映画ベスト&ワースト2023
去年の38本を上回る61本も見ていた(2021は65本)
昔のような情熱はないからり暇つぶしで見ている感が強かった
でもアジア映画やマイノリティにかかわる作品だったのは自分なりの問題意識があったからだろう
ベスト5
1
沈黙の自叙伝 インドネシア マクバル・ムバラク
9.30事件以後の大虐殺を描いた「アクト・オブ・キリング」よりも日常的な地方都市の権力者を描いているぶんむしろこっちのほうがおそろしい。緻密な演出と演技が光る。ホモセクシャルな関係も考えさせる。
2
キリング・オブ・ケネス・チェンバレン アメリカ デヴィッド・ミデル
当初はこれがぶっちぎりベスト1と思ったし、人種差別という古典的なテーマながらも音と映像と演技が駆使されて全編一瞬たりともゆるむことのない映画的興奮という意味では依然ダントツなのだが、「沈黙の自叙伝」のほうが様々なテーマを凝縮しているので。
3
わが友ラシェド バングラデシュ モルシェドゥル・イスラム
昔からバングラデシュの文化によくある独立戦争の英雄を扱うものだが、とびぬけた才気のある少年を主人公として、映画的サスペンスでエンターテイメント性も獲得したことを評価。
4
十月になれば ベトナム ダン・ニャット・ミン
甘すぎる感じはあるけど1950年代の日本映画のような抒情性と悲哀は今でも十分惹かれるものがあった。
5
EO(イーオー) ポーランド/イタリア イエジー・スコリモフスキ
去年から動物福祉に興味があるので。センチメンタリズムとかありきたりな動物愛護を超える人間と動物の超えられない壁に挑戦。
番外(ペラン選)
猫と、とうさん アメリカ マイ・ホン
ししおはにほんごタイトルがきにいらないとかいてますけどおとなのだんせいでもこんなにねこずきがいるんだなというのはたんなるかわいいねこがでるだけでなくかんがえさせますペンペンペンララ
ベスト&ワースト
福田村事件 森達也
見ておいたほうがいいのは確かな問題作
ワースト5(順不同)
ナポレオン リドリー・スコット 壮大な愚作 ナポレオンを英雄ではない情けない男として描くのはいいけどジョセフィーヌと別れたところで終わればよかった、戦闘シーンもアウステルリッツで十分で、莫大な金かけたワーテルロー意味ない
4月の終わりに霧雨が降る タイ ウィチャノン・ソムウムジャーン こういう実験的な?撮り方もあるのかもしれないがだらだらしすぎ タイの映像ってこういうのよくあるのでは もう忘れているけど
君たちはどう生きるか 宮崎駿 評価高いようだが巨匠だから許されるひとりよがりで理解できなかった 同じようなキャラクターも飽きた
群山 中国 チャン・リュル この監督でいい作品もあったけどこのテンポは性格が合わないのかも
Revolution+1 足立正生 国葬までに完成させるという離れ業はすごいけど解釈しすぎて人工的になった
(12/25 監督名の恥ずかしい誤りを修正しました ししお)