差し入れは日本のチップ

うちの業種ではしばしばお客様から
「親切にしてもらったから」
と差し入れをよく頂くスタッフがいます。

私自身もどちらかというと
差し引れが多い方のスタッフかも
しれません。

こっちとしては
親切にするのも仕事のうちなのに
そして立場上お返しとか出来ないのになんで？
と思うこともありますが

思い返して見たら
私も逆のことはしたことがあるなと
思いました。

向こうとしても
ただ仕事をこなしてただけなのに
という私と同じような感覚でしょうが
何かをしてあげたくなるような接客というのは確かにあるのです。

そもそも仕事というのが
社会貢献に対しての利益の還元だったり
お金というのが
感謝の気持ちの対価だったりするもので

どうしても店にあるものが定価のため
それを超えるサービスを受けたと
感じた方がそういった形で
何かお返しをしたくなるのでしょう。

そう言った意味ではチップ制度のある国の方が
やはりただの会社員でも
経営感覚を持っているようなイメージが
あります。

定価を超えるサービスができた時に
インセンティブとして発生するのは
本来ならあって然るべきと思うのですが

日本の企業では
そういった金銭の授受は
許容されていません。

ただお菓子などの差し入れなら
わざわざ買ってきて頂いたのだから
無下にすることは出来ず
「本当はダメなんですけど」と
受け取るシーンがあります。

お菓子などは金銭と違って
流動性のないものだから
その人の好みや思いを込めることが
できます。

そういった思いのこもるような
定価にとどまらない品質に
磨きをかけていきたいと思いました。