見出し画像

2019.10. 真木ひろみダンススタジオ ダンスコンサート「REBORN」

 「REBORN」は、長いダンス歴を持つ真木ひろみ率いるM.D.S.(真木ダンススタジオ)の定期公演として、スタジオの発表会ではなく、コンテンポラリーダンス公演に位置付けているもので、全体を一つのテーマ、トーンで染め上げた、優れた作品だった。

 特に山名佳代、片岡結衣、梅村有紀子という3人の若手メンバーの表現力、技術の充実には目をみはるものがあり、3人による作品「空」、3人のソロ作品は見ごたえがあった。

「空」は、3人の身体が織りなすフォーメーションが美しく、テーマである空虚感と存在の美が、照明が形作る時間の経過によって見事に照らし出される、シリアスな作品で、モダン系のダンスが織りなす美しさと感情の昂揚がよい形で表れていた。

 真木自身のソロも感情豊かな表現力を持ち、何より端正で上品なたたずまいが観る者を引き込む魅力となっている。

 真木のダンス歴からにじみ出る品格のある美しさ、若手ダンサーの将来、指導者として大阪の地で創作ダンスの灯をともし続けている真木の今後を、見続けていきたい。

2019年10月22日 芸術創造館

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?