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還暦おやじのスタディアブロードWith ウクレレ54フルーツの旦那にビックリ!

フルーツの旦那は驚きのあの人

フ:「Then everyone, enjoy it.それでは、皆さん召し上がれ。」

鍵:「いただきます。」

 といって日本人3人は、手を合わせた。

フ:「Bless us Lord, and there thy gifts, which we are about to receive, from thy bounty, through Christ, Our Lord Amen. 」

※thyは、古語で「your」、「thy gifts」はあなたからの贈り物、「thy bounty」はあなたの慈しみ。というように、神様にいただきますと言っている。

父よ、あなたのいつくしみに感謝してこの食事をいただきます。

ここに用意されたものを祝福し、私たちの心と体を支える糧としてください。私たちの主イエス・キリストによって。アーメン。

 フィリピン人はお祈りをして、食事を始めた。「おいしい」や「delicious.」の単語が飛び交った。

大:「What’s Itadakimasu?」いただきますって何?

鍵:「It means “we humbly receive the life of food.”それは、食物の命をいただきますという意味です。」

大:「I see.」そうですか。

フ:「And they are grateful even after eating.そして、彼らは食後にも感謝するんです。」

大:「What do they say?」なんて言うのですか?

フ:「With their palms together, they say “Gochisousama.”It means “Thank you for such a great meal.”彼らは手を合わせて『ごちそうさま』といいます。素晴らしい食事をありがとう、という意味れす。」

大:「Nice culture.」素敵な文化ですね。

鍵:「You can make a cook happy by saying “Gochisousama.”ごちそうさまというと料理を作った人が幸せになります。」

大:「Sounds great.」素晴らしいですね。

フ:「Then everyone together. Let’s call ごちそうさま。”」

と言って、皆で控室に移動しようとした時にフルーツの旦那だんながダイニングに現れた。フィリピン人の3人は移動したが日本人3人とフルーツは残った。

小:「皆さん。こんにちは。そして初めましての方、確かシゲさんでしたね。小倉おぐらです。ようこそお越しくださいました。」

フ:「He says welcome to our house. 」

鍵:「It’s nice to meet you. You are Ogura Hisahiro? 初めまして、あなたは小倉久寛おぐらひさひろさんですか?」

ユ:「まさかさ。『三宅ちゃん、ちゃんと聴いててよぅ。』ってギャグで一世を風靡した。“小倉久広志おぐらひさひろし”さんよ。」

チ:「私は、湿布薬のCMが好きだったですわ。」

鍵:「あぁ。三宅ちゃん、ちゃんと効いててよ。と言って、三宅みやけ裕司ゆうじさんみたいなイラストが湿布薬になって、伸びるCMだね。眉毛を上下させるのはウケたね。あれは、忘年会の一発芸でみんなやっていたなぁ。僕も太い付け眉毛を買いましたよ。」

小:「いや~。あの頃は、テレビにも引っ張りだこで、特に関西の番組に多く出させてもらいましたよ。まぁそれで、なんちゃって関西人になってしまいましたんや。サインもぎょうさんさせて貰いましたわ。けど正直いうと照れ臭かったですわ。」

鍵:「眉毛は地毛だったんですね。」

小:「いいえ、僕かぁ~。小倉久寛さんみたいに毛深くないですから、プロダクションから勧められて植毛したんですわ。良く知らんかったんですが植毛って一生もんなんですな。手術しないと元に戻らないらしいんですわ。」

鍵:「物まねでブレークする前から芸能界にいらしたんですか?」

小:「いいえ、もともとは、地元の千葉で自動車教習所の教官をしていたのですわ。たまたま生徒さんのなかにテレビのプロデューサーという人が居はって、スカウトされたんですわ。最初は、冗談かと思たんですが、そっくりさんの番組に出させてもろてそこで優勝してから芸能界に入りましたんでんがな。」

鍵:「ホントですね。あやしい関西人ていう感じですね。小倉久寛さんが関西人モドキになったらってコントがありましたね。」

小:「プロダクションから、今あやしい関西人キャラがいないので、その路線で行こうと言われて練習したんですわ。なんでやねんって言って眉毛を動かすギャグ、ホンマにあれ、ウケたんですわ。CMもようけやりましたやろ。おかげでかれこれ10年くらいは芸人をやらせてもらいましたわ。」

そんな話をしているところに、マンゴウから安田さんが来ましたと言われて、私一人を残してフルーツも控室に移動した。

鍵:「でも、急にテレビで見かけなくなりましたね。」

小:「俳優をやれるわけでもないし限界を感じたんですわ。50も半ばを過ぎて独身でおましたからこの先の人生を考えている時に、パブでフルーツに会って一目ぼれ。そいでもってこの子とフィリピンで暮らすのもいいかなと。彼女と出逢ってキリスト教の洗礼を受けてからは、とても幸せなんですわ。この年になって子供を授かれたし、それこそ神に感謝ですわ。」

 フルーツは、どうやら日本には語学留学ではなく、出稼ぎに来ていたようだ。

鍵:「フルーツの話だと私に相談したい事があるってことでしたが?」

小:「そないです。鍵さんはおもろい人で不動産に関するビジネス本の著者だと聞いておりやすが、間違いおませんやろか?」

鍵:「おもろい人というのはちゃうと思いますが、出版はしました。」

小:「ほんまおもろい人でめっちゃ良かった。僕かぁ~。はように、出版したいんですわ。」

鍵:「ええですな。どういった内容にしたいんですか?」

小:「自分史ですわ。タイトルはもう決めとるのです。『ご褒美人生in マニラ』、せやけど、自分では書けないのでどうしようかと思とります。」

鍵:「それなら、出版社を選んでゴーストライターを見つけて貰えばいいのですよ。私の知り合いもホテルにゴーストライターと一緒に1週間缶詰で出版しましたよ。是非、実現してください。今から読むのが楽しみです。小倉さんの本はどんな人に読んで貰いたいのですか?」

小:「一番読んで欲しいのは娘です。まだ生まれていませんが。僕かぁ~。施設で育ったのです。そして仕事しながら夜間の高校を卒業して職を転々としましたわ。その頃は、生きてい行くことがつまらないとおもてました。

最終的に天職だと思える自動車教習所の教官として働くことが出来たのですわ。それというのも僕は人と喋るのが苦手なので、生徒さん達が免許を取得する理由を聞いたり時には愚痴を聞いたりしていたのです。

生徒さん達は私が黙って聞いてくれたと感謝してくだはりました。それで夫々の人生に触れることができて生きることの意味について考えさせられたんですわ。

あの頃僕かぁ~、自分の容姿にもコンプレックスがあって彼女も出来なくって人生を悲観していた時期でしたよ。でも、有名俳優と似ているという事で人生が好転して、今はご褒美人生を手に入れました。」

鍵:「ご苦労されたんですね。」

娘に父親の事を知ってもらう為に本を書きたい!

小:「娘が大人になったら読んで欲しいんですわ。それまで僕は生きているか分かりまへんので、父親がどんな人だったのか、どんな風に人生を生き切ったかそして “人生はプラス思考で生きる方が得”というメッセージを伝えたいんですわ。

そして若いころの僕と同じように悩んでいる人たちにも伝えられたらとおもとります。そして、印税が入ったら施設に恩返ししたいのですわ。千葉で働いている頃は僕が育った施設に毎年ランドセルをプレゼントさせて貰いましたんや。

僕は小学校に入学するとき新しいランドセルが欲しかったのですが、施設には古いものしかなくてそれで6年間通ったのです。

あの頃友達のピカピカのランドセルが羨ましかった。あんな思いを僕の後輩達に出来るだけさせたくないとおもとるのです。

そしてブレークしてからは、出来るだけ施設に顔を出すようにしていましたわ。しかしこちらに来てからはなかなか思うようになりません。せいぜい、ランドセルをプレゼントするぐらいしかできへんのですわ。」

鍵:「それは誰にでも出来ないことですね。多くの人に読んで貰えるようにあの小倉久広志さんが書いたことが分かるようなタイトルにして欲しいです。」

小:「なんかアイデアありますかいな。」

鍵:「いいえ、でも本の帯に小倉久寛さんの推薦文があったらいいだろうなと思いますよ。」

小:「そんなことが出来るんやろか?僕の運命を劇的に変えてくれた小倉さんに書いてもろたら最高なんだけど、そんなことむりですわ。」

鍵:「いままで本人に会ったことはないんですか?」

小:「いや、ありまへん。当時のお笑い仲間から僕のCMを見て、小倉さんは怒っていたという事を聞いていましたから。結構、物まねの人は本人から嫌われていますやん。それだし、小倉さんは命の恩人なので、まともに顔を見れへん思いますわ。お逢いしたら僕かぁ泣きだしちゃうかもしらんですわ。」

鍵:「それでも一度逢えるといいですね。それと、出版コンサルタントを知っているのですが、ご紹介しましょうか?」

小:「ほんまでっか、頼んますわ。」

鍵:「分かりました彼とlineで話をしてみます。それと、まったく違う話ですが、ひとつお聞きしてもいいですか?」

小:「なんでやす?」

鍵:「ブレッドオーナーについてなんですが、どのように考えてはります?あ、失礼。考えていますか?」

小:「フルーツから『私は両親や弟妹の生活の面倒を見ているのでその分頑張らなきゃいけない』という事は聞いとりました。彼女は今でもブレッドオーナーなのです。僕かぁ~、せやけどそれはフィリピンの文化なんやし、彼女もしてもらったのだからそれはそれでええとおもとります。

彼女のご両親は僕よりはうんと若いですが、何もせずに暮らしてはりますよ。僕にとってはお金の事より家族が増えたことがめっちゃ嬉しいんですわ。」

鍵:「フルーツの弟妹は誰も働いていないんですか?」

小:「いやいや、妹さんは日本の介護施設で研修生をしとります。帰国したらここを手伝ってもらうつもりですわ。そして、弟さんは韓国で農業を学んでいるのですわ。フィリピンで稼げる農業をやりたいんやそうだす。」

鍵:「さすが、頑張り屋のフルーツの弟妹まいていですね。」

小:「従妹のマンゴウもフルーツの学校でしっかり働いて立派にブレッドオーナーしてますわ。」

鍵:「あぁ、マンゴウは従妹なんですね。それにしても彼女は働き者ですよね。」

小:「僕もせやおもいますわ。」

最後に連絡用にlineを交換して、控室に移動した。


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