リスク低減乳房切除術(RRM)リスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)を受けることを決める

アンジェリーナジョリーがHBOCによるRRM、RRSOを公表したのが2013年と2015年。
がんに罹患していな状況で、将来の可能性の為に両乳房と卵巣を摘出した彼女の行動は、日本でもセンセーショナルに伝えられた。
まだ癌になっていない臓器を摘出するとは随分思い切った、ロジカルな判断をするな、と驚いたのを覚えている。

それから8年ほど経って、自分が同じ選択をするとは
今はアンジーの気持ちが理解できる。

HBOCとわかった後、乳房と卵巣の定期チェックが始まりました。
癌になるリスクが高いので胸は半年毎、卵巣は3ヶ月毎にチェックを行う。
予防切除は選択肢として説明されました。
定期的なチェックでも、卵巣癌は確実に見つける事はできない。卵巣癌検診が無いのは、検査の有効性が高く無い為です。
HBOCのガイドラインでは卵巣の予防切除が推奨されています。35歳〜40歳の出産を終了した後が望ましいとされています。年齢と共にリスクが高まるのです。
私は体外受精を終え、その結果を待って卵巣と対側乳房の予防摘出を受けることにしました。

乳房予防切除は私の乳がんタイプがトリプルネガティブで、再発した際に同じタイプである可能性が高く、抗がん剤治療の可能性があること、再発の可能性を考えながら過ごしていく事が精神衛生上よくないため、決めました。抗がん剤はできればもう体に入れたくありませんでした。

HBOCとわかった時、検査結果レポートに記載された乳がんと卵巣癌の発生割合は気が遠くなるような数字でした。心理的に落ち着いてから、喫茶店で一人、ガイドラインや海外の体験者の話などを読みました。卵巣も乳房も無くなった自分が女性でなくなる恐怖があり、更年期障害の本、専門家のセミナー参加などを通じて、切除後のリスク低減以外の影響を徐々に受け入れ、最終的に両臓器の予防摘出を決めました。

まだ病気では無い体の一部を、高い可能性のもと切除することに、色々な意見、選択があると思います。治療の選択は人生の選択であり、結果はそれぞれが受けとめるのだと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?