年末ジャンボを3,000円買うよりナンバーズ3ミニを3,000円買ったほうがお得に思えてしまうという小話。



 年末ジャンボ外れたと嘆く人を見たので手短に。

 細かいあれこれは全部すっ飛ばして書く。


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1. ナンバーズ3ミニについての基本知識

 ナンバーズ3には、数字2桁のみを予想する「ミニ」という買い方がある。

 00~99までのなかから一つの数字を予想するので、確率は1/100。

 宝くじの払戻率は一律45%。ナンバーズ3の値段は200円なので、期待値は90円。

 当選金額×確率=期待値 なので、当選金額の理論値は9,000円となる。

 (実際の値は当選本数に応じて増減する。)



2. ナンバーズ3ミニについての計算

 そこでだ。3000円の軍資金で、ミニを15枚買ったとする。

 確率は15/100なので、約分して3/20。

 ナンバーズ3ミニの場合、3/20の確率で、9,000円が当たる


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3. ジャンボ宝くじの基本知識

 これに対して、ジャンボ宝くじの場合。全体の払戻率は45%で変わらない。

 300円に対して払戻率固定 (つまり期待値は135円)。それにもかかわらず当選金額の上限が高くなっているということは、基本的に上のほうの当選確率が小さくなり、それでカバーしきれない分、下のほうの当選金額が下がっていくということだ。

 ジャンボの場合、下2桁が当たった場合の金額は、3,000円となる。



4. ジャンボ宝くじについての計算 (*下2桁に限る)

 3,000円で10枚を購入。→ 下二桁が当たる確率は 10/100

 つまり、ジャンボ宝くじの場合、1/10の確率で購入した3,000円が戻ってくるということになる。また、必ず下1桁の数字が当選するため、そこに300円が追加される。

 ついでに、これがおもしろいところなのだが、ジャンボ宝くじの場合、下3桁が一致した場合は何ももらえない。下2桁の次は、下4桁一致で5万円となるのである。つまり、3,300円より多い払い戻しを期待すると突然確率が下がるということだ。(10枚買って下4桁が一致する確率は10/1000)


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 5.まとめ

 以上より、(1) 3000円の軍資金があり、(2) ジャンボ宝くじを下2桁が当たる確率のみに限定してしまうと、以下のようになる。

 ナンバーズ3ミニ : 3/20  (= 1.5/10)  の確率で、9,000円
 ジャンボ宝くじ   : 1/10の確率で、3,300円


 もちろん、繰り返しになるが、ナンバーズ3だろうがジャンボ宝くじだろうが、全体で見たときに払戻率はどちらもおおよそ45%。さらに、ジャンボ宝くじには夢があるが、ナンバーズ3ミニには夢がない。一方は「7億円当たるかも!」、他方は「3/20の確率で9,000円当たる。軍資金を引いて6,000円。それ以上はない」だ。どっちに夢があるかは明白だろう。





 ま、どっちも買わないけどね。





 以上、中学生並の計算でした。




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