なぜ人は「キンプリを見てください」しか言えなくなってしまうのか ―初心者のための『プリティーリズム』シリーズ入門― (1)


 最近、ツイッターのタイムラインで不思議な現象が起こっているという人はいないだろうか。

 突然狂ったように「キンプリ」という単語を繰り返す人、「はぁ…好き…」と似たトーンで「プリズムの煌き…」とだけつぶやく人、「電子ドラッグ二回目キメてきた」と怪しげなことを口から漏らす人……。ふと気がつけばアカウント名の後ろに「キンプリを見てください」という言葉が付き、口を開けば「プリリズ」「キンプリ」「煌き」「腹筋」としかいわない、もはやbotのようになってしまった数々の廃人たち……その様子は公式サイドにも困惑されるほど。

 なかには「世界が煌めいて見える」とか「持病が治りました」とか、「プリズムの煌きはいつもそばに…」とか呟いた後に、「チケットを持っているから一緒にいきましょう」と誘ってくる人たちまでいる。怖い。これは怖い。ただの怪しげな団体になりかけている。街なかで話しかけられたら素通り必至。

 彼ら・彼女ら (以下、プリズムエリートたち) にいったい何が起こったというのだろうか……。

 ひとつだけ言えるのは、そうしたプリズムエリートの方々には何も悪意はないということだ。まったくの善意のみで行動している。例えるならホラーゲーム『SIREN』の屍人が、屍人になれば世界がキラキラして見えるようになるからと、善意で生きている人を襲ってしまうあの感じ…。それが今現在のプリズムエリートの状態である。


 さて、ここまでまるでプリズムエリートをバケモノか何かのように書いてしまったが、彼らの気持ちも非常によくわかる。なぜなら私もプリリズ大好きですから。まだ一回しか見ていないけど、キンプリも本当におもしろかった… (ちなみに一回目鑑賞時のネタバレなし感想はここ → yahoo映画レビュー)。だから、プリズムエリートたちの状況も非常によくわかる。語ろうとすればするほど語彙は失われ、なぜか怪しげな宗教臭くなり、どうしても語りきれずにやきもきすることになる。「よくわからないけどおもしろい」、それがこの映画の全てを言い当てているような気までしてくる (そして多分実際にほぼ言い当てている)。

 しかし、映画公開から現在までの間ですでに「よくわからないけどおもしろい」「キンプリを見てください」は言い尽くされた。だから、そろそろもう少し頑張って語ってみる必要があると思うのだ……。『プリティーリズム』シリーズがどういうもので、『キンプリ』がどうおもしろいのか

でもとりあえず映画トレーラーを見てください


 …………ということで、書くなら今しかない!とおもって書き始めた『プリティーリズム』シリーズ紹介記事です。「キンプリを見てみたいけどプリティーリズムがよくわからない」「プリティーリズムを誰かに見てほしいけど布教が難しい」「キンプリ見てシリーズに興味を持ち始めたから、ほかのシリーズのあらすじも知りたい」……などなどさまざまな悩みの一助になれればと思い、自分なりに『プリティーリズム』の魅力を語ってみることにします!!

 まず次の記事から『プリティーリズム』シリーズの魅力について語り、そのあとで各シリーズのあらすじに触れながら『キンプリ』までの流れを追う予定。これでプリリズ未視聴の人でもすぐにエリート!!!! 毎日ちょこちょこ更新できればと思っていますが、あまり過剰な期待は……。とりあえずよろしくおねがいします。



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