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2019地方新人騎手の通信簿~前編

おはようございます。

今年ももう8月が終わり残すところあと4ヵ月。騎手買い派としては今年デビューした新人騎手たちの評価が気になるところ。軽くまとめたデータと私の主観を交えつつ。とりあえず東から半分に分けて前編は門別から金沢までの5人を。

もちろん無料だし、サポートとかもよくわからないのでいりません。

ヒマつぶしにでも読んで下さい。

データは2019/4/1~2019/8/31のものです。


小野楓馬-門別

(30.32.34.210)

勝率9.8%、連対率20.3%、複勝率31.4%、単勝回収率69.5%

上記の数字だけ見るとそこそこ止まりの数字に見えますが、この時期の新人にしてはかなり良いですし、個人的にはかなり評価が高いです。おそらく関係者の評判も良いと思います。その証拠に騎乗数306は相当多いです。先日のリリーカップで重賞初制覇を早くも成してしまいました。

データ面で特筆すべきは人気別に見た時。

1人気騎乗時(10.3.3.2)

2人気騎乗時(6.14.4.11)

1人気時の成績は文句なしで単勝回収率も95%あります。2人気時も連対率が6割近く、私は強い馬をちゃんと持ってくるという印象を持っていたのですがデータで裏付けされました。ちなみに4人気、5人気騎乗時は178%142%という単勝回収率。

現段階での通信簿は5段階で5

すでに減量がとれた後どうなるかというところを気にする段階です。

もうひとつデータを付け加えるなら、斤量別で見た時に51kgの時よりも53kgの時の方が勝率も連対率も数倍成績がよいです。馬の力の差がバラバラな2歳戦よりもクラスが固まっている古馬戦の方が成績が良いというのも乗れている証拠かもしれませんね。というよりも乗れているどころか、2歳戦を除くと勝率が20%以上あり単勝回収率がベタ買いでほぼ100%です。これは他場の1流どころと比べても遜色ない数字、すごいですね。

さすがにオッズの旨味はなくなっていき回収率は下がっていくでしょうが、基本的な勝率、連対率などはむしろ良い馬が集まるようになり上がっていく可能性もあるので、減量とれた後も含めて注目していきたいですね。

ちなみに小野厩舎所属で、どうせ2世とかの縁故だろと思っている方多いかもしれませんが、たまたま名字が同じなだけでなんの血縁もないらしいですよ。


塚本涼人-水沢

(18.23.39.215)

勝率6.1%、連対率13.9%、複勝率27.1%、単勝回収率63.8%

数字的にも騎乗ぶりからも特に目を引くところはありません…。上の兄2人(それぞれ金沢と高知所属)を見ているとどうもメンタルに問題があるように思えます。同じ環境で育ったであろう3人目もその辺がどうでしょうかね。

とはいえ岩手所属なので、それなりに長い付き合いになることを覚悟しなくてはなりません。データ的に無理やり特徴を拾うと枠別で見た時に5,6,8枠時の単勝回収率が100%を超えています。ただ勝率などは他枠と変わりないため、特に得意とかではなくたまたま穴をあけた馬がいただけとも考えられます。好発しても無駄に引くことが多いように見えるので、その辺りが内枠の成績をさらに悪化させている要因かもしれません。上記のメンタル面とも関わってくるのかなとも…。ここはデータではなく主観というか感想で申し訳ないのですが、引くことが多いので分断競馬になると後ろは物理的に間に合わないことが多い水沢よりも差しが効きやすい盛岡の方が買い易いように見受けられます。頭まではなくても人気薄で2着3着に差し込んできて、3連系の高配当を演出したレースもいくつかありました。

あとは斤量別で見た時に53kg時よりも51kg時の方がレース数はほぼ同じでも成績は倍近く良いです。勝率で9%と3.4%、連対率で19.3%と8.8%、単勝回収率も99%と30%と大きく差があります。岩手の斤量はほぼ牡牝で別れるので、牝馬の方が得意ともとれますが何とも言えませんね笑。単純に軽い方がスピードを活かせるから差しで効きやすいだけかもしれません。ただ現状で有意な差がかなりあるのでここは今後も観察継続したいです。

現段階での通信簿は1

今後も大成する可能性はかなり低いと見ますが、減量の内に奮発して前に押して行く意識を持つと急にブレイクする可能性が無きにしも非ずなので一応チェックはしておきたいですね。特に水沢では減量前付けするだけで成績は相当よくなるはずなので、きっかけ1つではないでしょうか。


福原杏-浦和

(23.22.26.213)

勝率8.1%、連対率15.9%、複勝率25%、単勝回収率109%

成績としてはそこそこですが、単勝回収率がずば抜けています。これは南関を見ている人なら承知でしょうが、最初の1ヵ月くらいは消極的な騎乗が目立ったものの5月末の浦和開催あたりから減量を活かした積極的な騎乗で逃げ切りが目立つようになり、6月中盤頃から浦和以外での騎乗数も増え始めました。すでに逃げられそうな単穴の馬に乗った時は穴人気するようになってきており、今後の妙味はそこまで望めないかもしれませんが、成績自体は馬質の向上に比例し上がっていくものと思われます。

データで見ると、人気別で見た時に、6番人気までは複勝率30%以上を万遍なくキープできているので、逃げの単穴だけではなく差し馬でもヒモ選びの際は一考したいところ。ちなみに1人気での勝率が良くないので単勝回収率は低いですが、複勝率は85.7%と超優秀なので、1人気時は安易に切ることができません。距離別で見た時に1400より1500の方が成績が良いのですが(騎乗数は半分ほどですが複勝率はほぼ変わらないものの勝率は倍で単勝回収率は311%)、これは1角までの距離が長い分、積極性が隊列ひいては結果に出ているものと思われます。

現段階での通信簿は4

減量を活かしての押し切りという新人の第一関門は完全に突破しました。所属する浦和は他にまともな騎手がほとんどいないので現状通り騎乗数の確保は容易いはずです。あとは如何に減量期間中に結果を出し続け、浦和以外の3場の関係者とのコネクションを築けるかにかかっていると思います。ある程度乗せてもらえる厩舎を確保できれば、現状の逃げ以外でも勝ち星を量産できるようになるかもしれません。今は川崎も騎手が手薄なので今の勢いで乗れていれば未来は明るい気がします。


大木天翔-大井

(7.8.4.141)

勝率4.4%、連対率9.4%、複勝率11.9%、単勝回収率94%

数字だけ見るとかなり厳しい数字が並んでいます。単勝回収率も2度穴をあけた影響で高くなっているだけで額面通りには受け取れません。前述の福原騎手は騎乗数が倍近くあるので比べるべくもありません。ただこれは積極的に乗れば乗るほど結果が出る浦和と、足りない馬で出していっても結局足りない大井の違いがかなり大きいので一概に全然ダメということではありません。加えてここ数か月の大井は例年より逃げ優位、前優位な馬場が少ないので、全新人騎手の中でダントツ減量を活かし難い環境なのは間違いありません。見ていると前に出したい馬はちゃんと押して行ってる印象ですし、差しも極端なロスは避けようという意思が感じられます。何度か穴をあけて勝っているのもその辺が奏功したものです。ですので、

現段階での通信簿は3

主観の部分が大きいので何とも言えませんが、今後の期待も込めてのものです。あとはデータ的に成績が良くないのでまだまだオッズ的な妙味も期待できます。とにかく騎乗数が増えないと成績も上がってこないので、大井以外での騎乗を如何に確保できるかにかかっているでしょう。今の積極的な姿勢を保てればそのうち必ず立て続けに穴をあける時が来るので、一気にブレイクする可能性もあります。馬券的にはその時を逃さないようにしたいところですね。


兼子千央-金沢

(14.14.22.198)

勝率5.7%、連対率11.3%、複勝率20.2%、単勝回収率29.5%

数字を見ると普通かやや悪い数字が並んでいます。単勝回収率は目もあてられない数字ですが、これは金沢の少頭数でオッズがつきにくい部分の影響もあります。他場で考えるともう少し上がるかなという程度ですが。

データ的にも特に見るところはないですね…。強いて挙げれば、1,2人気時の成績はそれなりに良いということくらいでしょうか。共に平均の近似値の域を出ませんが…。

個人的に金沢は色々あるけど、騎手のレベルはけっこう高いと思っています。色々あって厩舎の起用法も固まっているところが多く、割って入っていくのも中々難しいのではないでしょうか。騎乗数自体は248と開催数の割には多いですが、そこまでの有力馬に乗れないだけではなく、他場で見られるような、この馬減量騎手乗せたら面白いんじゃない?というような起用もほとんど見られません。人気別で見た時の上位人気の割合の少なさも上記のことを物語っています。

現段階での通信簿は3

正直判断に迷うところです。今年の金沢の馬場は工夫のしようがあまりなく、ペースでの上げ下げや上級での内の使い方くらいしかない状況なのも低調の原因かもしれません。今後馬場が変わって以前の常時インチーに戻ったりすると工夫のしようも出てくるのですが、路盤ごと改修してしまったので中々難しいかもしれません。今後はとにかく地道に結果を出して依頼のプライオリティをあげてもらっていくしかないですかね。

一応書いておくと、まだ不審な挙動は一度も見られずさすがにダークサイドには堕ちていないはずです笑。きな臭いレースも構わず買うよという金沢ヘビーユーザーの方はそういう面では安心して買っていい騎手です。


とここまで前半の5人書きましたが、あくまで客観的なデータと私の主観が半々くらいなので参考程度に。後半は時間がある時に書きます。

ではまた!

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