03- ハイデラバード(到着編)
クアラルンプールからハイデラバードは4時間のフライト。
念のため、クアラルンプールを出発する前に、便名と予定時刻をホテル(タクシードライバー)に連絡しておいた。
インドのEビザのコピーとボールペンも手荷物に入れておいて、入国カードは機内で書いておくとスムーズ。
着地前、機内から見えてきたインドの夜景が、
細胞に眠っていた記憶と感覚を甦らせる。
凄い身震いするような甦り方で、
表現ができない。
インドのジャングル生活や、
若かったあの頃の気持ち。
苦さや涙もある、ピュアで美しい記憶。
真っ暗闇のなか、
僅かな光が、沢山の旅路を思い出させながら、
本当に、言葉にならない感情が込み上げる。
今にも寺院のマントラが聞こえてきそう。
何度も何度も、まだ暗い朝に過ごした、特別なインドでの時間、魔法の日々。
記憶とは、凄いものだな。
忘れていたのに、、
初めての感覚と感動で、胸があつくなる。
久々のインド。愛しき特別な国。
私は、この5年がいかに私を変えたか、
愛しかったものへの眩しさに気づきながら
インドに帰ってきた。
ただいま。
OM MAMA INDIA.
予定より30分早く、ハイデラバード空港(ラジーヴ・ガンディー国際空港 Rajiv Gandhi International Airport) に到着した。
着いた瞬間に思ったのは、
めっちゃ関空に似てる!!(やたら横長。)
そして、明るい。眩しいぐらいに。
あれ?
なんか既に、思ってたのとだいぶ違う。
イミグレにはだいぶ時間がかかった。
混んではなかったけど、明らかに他の人よりじ〜っくり尋問された。見た目のせいかな?日本人やのに。笑
指紋もなかなか取れんくて、エラーを10回ぐらい繰り返す。ちょっとイラつく。
やっとイミグレを抜けたところで、またランダムにパスポートチェックの人がいて(無意味すぎる)、当然のように選ばれる。涙 シティでドレッドは不便やな。
そのあとの荷物スキャンは、逆に私だけがノーチェックで、彼らの基準がよくわからない。
現金getにATMを使いたかったのだけど、出口までにはなかった&よく考えたらホテルはカード使えるし、明日の朝でいいや!となった。
(送迎でなく普通のタクシーを使う場合は、空港を出たところで必ずgetしておきましょう。インドは現金onlyも多いから、持ってないとアウトです。)
あ、クアラルンプールに続き、SIMカードも問題なく稼働。やっぱり即ネットが使えるのは安心!
いつもは着いてからインドの現地SIMを買ってたけど、アクティベートまで時間がかかる(数日かかる場合も)からね。
短期なら、使い捨てSIMは本当に良いな〜と思った。レンタルwifiとかよりだいぶ安いし。今回みたいに深夜便なら尚更安心。
(このSIMについては、詳しいリンクを編集時に貼っておくね。)
▶︎最先端インドで、大好き!パタンさん。
出口をでると、プラカードを持った送迎ドライバーは一人だったので、すぐにわかった。
ツアー旅行のやつみたいで(滅多にないパターンやから)ちょっと嬉しいw
タクシー運転手のパタンさんは、さすがホテル専属な感じで、身なりもシュッとしてるし、応対全てがキチッとしてはる。笑
インド人は「目」をしっかり見たら人柄がわかりやすいんやけど、パタンさんはめーっちゃ澄んだ優しい目をしてて、一気に安心した。
本当に、私のインド人を見る目はアテになる。
パタンさんの後ろについて長いスロープのところを1階に降りて、空港出口へと向かう。
ハイデラバード空港は、今まで降りたインドの空港で一番でっかい、そして近代的だった。
パタンさんが居なかったら、出口までたどり着くのも一苦労だったかも。もうホテルに着いたも同然。やっぱり送迎は有り難かった。
なんだかここにきてドッと疲れと眠気がきていた。この状態で大きな荷物を抱えながら、信用できそうなドライバーを探したり交渉したりは辛かったと思う。
いくら明るい空港といえど、ロングジャーニーの深夜着で、もう任せとけば安心♪になれたのは素直に助かった。
空港の外に出ると、案の定タクシーの客引きで溢れかえっていた。パタンさんが居なかったら、まだ気を張ってたやろな。
てか、空港の外まで明るくて本当にビックリ。
ハイデラバードの第一印象。
明る!!!
ってなったw
まるで、メルボルン。雰囲気がそっくり。
もちろんパタンさんが居たおかげかもしれんけど、全然怖くなくて、超拍子抜けw
イメージと違いすぎた笑。
なんだここは?
空気も道路も美しい、、
野良犬、なし。
物乞い、なし。
牛、なし。
ヤシの木、なし。
ゴミ、なし。。。
インド感、ゼロやないかー!!
1階の出口付近には、まだまだ開いてるキオスクが沢山と、プリペイドタクシーのカウンターもあった。
確かに客引きだらけやけど、
普通にタクシーでもいけたなコレは。
あはは。
パタンさんいわく、プリペイドタクシーも安全だって。何にせよ、私は最初に会ったインド人がパタンさんでよかった。
あなたのvibes、安心感でハンパないわ。
最高。
彼は、タバコを一服するのを待っててくれて、車にのったらミネラルウォーターをくれた。
わお。ホテルサービスが始まっている!笑
これは特別とはわかってるけど、旅感もゼロ。ほんまにビジネストリップな感じ。
車が走り出しても、空港周辺は本当にきれいで、ロスのような、マイアミのような、でもやっぱメルボルンが一番イメージ近い。
道路も整備されててめーっちゃ綺麗。
屋台さえないし。
クラクションもなくて静か。。
えーっと。来る国、間違えた??笑
聞けばハイデラバードはかなり特別で、
ITでめざましい進化をとげたスーパーモダンシティらしい。
道路にも莫大な資金をかけて開発が進んで、高層マンションも立ち並んで、この10年で大変化を遂げたらしい。
ちょっと寂しくなるぐらい、
インドらしい喧騒はまだない。
今まで行った場所が田舎だっただけ?
変わらぬインドを求めてた、だからこそ身構えもしてたけど、着いたのは想像を越える最先端のITシティ。
はは。
ま、いっか。
安全そうな街でよかったわ。
ホテルに向かう車中、パタンさんはいろいろな話をしてくれた。
ハイデラバード(のcityエリア)は他のインドに比べてかなり安全だし、人もみんな優しいから安心しなさいとか、
ニューイヤーの過ごし方(アジアらしく花火が上がるらしい。)とか、ある男?の面白ストーリー(笑わせようと思ってくれたみたいやけどよくわからんかったw)とか、ハイデラバードの天候とか。
ハイデラバードはいま(1月)が冬で、ちょっと涼しいけど15度ぐらいだし、そんなに寒くなくていいでしょ、と。
確かに、これで冬なんか。。
めっちゃ過ごしやすいやん。
蒸し蒸しもしてないし、
日本の10月ぐらい?羨ましい。
私がビリヤニを学びにハイデラバードに来たことを伝えると、パタンさん家の自家製ダム・ビリヤニの作り方も教えてくれた。
木製(竹でもいい)のボックス鍋で蒸しあげるのが、ダントツで美味しいらしい。
ホテル(ルームサービス?)でビリヤニも食べれるよ、と言われたけど、私はローカルレストランや食堂のビリヤニが食べたいんだと言うと、パタンさんは嬉しそうだった。
このあとはどこに行くか聞かれて、ケララとゴアに行くことを伝えると、ゴアのビーチに旅行するのが夢だと言う。
(お金がないから)まぁ、不可能だけどね、、とパタンさんは少し寂しそうに呟いた。
でも彼は、それ以上の貧乏トークで同情を誘うようなことは、決してしなかった。
なんというか、知的な、品性のある雰囲気を持ってる人だった。(だからこのとき、後で多めにチップを渡すと決めた。)
「○○は高級ホテルやし、ふだん乗せてるお客さんと違って、私みたいなの乗せるの珍しくない?」と聞くと、かなり珍しいけど、どんなお客さんでも見た目は関係ない、丁重に扱うと笑って答えてくれた。
そもそもITシティ(雰囲気は西新宿)やから、
ヒッピー系な見た目の旅人が全く居ない。ビジネスマンばかり。
次々に新しい会社ができたり外資系が進出したりしてるらしい。もしビリヤニがなかったら、私は一生ハイデラバードに来ることはなかったやろな。
そんなこと考えながら、30分でホテルに着いた。チップで10米ドルを渡すと、めちゃくちゃ喜んでくれた。ちょっと多いけど、今回は本当に特別。
高いタクシー代もホテル側が徴収してるだけやから、たぶんパタンさんにはごくごく一部か、固定給しか貰えなさそうやし。
とにかく私は、最初に出会えたインド人がパタンさんだったことが本当に嬉しかったし、安心と、心地よい時間に感謝したかった。ありがとうパタンさん。
▶︎インドじゃないインドで、
ファーストビリヤニ!
何ひとつ困ることなく、チェックインが完了。
レセプションのホテルマンも、
親切すぎるほどに丁寧。
インドのはずなのに、調子がくるう。
あかんあかん、このレベルのサービスに慣れたら後半エライ目に合うわw
自分に言い聞かせながら部屋に入ったら、
あまりの綺麗さにまたビビる。
インドの宿、値段とクオリティは比例せんと思ってたけど、それは昨日までの話。
ベッドも、余裕で過去一のクオリティ。
ちょっとレベチのお部屋やわ。
インドでマットレスが信用できるなんて、
何たるしあわせ!!!
インドで初めてエマージェンシーシートを
敷かずに寝られた。笑
よし、ここはもはやインドではない!!
勝手にそう捉えることに決めた。
でもバルコニーに出ると、少しだけ夜風にインドらしいクラクションが聞こえてきた。
あぁ、やっとアジアを感じた。。
逆にホッとするわ、なんか沁みる。
そういえば自宅で起きてから24時間近くがたっている。とにかく疲れた。
疲れ果てたし、ゆっくり寝なくちゃ。。
と、思ったのに、
お腹がすいてきて全然眠れないw
パン1個じゃ足りないなー
使うつもりがなかったルームサービスのメニューを見てみたら、あら、めっちゃ美味しそう(笑)そして思ったより安い!頼もう!w
サラダラップみたいなのを頼もうとしたけど、
今は売切れと言われ、ビリヤニならあると。。
パタンさんに一人前なこと言うといて、結局ルームサービスのビリヤニを頼むことになってもーた、、笑
まぁいっか、ハイデラバードやし。
明日、食堂に行こう!!
ということで、20分。
ルームサービスのビリヤニが到着。
ビリヤニ、、、でか!!!
でも、う・・うまいー!!!
ライタは、思ったほど水っぽくないタイプで、空気を含んだ少しフワみのある、滑らかな感じ。(チャトニに近い。)
クミンやチャットが効いてて、
よく知ってる味。
なんか答え合わせしてるみたいやけど、
まぁ認識してた味と合ってた。
(ヨーグルトのタイプも近い。)
ミルチカサラン(らしきもの)はビリッと辛い、けど想像と全然ちがった。これは作り手でだいぶ変わりそうやし、明日から他のも食べたほうがいいな。。
ここのは酸味はあまり強く感じなくて、というか酸味が前にはでてない、奥にはあるかも。
ちょっと坦々麺的な、ナッツのクリーミーさを加えたラッサムっぽい。笑
ラッサムの、胡麻とピーナッツ割りみたいな。でもテクスチャはシャバシャバ。
ライタよりもサラッとシャバシャバしてる。
見た感じ、カシミールチリとフレッシュカレーリーフと、たぶん生マンゴー(熟れてないやつ)も少し入ってるから、日本で全く同じには出来へんけど、味を覚えて再現してみよう。
タマリンドは感じる、けど強くはない。(もしかしてタマリンドじゃなくレモンかも。レモンやわ。辛いんやけど、後味に甘みがある。)
ちょうどトムヤムクン ぐらいの、舌に残る酸っぱ辛さと、ナッツ&胡麻のクリーミー感。
後に残る、独特の甘みはジャガリーだな。
香ばしさはローストピーナッツ&テンパリングしたカレーリーフやと思う。
こうやって予測分析できるのは、前になかった面白さ!!
量がマンモスすぎて、ひとりでは食べきられへんのが辛いけど、ごめん。せっかく来たから、いろいろ食べる!!そして日本のみんなに、届ける!!
料理人魂に火をつけつつ、
インド初日が終了(着いただけやけど)。
寝る前に、自宅の見守りカメラに接続して、
娘のすやすや寝顔を拝んだ。(なんと話しかけることもできる。ハイテク万歳。)
とにかく無事に着いてよかった。
朝が楽しみ!
▶︎to be continued..
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?