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柚木沙弥郎さんとSIWAについて

山梨県の和紙メーカー大直の一瀬です。私は毎日使える和紙ブランドをテーマにしたブランド「SIWA | 紙和」を2008年から運営しています。
今回は染色家、柚木沙弥郎さんが私たちのSIWAに柄をご提供いただけるに至った経緯や開発秘話、作品発表などの機軸をお話させていただきます。

1:柚木先生との出会い
深澤直人さんからのご紹介 -柄のものを作りたいというSIWAの思いから-
2:商品開発について
原画描写から印刷、製造に至るまでの開発秘話
3:いよいよ製品発表に
いよいよ東京青山スパイラルギャラリーでの展示
10周年記念の東京六本木アクシスギャラリーでの展示
4:最新情報
エースホテル京都の作品制作について
5:先生からのメッセージのご紹介

柚木先生との出会い
「SIWAの無地シリーズと限定の柄物」
SIWAの製品は2008年からスタートして深澤直人さんのデザインにより、商品を生産、発表してまいりました。深澤さんが指定された色で染めた無地の商品展開を基本とし、柄物はこれまで漆を使ったSIWA×URUSHIや箔押しを使ったものなどを限定にて開発してきました。

「定番の柄の開発」
ブランドとして10周年を迎える2017年に、そろそろ定番の柄物を作りたい。という思いからSIWAの製品に柄を合わせる場合にどんな柄が良いだろう。。と試行錯誤していた際にデザイナーの深澤直人さんから柄物をするのだったらと、柚木先生をご紹介いただけることになりました。

「柚木先生との出会いの日」
深澤さんから柚木先生のお話をいただいた際、はずかしながら私は柚木先生の存在を存じ上げずにいました。お会いする前に作品を拝見したり調べたりし、そのタイミングでは「芹沢銈介さんのお弟子さん」や「日本民藝館に作品が所蔵されている大先生」など勝手なイメージを持って、渋谷にあるご自宅へ訪問させていただくことに。
2017年3月、代々木公園から程近い閑静な住宅街に佇む素敵なご自宅に深澤直人さんと我々で訪問。その瞬間に私は先生のファンになってしまいました。

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「柚木先生のご自宅へ」
3階建の立派なご自宅の扉を開けると、そこは柚木先生の宝箱のようなご自宅でした。世界中を旅して来られた先生の色々なコレクションが沢山飾られた空間を見て、すぐに私は魅了されてしまいました。
最初は先生も我々のことを全くご存知ありませんでしたので、少し照れ臭そうにも、「どうぞ、お上がりください。」と丁寧かつ優しい口調で家の中へ招待してくださいました。
アフリカ民芸の置物、メキシコの紙装飾品、沢山の本、先生の作品、David Hockneyの絵画など、部屋中に散りばめられた沢山の宝物の中で先生を囲み、SIWAの製品を沢山並べた中で会話が始まりました。
まずは深澤直人さんからSIWAの製品のこと、深澤さんとやってきた10年間のことなどをご説明いただき、少しずつ会話が進み、SIWAの定番柄を先生に手掛けていただきたいという我々の願いをお話ししました。そして先生から「やってみましょう。」とご了承いただけました。

商品開発について
「先生から原画が届く」
訪問してから2ヶ月後、先生から予想を遥かに超えた大作が届きました。
当初予定していた枚数を遥かに超えた5枚の大きなサイズの型染めの作品でした。サイズは70cm×90cmほどのサイズです。
当初、SIWAのバッグや小物に先生の柄を印刷していくだけの予定でしたが原画が思ったよりも大きく素敵でしたので、原画サイズを原寸で活かした、バッグの形状と原画をそのまま製品にしたポスターの販売の制作もすることとなりました。

「原画をシルクスクリーン印刷に」
原画は先生が直接制作された型染め作品。こちらを100分の100サイズでデータ化し、シルクスクリーン版を作成します。
今回は全て黒一色の印刷となりますので各柄一版作成して、手刷り印刷をしていきます。ナオロンは全てハードが良いと先生のご希望でしたので、ハードナオロンをベースにシルクスクリーン印刷していきました。

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「先生の原画を活かしたバッグのデザイン」
先生の原画をできるだけ活かした製品にするべく、柚木先生柄のために深澤さんがバッグの形状を考案、先生の作品をそのまま持ち歩く様なイメージの大きなフラットな面が際立つ「フラットバッグ」は3サイズ出来上がりました。小物は既存の商品から柄にあったものでなおかつ日常使いやすい製品をピックアップして柄をレイアウトしていきました。

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「予想を遥かに超えた場所での展示に」
先生の作品が一通り出来上がりいよいよお披露目と販売をどこでしよう。という時に色々な取引先などにお声がけしプレゼンを繰り返しする中で、東京青山にあるスパイラルビル1階のスパイラルギャラリーさんが数日であれば、と会場を貸してくださることに!スパイラルギャラリーといえば憧れの素晴らしい場所!柚木先生の作品を展示させていただくのにこれ以上の場所はないという思いで準備に取り掛かりました。

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「柚木沙弥郎展-紙に描かれた模様-の開催」
2018年5/29~6/3までの6日間、青山のスパイラルギャラリーでの展示の様子がこちらです。
広い会場には、この日のために書き下ろされた新しい原画6作品を壁面に、今回商品化した原画5作品をテーブルに並べました。奥の天井の高い吹き抜けの空間には5枚のSIWA SAMIRO YUNOKIのポスターを吊るしました。
こんなに贅沢にこの空間を使わせていただけるなんて、夢のような6日間となりました。展示には多くの方がご来場くださり、入り口付近のショップで製品の販売も行いました。

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「SIWA10周年記念のイベントでも」
無事にスパイラルギャラリーでの展示も終わったころ、10月に予定しているSIWAブランドの10周年記念イベントの会場探しも同時に行っていました。10月といえば東京六本木を中心として開催されるデザインイベントが多い時期。そのタイミングに六本木付近で我々のイベントもできればと願い、六本木のアクシスへプレゼンに行きました。この時期は競合も多くプレゼンも多数あったと聞いておりますが、柚木先生の展示の他にもSIWAの始めての試みである100%植物繊維である楮の和紙を使用したシリーズの発表、並びにSIWAのデザイナーである深澤直人さんのトークイベントなども同時に開催するということで、我々のイベントがAXISのショップLIVING MOTIFさんのスペースで行えることとなりました。
その様子がこちらです。

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こうして柚木沙弥郎さんとのコラボ商品を展示、発表、販売を続け3年が経ちました。我々は継続して先生と作った製品を長く販売したいと考えています。今回は我々のショッピングサイトでも販売を開始し、より多くの方に製品をお届けできればと考えております。

最新情報

「エースホテル京都のアートピースを柚木先生とともに手がける」
先生と製品を作らせていただき二年が経ち、製品は継続的に販売をさせていただいていく中でも先生の活躍は止まることがなく、その間に神奈川県立近代美術館葉山での個展や、パリでの個展、などなど素晴らしい活動をし続けていた柚木先生。そんな活動の中で我々のナオロンを使った作品を作っていただけることになったのです。ニューヨークに本社をおくホテルチェーンであるACE HOTELが日本に上陸し京都にオープンするとのことで、そのアートワークを柚木先生が手がけることになり、一度を我々もお手伝いさせていただけることになりました。1部屋1部屋ごとに飾られるアートピースにナオロンを使い、1つ1つシルクスクリーン印刷をして納品をすることに。
今までにない大作に我々も本当に苦労しましたが、大変貴重な機会をいただきました。

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エースホテル京都のHPはこちら

柚木沙弥郎さんからの直筆メッセージのご紹介

柚木先生メッセージ ナオロン

-SIWAグッズには柔らかで強い そして軽いという実用性とデザインのモダニズムという魅力の両方がうまく共存しているようです。
ストレスで疲れた時 身じかにSIWAの何かがあれば元気が出るんです。
そんな発見こそが生きる歓びなのではないでしょうか?-
柚木沙弥郎

これからも柚木沙弥郎さんとのコラボレーションが継続的に生産し続けられるように我々も精進してまいります。

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千年続く和紙の産地、山梨県市川三郷町にある和紙メーカー大直と工業デザイナー深澤直人さんと一緒に作った毎日使える和紙製品ブランドSIWAの公式noteページです。 https://siwa.jp https://www.instagram.com/siwacollection/

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