような自由なバレーで翻弄する。

スパイクを防げるのは、予測しているから。これまでの経験、体の向き、腕の振りでコースを予測するから、ある程度拾える。
予測と反射で守備は成り立っている。だからただ真面目にやっていると忘れがちだけど、意表を突くプレーは、有効打になる。

サーブとモテの関係性


3位決定戦の対イタリア戦では、宮浦くんがサービスエース7本と大活躍。
1試合でサービスエース7本はなかなかに多い。
そして思い出した。サーブが強い人、しかも大事な時にしっかり入れて相手を崩してミスが少ない…ほれてしまいそうになるわ。
何を隠そう過去には柳田くんに惚れた。終盤劣勢からのサーブで逆転とか惚れてまうやろ!不可避だよ。
ハイキューのでも作中でもビッグサーバーはモテ男の設定だったな。
そういう法則があるのかもしれない。
ここぞという時のサーブが強い人に好意を抱きがちになる法則。
危なかった。時間がたったから戻れた。でもまた見たら惚れてしまうんだ。
惚れるつながりでいうと、女子バレーの林琴奈さんにもうなった。攻守にわたってチームを何度も救っている。あんなのもう惚れてしまうわ。

解説のなかったナイスプレー


宮浦くんのナイスプレーを解説が言ってくれなかったのでこれだけは言いたい。
スロベニア戦の1セット目ラスト、ブロックの交代要員として宮浦くんが入ってきた。終盤のワンポイントブロッカー投入はよく見られる戦術。
その宮浦くんの目の前からスパイクを打ってきた。
そのスパイクはアウトになり、日本のポイントになりセットを獲った。
そこで何が行われていたか。
宮浦くんはジャンプはしながらもブロックの手を出さなかったのである。

大前提として、スパイクをブロックにあてて外に出してポイントをとる、それは今や常識となりできる人が多い。そのブロックアウト狙いへの対処として、日本や他の強国もあえてブロックがよけるということを今大会ではたびたび見受けられた。

でもさ、ブロック要員で入ってきた選手が、まさかブロックしないとは思わないじゃん!度肝を抜かれた。どんな強メンタルしてるの?
ベンチの指示なのか、本人の判断なのか。でも最終的には本人の判断だよな。
インタビューによると、バックでレシーブに入ってた関田選手に、手は出さなくてもいいといわれたらしい。ちょっとそこのところもっと詳しく教えて!
この驚きのナイスプレー解説してほしかったなあ。
相手のスパイクがアウトになったあと、関田選手が指さして、やったなってかんじの顔してて、その1点でセットとったから、みんなすっごいいい笑顔だったんよ。ちゃんと解説してほしかったなあ。
実況でアウトになったとしか言ってなかったもんなあ。ただ相手のミスでアウトになったんじゃないんだよ。アウトにさせたんだよ。

ちょっと他にも全員活躍していたので言いたいことはたくさんあるのだけど、長くなるのでそろそろ。

まとめ


世界大会で3位。これが、今持てる力の最高。
奇跡ではなく、実力でつかみ取ったメダルだ。
うまくいけば2位にもなれたかもしれない。
でも、1位のポーランドとはまだ力の差があった。
メダルが決まって、ブラン監督の目に涙が見えて、うれしかった。
日本をここまで強くしてくれてありがとう。
今大会目指してたベスト4もちょうどいい目標設定。目標達成したらあと1つ勝つだけでメダルだもんね。
でも実は頂点を目指していたようだよ。
今なら、射程圏内に入ってる。
史上最高の逸材、石川くんがいる今のうちにとってほしい。いや、とらせてあげたい。
石川くんに、高橋藍くんに、オポジットは西田くんに宮浦くんという強い攻撃陣が4枚もいる。
下の世代には身長が高くてうまい選手が何人も現れてきているらしい。
これからさらに強くなって世界大会でメダル常連国になるんじゃないか。そう思わせてくれた闘いぶりだった。


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