トップをねらえ!③
5~6話は庵野監督が主に考えてます
庵野監督は「感動とは奇跡だ!」ってことでノリコのセリフ
「奇跡は起きます!起こして見せます!」っていってガンバスターでバスターマシン3号内部に入り縮退連鎖を起こします
最初の構想では、宇宙怪獣の脅威に脅かされているいろんな銀河の地球以外の人類が力を合わせて巨大なブラックホール爆弾を作って戦うみたいな内容にしようとしてたそうです
ただそれだと2話じゃ足りないってことで、10数年後ってことでブラックホール爆弾は完全に地球産となりました
6話がなぜ白黒か?ってことですがこれは、岡田さんが宇宙怪獣との総力戦を白黒で止め絵でやって間が持つみたいなアイディアを思いついてそれを庵野監督に話すと庵野監督は「にやぁ」って笑ったんです
そんで最初から最後まで白黒になりました
止め絵のシーン、一番絵が上手い人に描かせたそうです
この一枚絵と田中公平さん作曲の不思議ハミングを流すことで確かに間が持ちます
トップに使われる曲は全てなにかのパロディなんです、けどこの不思議ハミングのとこだけは完全オリジナルと言ってました
最後のノリコのおっぱいぽろん、ゲッターロボのパロディです、知らないと真面目なシーンに見えます、やはりトップは真面目っぽく見えて知ってる人にはギャグという最初のコンセプトを最後まで守っています
4話のガイナ立ちもゲッターロボのパロディですが今やガイナ立ちはガイナックスのものとなりました
スタジオカラーになってガイナ立ちはもうやらないでしょう
最後のオカエリナサト、意味はありません、庵野監督の思いつきですが、3万年も経ったらそりゃ日本語なんて誰も知らないのでどっかで間違うでしょう、と岡田さんは後付けですが解説します
ボクははじめてこのエンディングを見たとき素直にすげえっ!って思いました
まず最初に地球が真っ暗で電気ついてないんですよね、ノリコとカズミが地球に近づいたときに全人類が「帰ってきたぞ!すべての明かりを消せ!」っていうドッキリのような壮大な仕掛けを仕込んでいるんですよね
そんなことを3万年前から全地球規模の計画をしていたんだなっていう
見てる側はノリコたちと同じ、人類は絶滅してるのだろうか?というものすごい不安にさせておいて一気にアゲるという仕掛け
このエンディングは猿の惑星の次くらいにすごいです、究極のオチです
お姉さまあれをやるわ
よくってよ
ガンバスターの最強の必殺技スーパーイナズマキック、1話の伏線が5話で回収されます
このバカみたいなやりとりが見てるとものすごいかっこいいんです
そもそもイナズマキックという技名が全然かっこよくないのに、ダサいのにかっこいいっていう概念がここで生まれたんです
カズミ役の佐久間レイは日高のり子のカーナビの声「次の信号を左です」に1人で「よくってよ」と返しています、地球上で佐久間レイのみができる遊びとしてファンは悔しがっています
5話は熱血です、そして俺TUEEEEEEE!です
必殺技を次々繰り出して宇宙怪獣をものすごい勢いで倒します
ここの作画だけはすごい気合入ってます
ボクはロボットアニメは燃えだと思っています
スーパーロボットが必殺技名をテンション高く叫んで繰り出すのがロボットアニメの醍醐味です、それをもっとも気持ちよくやってくれたのがトップなんですよ
こういうのは作る側も恥ずかしいんでしょうけど恥ずかしがっちゃダメです
思いっきりやらないと気持ちよくないです、そのため作画はすげえがんばらないといけないですね、そうすればかっこよくなるんで恥ずかしさが消えます
トップをねらえ!は表向き正々堂々と王道をやっているんです、ただバレるかバレないかレベルでパロディをやっているので王道ですべっても作り手は「ああ、ここは○○のパロディなんだよね」と言い訳で逃げられるんです
正々堂々と卑怯なんです
ベタな感動を正々堂々とやれるのはハリウッドの大作映画じゃないと無理なのかもしれないね
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