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2021年度前期の授業の反省

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コロナ禍2年目の2021年度前期の授業の反省です。ハイフレックス授業のやり方について記録しています。
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記事一覧

'21年度前期 授業の反省 (1) 授業方針

私が現在の勤務校に赴任した2005年度前期から2019年度前期まで,毎学期欠かさず授業の反省をブログに書いてきました。しかし,2019年度後期の授業の反省を書こうとしていた2020年春にコロナ騒動が始まり,新学期のオンライン授業の準備に追われて2019年度後期の授業の反省は書く機会を逃してしましました。その後,2020年度の前期と後期も忙しくて書くことができませんでした。やっと今学期(2021年度前期)の終わりになって,授業の反省を書く余裕がほんの少しできたので,場所をnot

'21年度前期 授業の反省 (2) ハイフレックス授業の機材

今学期,私がハイフレックス授業を行うために教室に持参した機材は次の通りです。これまでは教室での授業を行うときには,ノートパソコンと資料を入れるショルダーバッグを持っていきましたが,今学期は追加の機材を入れるためにもう一つ小型のバッグを手に提げて持っていきました。 1. Apple MacBook Pro(13インチ)⋯配信用パソコン 2. Apple iPad Pro(12インチ)⋯資料提示用タブレット 3. Blackmagic Design ATEM Mini ⋯ビデオ

'21年度前期 授業の反省 (3) 授業サイト

2020年度後期に引き続き,今学期も学習管理システム(LMS)として自作の授業サイトTanaClassを利用しました。昨年度前期は,オンライン授業をするだけで手一杯で,独自の授業サイト構築までは手が回らず,大学が用意しているWebClassを使いましたが,私が望む機能が実装されていないため,夏休みに授業サイトを自作し,昨年度後期から使い始めました。今学期のサイトはその改良版です。 TanaClassの構築TanaClassを構築する際に利用した主要なソフトウェアは以下の通り

'21年度前期 授業の反省 (4) 講義ビデオ

全面オンライン授業だった昨年度同様,ハイフレックス授業となった今学期も,授業の講義部分は講義ビデオをオンデマンドで学生に視聴してもらうことにより実施しました。したがって,教室で受講する学生は,授業時間中,パソコンとイヤホンで講義ビデオを視聴することになりました。少々異様な光景でしたが,私の次の授業方針に従ってこのような形態を選びました。 講義ビデオの作成今学期使用した講義ビデオのほとんどは,2017年度後期に教室で行った授業を録画したものです。その学期に,講義ビデオをVim

'21年度前期 授業の反省 (5) ディスカッション

今学期も,昨年度後期と同様にクラス毎に開設したブログを用いて受講者間のディスカッションを行いました。ハイフレックス授業で受講者が教室と遠隔で分かれ,しかも教室で受講者が発声できないという状況では,これが一番よい方法ではないかと考えました。 昨年度後期との違い昨年度後期は,学期の最後の3テーマについて,講義(オンデマンド講義ビデオ視聴)の週に続けて,ディスカッションの週を設けました。講義の週に講義ビデオを観たあと,教員が提示した架空の意見に対して自分の意見をブログに投稿しても

'21年度前期 授業の反省 (6) 授業形態に関するアンケート結果

今学期私が担当した6クラスで授業(講義・ディスカッション)の形態に関するアンケートをとりました。その集計結果を掲載します。 教員が一方的に話す講義に関しては,ビデオによるオンデマンド講義が57%と一番支持を集めました。これは今学期私の授業で採用した方式なので,それが良かったという人が多かったとも受け取れます。 2番目がZoomによるオンライン(ライブ)講義で,これは私の授業ではZoomミーティングという形で授業時間の最初の30分程度行っていたものですが,これも悪くはなかっ

'21年度前期 授業の反省 (7) 来学期に向けて

今年度後期の大学の方針が示されましたので,来学期(後期)の授業方針を次のように決めました。 前提条件授業の方針を考える際の前提条件(大学の方針)は以下のようなものです。 学籍番号末尾数字の奇数・偶数で学生全体を2組に分け,週ごとに登校組と自宅組を入れ替える分散登校方式をとる。 講義は,教室での授業をZoomでリアルタイム配信し,登校組と自宅組が同時に同じ授業を受けるハイフレックス方式をとる。 特別に許可された学生は,登校すべき週でも自宅で遠隔受講できる。つまり,学期