2022有馬記念の前に。

この記事を書いているのは12/20。今年の締めくくり、有馬記念を5日後に控えています。

2022年は1年を通して色々なことがあったので思い出すべく、忘れないべく、ここに記したいと思います。

少し長々となるかもしれませんがお時間ある方はご一読いただけると幸いです。

2021の有馬記念の勝ち馬 「エフフォーリア」 が年度代表馬に選ばれた去年。

まさに2021を彩る面々が表彰を受けました。

白毛初となるクラシック制覇を果たした 「ソダシ」 は最優秀3最牝馬。

見事な勝利で後継へ引導を渡した「コントレイル」「グランアレグリア」「ラヴズオンリーユー」。

また、10歳と高齢ながらJGⅠを制した「オジュウチョウサン」。

今考えると錚々たるメンバーです。

これらを超える物語を期待して始まった2022。

ソダシがダート2戦目となったフェブラリーステークス。
マイルの適正距離を味方に3着入選。
東京1600ダートでは敵無しのカフェファラオの連覇となりました。

高松宮記念は大荒れ。なんとびっくり8番人気のナランフレグが丸田騎手を背にGⅠ初制覇。丸田騎手念願のGⅠ初勝利の涙が印象的でした。

そして今年の波乱を象徴するようなレース、大阪杯です。圧倒的で1人気に支持されたエフフォーリアですが直線で伸びきれず、中断で揉まれるという目を覆いたくなる光景。最後の直線は光る末脚を活かしたポタジェがリベンジのGⅠ初制覇。

また伝説の始まりかもしれません。
桜花賞ではまさかまさか、こちらも7人気のスターズオンアースがレース最後にハナ差で交わしまず一冠。

中山GJは圧巻。年齢の衰えを全く見せないオジュウチョウサンが直線で抜け出し、1馬身以上差をつける圧勝っぷり。
オジュウチョウサンは4日後の中山大障害での引退が決まっており、最後も伝説のレースを見せて欲しい!という思いが強いです。

いよいよ始まる登竜門、クラシック第一関門「皐月賞」です。
2歳GⅠ馬ドウデュースが1人気に支持されるもやはりここはレース巧者福永。
寄り縋るイクイノックスを交しジオグリフが栄えある一冠。

天皇賞春。
名前のごとくタイトルホルダーはここから頂を掴んでいきます。
前走日経賞では強い競馬を見せることが出来なかったタイトルホルダーですが、ここはモノが違いました。
100回走って100回負けることは無い。それくらい思わせる最強のレースでした。

NHKマイルカップは3歳戦らしく大荒れの決着となりました。なんとなんと最低人気カワキタレブリーが3着入選。三連単は1532倍ととんでもないレースになりました。

ソダシが芝に戻ってきた!ヴィクトリアマイルです。
やはり1600mでは適性が味方につく、と陣営は張り切って出走。ここも直線を抜け出し芝のマイルではまだまだやれるぞ!というところを見せてくれました。

さあ牝馬2冠目を取るのは誰か、オークスです。
ここでも桜花賞馬、スターズオンアースが力を発揮。
長い長い直線をものともせず1馬身以上差をつけ牝馬2冠達成。

全ての馬の頂が決まる 日本ダービー
皐月賞とメンツがあまり変わらないレースとなりました。
イクイノックスが見事な末脚を見せましたがここも同様ドウデュースが交わし、3歳馬頂点、ダービー馬に輝きました。
8万人が入った東京競馬場。豊コールが鳴り響いたのは一生忘れることは無いでしょう。

安田記念は錚々たるメンツ。シュネルマイスターや、フェブラリーSの勝ち馬「カフェファラオ」、高松宮記念の勝ち馬「ナランフレグ」も参戦しました。
ここはソングラインが前年の屈辱を晴らすリベンジ。シュネルマイスターを抑え勝利を収めました。

伝説のレース、宝塚記念。
例年あまりないくらい凄まじいメンツが揃った宝塚記念。出走前にオーソリティの取消などザワつく場面はありましたが難なく出走。
2021有馬同様パンサラッサの逃げとなりましたがこれが後にレコードを産む要因。
最後の直線は縋る名馬たちを引き離しタイトルホルダーが宝塚記念レコードで圧勝。
エフフォーリアは大阪杯に引き続き6着と大敗。
後にトモの故障が発覚し放牧へ。

1人気が1度も来ない波乱の2022は上期G1を締めくくり、夏競馬へと入っていきます。

CBC賞では斤量の有利を大きく見せ今村聖奈騎手がテイエムスパーダ号でまさかの1分5秒台と有り得ないレコードで勝利。

アイビスサマーダッシュでは昨年のレースから内を進路にとる馬が2,3頭現れましたがここはやはり外枠。杉原騎手のビリーバーが制覇。

札幌記念は今年もメンツが揃いました。パンサラッサの大逃げを直線で捉え、ジャックドールが制覇。
前年覇者ソダシは伸びを欠き5着。

小倉2歳ステークスは大気の片鱗。
出遅れて道中最後方のロンドンプランが小倉の短い直線で末脚を見せ重賞初制覇。

そしてやってきた下半期GⅠ、
スタートはスプリンターズステークス。
スプリンターの面々が揃い、ここも名勝負を見せてくれました。
波乱の多かった上半期、それは下半期も続きます。
まさかの8人気ジャンダルムがクビ差でGⅠ初制覇。
メイケイエールはまったく見せ場がなく14着。

2冠馬スターズオンアースが牝馬3冠を目指し、秋華賞へ挑みました。
オークス後に骨折が発覚し、満身創痍の中のレース出走となりました。
しかし4C付近でなかなか前へ出せず三冠が夢へと散ったかと思われた直線。能力を見せつけ末脚を活かすスターズオンアース。しかしあと一歩足りず史上7頭目の牝馬三冠は夢へと散った。
秋華賞を制したのは同G1初制覇となるスタニングローズと坂井瑠星騎手。

ドウデュース、イクイノックス、ジオグリフと上期のクラシックを引っ張った3頭がこぞって回避した菊花賞。
レースレベルが低いと前評判では噂されていたが、始まってみるとアスクビクターモアの菊花賞レコードで終わる。

今年1番印象に残っているのが天皇賞秋。
まずスタンドを驚きで揺らしたのはパンサラッサ。1000mを57.4sという超ハイペースで逃げていきます。しかしそれでもペースは落とさず4Cでなんと10馬身以上後続と差をつけ直線へ。追いすがる各馬、しかし逃げ続けるパンサラッサ。ここに食らいついたのが皐月賞・ダービーと2着惜敗に終わったイクイノックス。春の悔しさを晴らすように弾けた。
書いていてビックリしているが、2022のG1においてこの天皇賞秋のレースが1人気勝利した初のレースであった。
ちなみにイクイノックスは上がり3F 32.7 と異次元のタイムを出している。

エリザベス女王杯は牝馬三冠馬デアリングタクトを筆頭に、名牝ジェンティルドンナの娘ジェラルディーナ、重賞3勝のウインマリリン、連覇を狙うアカイイトらが出走。
外から豪快に末脚を披露したジェラルディーナが重馬場をものともせず突き抜ける。
4歳ながらG1初制覇を成し遂げる。

マイル路線中心メンバーが集結したマイルCS。
ゴール前の混戦を鮮やかに突き抜けたセリフォス。朝日杯、NHK、安田記念と思うような走りができていなかったがやはりこの世代、強いところを見せてくれた。

海外勢もかなり有力馬が揃ったジャパンカップ。
ここは開いたスペースを一直線に駆け抜けたヴェラアズールが先着。昨年のダービー馬シャフリヤールは1歩及ばず2着。

ダート界の新星が誕生したチャンピオンズカップ。
まさかまさか、ダートに転向して半年弱。追いすがるダート有力馬を退けG1初制覇。
ここでも大きな波乱。3着どころか1着は堅いだろうと踏まれていたテーオーケインズがまさかの4着。
今年の波乱傾向はここにも。

阪神JFは外枠に有力馬がこぞって入る展開に。
流れているペースに外枠馬はスタート出遅れ。
内側を上手く着いたシンリョクカが2着入線。しかしここは能力が違うリバティアイランドが人気通り先着でまずG1制覇。

無敗馬が多く揃った朝日杯フューチュリティステークス。
ここでも人気、能力ともにずば抜けている上位3頭が力を発揮。
直線200mで抜け出したドルチェモアが来年クラシックに向け1歩前進。
今年の西のG1馬はドルチェモアに。

というわけでここまでかなり簡潔にG1や思い出深いレースを振り返りましたがいかがでしたでしょうか?

エフフォーリアやテーオーケインズの敗北もあれば、丸田騎手や荻野騎手、坂井騎手のようなG1初制覇を成し遂げる感動もありました。

有馬記念について記す前に全馬、全関係者に感謝したいと思います。ありがとうございます。

さて、予想では無いのですがここからは有馬記念についての想いを記させていただければ、と思います。

今年は例年よりレベルが高いです!
去年の年度代表馬「エフフォーリア」を筆頭に、
現役最強馬「タイトルホルダー」
大阪杯制覇「ポタジェ」
2021エリ女制覇「アカイイト」
2022エリ女制覇「ジェラルディーナ」
ジャパンカップ制覇「ヴェラアズール」
天皇賞秋制覇「イクイノックス」
そして「ディープボンド」や菊花賞ハナ差2着の「ボルドグフーシュ」

すごくないですか?これ。

私は厄介エフフォーリアオタクなのでここも勿論エフフォーリア一騎応援です。

しかしこのメンツ、今年のレースを見るとやはりタイトルホルダーが頭抜けているのは間違いありません。

「逃げて勝つ」

そんな競馬ができ、宝塚記念をレコードで制覇するスタミナの持ち主タイトルホルダー。

ここでも、かなり有力であるのは火を見るより明らかです。

でも、個人的な意見を言わせてください。

でも、でも、そんな現役最強馬タイトルホルダーに真っ向勝負で勝てるような馬が居るとしたら、それは完全復活したエフフォーリアしか居ないんじゃないか。と僕は思います。
2021 皐月賞、ダービー、有馬記念と常に凌ぎあってきたこの2頭が現役最強の座をかけて戦う。そんなレースを見てみたいな、と思います。

この波乱に波乱を呼んだ 2022 。
さあいよいよ最後の締めくくりです。
準備はいいですか?
中山2500。およそ2分半です。
しかしこの2分半は今年を全て纏った大きい2分半になります。

今年の頂上決戦、有馬記念をぜひ共に観戦しましょう。



全馬とも無事にゴール板を通過できますように。
2022。