(元)司会者が語る司会者について(第二回)

司会者ってどうやったらなれるの?

第一回ではお仕事としての司会のお話をさせていただきました。では、実際にどうやって名乗るの?どうやってお仕事するの?という点を説明させていただきたいと思います。

さて、皆様は司会者の資格というものを見たことがありますでしょうか?

では司会者の免許は?多分無いと思います。私はありません!

結論から言いますと、司会者には資格も免許も必要ありません。名乗った時点で司会者です。自称司会者が肩書きになるのです。であるからこそ実力が必要とされる職業です。

となれば、その司会者としての実力を証明する為に必要となるものは何でしょうか?

まず1つ目は知名度です。TV番組での司会者は芸能界などでのトークの実力やそのキャラクター性を買われて司会者になることが多いです。

じゃあ芸能人なら誰でもなれるのか?と言われたらそうでもありません。

バラエティ番組を見た時に、長く続く人気番組では本当に実力のある人を司会者として起用しているからこそ、人気番組となっていることが多いわけです。司会といえばこの芸能人!というようなイメージが皆様の中にもあると思います。

それほどまでに高い実力を持ち、かつ知名度があれば、それは多くの人に認められた名司会者の証明になるのです。

知名度によっての実力の証明は主にテレビやイベントステージなどで活躍する司会者の方に多く見られます。

芸能界でそこまでの知名度を手に入れることのほうが難しい気もしますけど、実際にそうなのだから仕方が無いのです……

そして2つ目は事務所に所属することです。

え?司会者に事務所なんてあるの?」と思われがちですが、実はあるんです。司会者の事務所。芸能事務所なんかでもイベントの司会者として所属されている方もいたりします。気になった方は司会者 事務所で検索してみてください。

さて、そんな事務所ですがそもそも一定の実力が無いと所属も出来ません。ちょっと会社の飲み会で面白いこと言える!程度の実力ではまず所属は不可能です。

現実的な線では専門学校に通って専門的なことを学んだりその事務所が開校しているレッスンを受講するなどして、一定の実力を認められた時に所属が認められる形となります。

この場合は事務所から仕事が斡旋され、かつ事務所に所属しているという肩書があるので、資格や免許とは違いますが一定の実力を持った司会者としての証明がなされます。

基本的には(ある程度の例外はあれど)この2つのどちらかによって実力を証明されてお仕事をすることができるようになります。

まぁ、逆に考えてみれば知名度もなく、何かしらに所属しているという現実的な物もない人にお金を払って司会を頼むか?と考えれば納得の行く理由になると思います。私だったらまず頼まないですね。

どちらにせよ、基本的には先方からお願いされる形でお仕事を受けることになります。自分からこのイベントの司会がしたい!という例は極めて稀なので、仕事はじっと待つ事が多いです(事務所によってはその限りではありませんが……)

そして、少し例外的ですがその手のイベントの関連業種の会社に入るというのもあります。ブライダルやホテルでのイベントの場合はその手の業種に就く事によってそれ専門の司会者として活動することも出来ます。

これはその職場によりけりですので、もしそのパターンを考える場合は職場に直接確認をすることをおすすめします。

では、私白黒カラスの場合はどうなのでしょうか。

実は私、知名度があるわけでも無いですし、事務所に所属している司会者でもありません。

……正真正銘の自称司会者です!無免許司会者です!

待って!!!逃げないで!!!実績とか実力はそれなりにあるんですって!!話を聞いて!!お願い!!!

失礼……取り乱しました。

私は専門学校を卒業後、営業周りと地元のコネクションを活かして司会者になったタイプの人間です。(割とレアケース)

地元の小さなイベントや、友人からのツテ、そしてイベントしそうな場所への直接的な売り込み。

武器は営業のためのセールストークそのものが武器となり、事務所所属の方に比べて金額が安いという点(事務所所属は仲介料やら何やらかかるが、私はかからないので)を活かして、地元で小さくやっていた所、とあるイベントを視察に来ていた社長に声をかけられて、フリーでの司会活動を続けたままその企業の講演会の司会を任されるようになり、雑務をこなしつつ北は宮城、南は沖縄まで全国の様々な所を回りながら3年間ほど司会者として働いていたんです。

ゲームセンターでの大会や、コンサートホールでのアナウンス、株主総会での司会や、結婚式での司会等、それなりに数をこなしましたがそれでも司会一本では生活するのにも限界があり、お世話になったその企業の社長も急逝し、社長の生前のツテから日本最南端付近の離島、石垣島周辺でのホテルのイベントスタッフとして2019年12月31日まで働いてました。(今はとある事情によりほぼ無職ですが)

割とレアケースですが、これでも司会経験回数はそれなりにこなしている、企業イベント系司会者なのです。(えっへん)

このように名乗るのは簡単だけども、認められるのは少し大変なものが司会者というものなんです。

司会者を目指したいなら、まずは勉強を!独学でもいいですが、個人的な経験から言わせていただきますと、やはり専門的な学校に通い学ぶというのが一番の近道ではないかなと私は思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?